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不思議な世界観。
いえ、SFの設定としては決して珍しいものではないのですが。
かめくんは「レプリカメ」です。
亀に似せて作られました。
人に混じって生活していますが仕事や生活面で弱い立場です。
作られた存在ですがりんごやパンの耳を買って食べます。
口がきけなくてワープロを使って会話します。
そういったことから、
どちらかというと受身で周囲の人たちを観察している感じ。
でも内面でいろいろな事を不思議に思い、常に考えています。
そんなかめくん視点で語られる世界は静かで優しく、でも切なくて。
そしてよく考えると怖い。
淡々とかめくんの生活が語られていく中で、
底知れない不安と悲劇の予感がじわじわと効いてきます。
表紙の男の子(?)はかめくんだと思われます。
そのイメージで読みました。
でもよく考えると見た目は亀のようで甲羅もあるんですから、
まったくの内面的イメージということですね。
イヤリングのりんごも、
りんごが好きで食事として食べる場面が何回かあったりして。
象徴的。
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好きな作家さんです。
たぶん最初に好きになった作家だと思います。
中学生の頃に北野勇作のデビュー作
「昔、火星のあった場所」
を読んで、ハマったんですが今だにこの人の小説読んでも面白いんですよね。
今回読んだ「かめくん」は前々から気になりつつもまだ読めていなかった小説でした。
やっぱり面白かったです!
北野勇作という作家さんは確固たる世界観をお持ちの方のようで、その世界を描き続けているって印象があります。
「かめくん」は「昔、火星のあった場所」「クラゲの海に浮かぶ船」に続く3作目の小説だそーです。
物語はかめくんというカメ型ヒューマノイド(レプリカメ)の日常生活が淡々と描かれています。
図書館で本を借りたり、倒れたクレーンの再立ち上げを見にいったり、りんごを食べたり、時にはカメ型のメカ(メカメまたはカメカ)に乗り込んで巨大なザリガニと戦闘したりします。
このかめくんのいる世界はどーやら、かなり複雑な事態になっているようです。
延々に続く戦争。本当に戦争をしているのか、シュミレーションなのかもわからなきまま続いています。
そんなややこしい世界なのに、かめくんの日常は淡々と続いていきます。
北野勇作作品の良いところは
ハードな世界観にのほほんとした登場人物
の組み合わせですね。
SFとしてもかなりしっかりしてる気がしますし(それほどSFに詳しくないので実際のところはよくわかりませんが)かなり、暗い設定のお話が多い気がするんですけど、登場人物がかなりのほほんとしてるので読んでて辛くないとゆーか、むしろ楽しいとゆーか。
これはどの作品にも共通してると思います。
一昔前に流行った
セカイ系
や
日常系
なんかのアニメ作品なんかを先取ってたんじゃないか!?なんて思ったりしました。
しかも、両方まとめて先取ってる!
物語の中にチラホラ以前の作品に関連しているのかな?ってところも出て来ます。
かめくんが住んでいるアパートは
クラゲ荘
と言うんですけど、なんとなく「クラゲの海に浮かぶ船」に出てくるアパートを思い出したり、宇宙に開いた穴ワームホールが最初に開いたのが火星って話が出てくるんですけど、そこは「昔、火星のあった場所」っぽい。
過去の作品とリンクしてそうで、リンクしてるかよくわかんなかったりするところがいいですね。
それにしても、北野勇作の小説はハズレがないです。
もっと売れてもいいと思うんだけどなぁ。
気になった方は是非とも読んでみてください!
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かめくんは、本物の亀ではない。レプリカメという、いわゆるヒューマノイド。
そんな彼が仕事をし、りんごやパンの耳を食べ、図書館で本を借り、いろんなことを推論する…。そんな日常を描いています。
しかし物語が進むにつれ、木星でどうやら戦争をしていた事、そしてその為に、レプリカメが作られたこと…ほんわかとした日常の裏側に、ブラックな謎があり、どんどん引き込まれていきました。
かめくんは作中、色んなことに対し、「推論」をしていますが、
その中でいくつか印象に残った部分があります。
まず1つは、
『自分というのが一体何なのか。果たして、自分などというものがあるのかないのか、かめくんにはわからない。どこかにシナリオがあって、そこに書かれていることを、自分はなぞっているだけなのだろうか。ヒトは、そうではないのだろうか』
という部分。
この作品を読んでいる自分は間違いなくヒトだけれども、このかめくんの推論に、どきっとさせられました。自由に生きているつもりでも、実は誰かの敷いたレールの上を歩いているだけの人生を、誰もが気づく事なく送ってしまっているのではないか…そんな事を暗喩し私たちに示しているような気がしたからです。別にそれが悪いとか良いとかじゃなく、自分がそうなのかが、自分でもわからない事にどきっとしました。
他には、かめくんが一度だけ、「推論ではなくそう思う」と述べているところなのですが、
『自分自身を内包したもうひと回り大きな甲羅がある事を知って、かめくんは納得する。自分も甲羅の中にいて、そして自分の甲羅の中にも世界があり、だからきっとその中にも甲羅を背負った自分がいて、そしてその甲羅の中にもーーーそんな風にして、それがずっと続いているのだ。どこまでも。きっと。推論ではなく。そう思う』という部分。
それとあとがきの『かめくんは、かめくんである。かめくんはかめくんでしかない』
河出文庫版あとがきの『かめくんのこうらはきょねんよりおおきくなった。いろんなものをすいこんですこしおおきくなった。いろんなものがぎっしりぱんぱんにつまっている。かめくんのせなかのおおきなこうら。(えはじぶんでかいてください)』という部分。
これらを人間に置き換えると、なんか教訓めいたものになると思いました。
人間は、それぞれ自分の価値観・世界観を持ち、それは誰かに何かしらの影響を与え、ずっとつながっていくけれど、他人になることはできず、自分は自分にしかなれない。その自分すら確かなものではないのかもしれない。それでも色んなことを経験し、成長して、自分そのものを大きくしていく。だから自分は自分でしかなく、それに抗うこともできず、受け入れるしかないことは、儚くもあり、かけがえなく素晴らしくもある。そんな事を(私が勝手に)感じ取りました。
この感想書いてて、大分凝り固まった感じ取り方をしている気がして、なんとなく投稿するのが恥ずかしくなってきたのですが、読んで自分に良い影響をもたらしたんだからまぁいいか、ということで投稿しました。
そういえば、前に辻村さ��の「凍りのくじら」を読んだのですが、北野さんの作品はまさに「SF(少し・不思議)」ですね。
前読んだ「きつねのつき」もまた読みたくなりました。
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図書館で。
半分ぐらいまでは読んだんだけどその後、結局どうなるの?とナナメ読みした結局どうなるって話でもなく終わったような。地味な話だなぁと思って読みましたが感性が合わないのだろうなぁ。何が面白いんだろう?と首を傾げるだけで終わってしまった。
これがSF大賞取ったのかぁ…と思うとSFも色々あるんだなぁというか読み手も色々居るんだなぁと思う感じです。
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かめくんです。それ以上でもそれ以下でもない。宮沢賢治を彷彿とさせるオノマトペが多く、全体的な雰囲気としてはかなり柔らかく読みやすい。ただ、その印象は読み手の心境の投影でしかなかったことが最後まで読めば伝わるだろう。終始一貫して安易なセンチメンタリズムや叙情性に流されることなく、かめくんはかめくんとして有り続けたのには好感が持てる。非日常的な存在の日常は昨今のアニメでも見かける話ではあるが、これはその流行の一端なのかもしれない。
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2019.8.11市立図書館(→2019.9.13購入)
北野勇作かめ(レプリカメ)三部作(?)、最初の作品。火星とか木星、それに戦争という焦臭い話題が出てくる、まだ人間がいる世界なのが、続く『どろんころんど』『カメリ』とはちょっと違う雰囲気だが、現実と虚構の境界があるようなないような、地に足がついているはずがふと気がつくと空に浮かんでいるようなふしぎさはかわらない。
本能のようにフォークリフトを操ることができるかめくんが、それまで雇われていた会社を解雇され社員寮を出て、アパートを借りてあらたな職を得て暮らした数ヶ月。基本的にあらかじめプログラムされたことやあたえられたシナリオ通りにしか動けないながらも、大家さんや会社のひと、図書館のひと(とくにバイトのミワコさん)やノラネコ(?)と交流しながら機械なりにあれこれ推論するかめくんはカメリ同樣どこかけなげで応援したくなる。それだけに最終章がせつなくて、描かれないその先が気がかりでたまらない。かめくんはかめくんとしてひょうひょうとあり続けるのかも知れないけれど…
わたしはSFはほとんど読まないのだが、どうやら北野勇作はSF作家らしく、この作品も日本SF大賞を受賞しているらしく、自分の中の「SF」観がちょっと変わった気がする。こういう哲学的というか思考実験のような作品もSFというなら、案外すきな世界かもしれない。
そしてこの世界にはすでにかめくんのような存在が生まれつつあるような気がしてならない。
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かめくんはなんとなく大きいと思っていましたが、今回改めて(?)「ミワコさんより少し背が低い」ということに気付きました。かわいい。
これはかめくんの周りでわいわいしてしまうのもわかるな。。
かめくんの世界はいつもちょっと寂しくて良いです。河川敷や夕暮れや図書館の描写も好きです。
かめくんの好きな映画「肉弾」観てみたいです。
冬眠するかめくんからは、このかめくんの記憶が削除されてしまうのかな。儚い。
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【感想】
なんか、そこはかとなくかなしい。読んでる最中からずっとかなしかった。淡々とかめくんの日常が描かれ、いい感じなんやけどいつかこの暮らしは失われるんやろなと思えたからかな。
ずっと読もうと思ってたけどなかなか読む機会がなかったのをようやく読んだ。
【一行目】
不動産屋がかめくんに斡旋してくれたのは、クラゲ荘という木造二階建てのアパート。玄関の土間には大きな靴箱があって、そこで履き物を脱いでスリッパと履き替える。
【内容】
カメ型ヒューマノイド、かめくんの市井の暮らしと人間たちとの心暖まる交流を淡々と綴る。
▼かめくんについての簡単なメモ
【嘘】かめくんたちは嘘をつけないように作られている。
【ウナギ電気】かめくんの部屋に前の住人が残していったクーラーのようなものを引き取っていった。電気屋の従業員は体格も顔も皆よく似ていて区別がつかない。
【映画】かめくんの好きな映画は「魔女の宅急便」「ガメラ2/レギオン襲来」「肉弾」など
【カシワギハル】クラゲ荘の管理人。お婆さん。こすっからいがかめくんの入居を認めてくれた人でもある。アニメ世代。
【仮想現実】現実の方を仮想現実に合わせるということも発生してくる。
【カメ・イン】機械の助けで甲羅の中に入り込むこと。甲羅の中を動き回ることが可能になるらしい。
【亀手紙/カメール】普段はなるべく互いの行動圏に近づかないようにしているが複数が必要になったらメールが来て集まる。
【かめくん】人工的に作られた亀に似た存在の一体。ポケモンのゼニガメに似てなくもない。前の会社が吸収合併されクビになり独身寮を追い出されたのでクラゲ荘に入居した。フォークリフトも使えるので新しい仕事にありつくことができた。
【亀記憶/カメモリー】甲羅内部に記憶が積み重なってゆき大きく成長していく。甲羅さえ無事なら甲羅運搬用四肢が修復不可能なほど破損(死)しても載せ換えが可能?
【キヅガワ】進歩の塔の博物館に新しい展示物をつけたり開発したりする会社の社員。
【キノネ主任】前の会社の上司。かめくんに好意的でなにかと気にかけてくれた。本物の亀についてもレプリカメについても詳しい。
【クーラー】かめくんの部屋には前の住人が残していったクーラーがあるが勝手に作動して困らせる。ウナギ電気による撤去作業ではまるで戦場のような大騒ぎになりひょこひょこ歩くクーラー相手になんとか勝利をもぎ取った。
【クラゲ荘】木造二階建てのアパート。共同トイレ、四畳半ほどの中庭がある。かめくんは一階の一番奥の部屋に住むことになった。
【クレーン】護岸工事に使われている世界一高いギネスにも載っているクレーンなのだが二年前の台風で倒れそのままになっていたが再立ち上げ式が行われる。
【甲羅】かめくんの甲羅のキールは三本でクサガメと同じ。シリコンとセラミックでできている甲羅のてっぺんの六角形に情報が納められているらしい。記憶量と比例して大きくなってゆく。カメは甲羅とともに世界を動かしているのと同義だ。非破壊検査によって甲羅のなかの地図を作成するというのがミワ��さんの研究テーマでかめくんは協力している。ミワコさんが一句「思い出の数と重さや冬甲羅」p.39
【甲羅ブーム】女子高生の間で甲羅を着ることが流行っている。音楽ユニット「ジュピター」によるそうだがもっと大きな組織による甲羅人間テストの可能性も?
【ゴム区画】進歩の塔の博物館にある木星と同じ環境を保たれている区画で木星からの採取物がハンナマで保管されている。ときどき暴れだす。
【ザリガニイ】新しい仕事での敵? コンテナの中に時折入っている。元々は映画会社が木星を舞台にした映画を作ろうとしてタンパク質工学を用い作った怪物。違法な自己増殖機能を付けたせいで繁殖した。
【仕事】だいたい何をやってるのかわからないものだ。
【自転車】かめくんは自転車に乗っているところを想像できなかった。おそらく規格が異なるからだろう。
【四天王寺】西門の手前が超空間ゲートになっていて路面電車で木星までいくことができる。
【シナリオ】毎回の戦闘にはシナリオがある。その中には戦闘後が描かれていることもあり、銭湯で湯船に浸かりつつ「戦闘のあとの銭湯がいちばんだよなあ」と言うようなものもある。
【シノノメ】かめくんの新しい就職先の女。
【シバマさん】中州中央図書館の館長さん。五十八歳。機械全般が苦手でスキャナを割ってしまう。子供の頃機械に噛まれたのかもしれない。
【ジュピター】音楽ユニット。甲羅ブームをつくったらしい。メンバーはリーダーのKM、フクスケ、ミッキー、ヨーコ。「LOVE――カメ人間になりたくて」で紅白にも出場。
【寿命】カメの寿命は一万年くらいあるそうだが買って数日後にその一万年を迎えるものも多い。
【食事】少なくともパンの耳と、キャベツと、イカのフライと、リンゴ(特に紅玉)と、セロリと、カニカマボコ、スルメ、蕎麦、ネギは食べられ、エスプレッソコーヒーは飲めるるようだ。酒も呑めるようだが記憶が飛んでしまう。
【ショルダーバッグ】職場のシャワー室を片付けたときたくさん出てきた「祝・万国博覧会開催」と描かれた青いショルダーバッグをかめくんは愛用している。
【人工知能】かめくんの人工知能はわからないことはとりあえず保留してそのまま先に進むことが可能。
【進歩の塔】万国博覧会場にあるシンボルタワー。ヒトの形を模している。内部は博物館になっている。かめくんの働く倉庫と地下でつながっており、メンテナンスも倉庫の者が行いチェックを博物館の者が行う。博物館の名称は元は「民族博物館」だったが今は「戦争博物館」。
【戦争】終ったとされているが今も続いているというウワサも。かめくんはおそらく戦闘用なのではないかと思われる。戦争に関する情報にプロテクトがかかっているようだ。
【タヌキ饅頭】火星銘菓。低重力下で練り合わされた生地とこしあんの具合がなんともいいらしくもらえると無条件で嬉しい。
【卵】本物の亀もレプリカメも卵から生まれるらしい。
【ツミキ】かめくんの新しい就職先の男。
【手】かめくんの手は多機能、高機能だ。
【展示資料管理用人工知能】進歩の塔の博物館の展示物を展示の指示を出す。人工知能自身展示物のひとつで未だ戦争を続けているつもりらしい。それゆえ展示��とても分かりにくい。
【電磁ハタキ】進歩の塔の博物館のメンテナンスに使う静電気を利用したよく埃が取れるハタキ。
【冬眠】レプリカメにもその機能はあるはずなのだがかめくんはやり方を忘れてしまった。
【図書館】かめくんは図書館が好きだ。
【中州中央図書館】かめくんの出合った煉瓦色の図書館。ミワコさんは「セントラル」と呼ぶ。館長のシバマさん、司書のヒガさん、ミギタさん、そしてアルバイトのミワコさんの四人が働いている。
【中庭】クラゲ荘にある四畳半ほどの中庭でかめくんは杭のようなものの断面に目玉のようなものがある存在を見かけた。
【匂い】かめくんは図書館の匂いが好きらしいので嗅覚があるようだ。
【猫】ミワコさんは外周十キロの島の猫地図を作るための調査のアルバイトでひと夏ずっと猫のお尻を追いかけていたことがあった。そういう猫に詳しい人によるとイエネコはわりと保守的なのでかめくんがクラゲ荘で見かけたチンチラは何らかの理由があって最近散歩コースを変えたと思われた。かめくんはその猫と交流を持てるようになった。
【はみ出しスクール水着】ツミキさんが貸してくれたビデオ。
【万国博覧会場】古ぼけた未来と戦争の跡が残っている。
【パンの耳】かめくんはパンの耳が好物。歯ごたえがあってよい。「やっぱりパンは、耳だよね」p.16。ぼくもそう思う。耳を切り落としてるサンドウィッチなんてもったいないなあというか美味しさの七割を切り落としてると思う。
【ヒガさんとミギタさん】中州中央図書館の司書。双子かと思われるくらいよく似ているが血縁ではなく長く一緒に働いているうちにお互いがお互いをコピーしあって似てきたのだとか。二人とも四十代だと思われる。人間かどうかよくわからない。
【ぷしゅぷしゅ】かめくんは興奮するとぷしゅぷしゅ鼻を鳴らす。リンゴが目の前にあるときとか、銭湯を見つけたときとか。
【フレーム】かめくんの内部にある情報はそのときの必要に応じフレームを組み換え使えるようにする。
【マンドリン】かめくんがずっと欲しかった楽器。カメに似ている。
【ミワコ】中州中央図書館で週四日アルバイトしている。河出文庫の表紙カバー絵は彼女だろう。卒論のテーマはカメ。ミワコさんと一緒にいると夕焼けを見たときのような感覚を覚えるかめくん。ミワコさんを見ているとなぜか嬉しいかめくん。
【機械亀/メカメ】かめくんの新しい職場の亀型フォークリフト。汎用カメ型作業機械というのが正式名称。カメのメカで通称メカメ。タンパク質系マシンで常に腹を空かしており戦闘に勝利した後ザリガニイにむしゃぶりついたりする。
【ヌートリア】図書館近くの川にいるらしい。人を化かしたりするらしい。
【夕焼け】かめくんも夕焼けを見るとあやふやで頼りない感じ、ミワコさんいわく寂しさとか悲しさを感じる。
【模造亀/レブリカメ】かめくんたち本当の亀でない存在をそう呼ぶこともある。何体稼働中なのか不明。木星近辺で多くが壊れ、多くが冬眠中のもよう。
【六角形】世界は入れ子になった六角形の集まりでできているとかめくんは推論する。
【路面電車】通天閣のふもと、かつてのルナパークあたりが始発駅で木星まで行くこと��できる。元々は進歩の塔の博物館展示物に対するかめくんのアイデアだったらしい。とあるアナウンサーは誤変換による事故でいまだ通天閣と木星の間のどこかにいる。
【ワープロ】前の職場で使っていたがキノネ主任がくれた。どうやらかめくんはこれを使って会話したり書いたりしていると思われる。青いショルダーバッグにぴったり収まる。さまざまな実用文例が収まっていてかめくんの一部となっている。
【笑い】かめくんは練習しているのだがうまくできない。
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時代設定はかなり先の未来のはずなんですが、現代のほんわかした日常的なお話でした。こういう作品好きです。?
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のほほんとしたストーリーながら、変な生物との戦い、メカであるかめくんの特殊さなど想像の余地の大きい、SFのようなファンタジーのような物語でした。
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カメはなぜか好まれている。
助けたカメは竜宮城へ連れて行ってくれるし。
ガメラは子どもの味方だし。
ウサギにだってかけっこで勝つし。
「亀は意外と速く泳ぐ」って題名の映画まであるし(意外って言われるのも心外)。
「この宇宙のすべては、たったふたつの要素に分けることができる。すなわち、甲羅の内と外」
分かるような分からないような……ま、いいか。
かめくんはかめくんであって、カメではないのだから……,