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瀬戸内海に浮かぶ冴島という離島を舞台にした青春もの。
離島という閉鎖された空間の話しかと思いきや、
Iターンでやって来たそれぞれの理由を抱える人達、
そして変化を受け入れる島民たち、
その中で育つ高校生4人の日常。
それらがとてもリアルに感じられた作品。
所々、ご都合な展開はある。
幻の脚本を巡る話しや、そこに繋がる展開など、
それでもそこまで紡いできた物語の糸が、
それを良しとする希有な存在の作品ではないだろうか。
辻村深月という作家のアイデンティティが
存分に溢れている作品であるのは確かだった。
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今まで読んだ辻村深月作品の中で1番キラキラして爽やかな作品!離島の暮らしにはまったく縁がないので、離島での生活や、Iターンについて興味深かった。赤羽環が登場して、わぁぁぁ!となった。登場人物のリンク、大好き。
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とても爽やかな作品でした。町内に島を持っている田舎暮らしなので狭いコミュニティーの良いとこと悪いとこ、どっちも分かるなぁという感じです。
分かるなぁとは思いましたが共感はできなかったです。出会うには遅すぎた作品ですね。朱里たちと同じ高校生の頃にこの作品が存在して出会っていたらまた違ったのかもしれませんが、よかったね、という第三者的な目で見て楽しんでしまいました。卒業後の朱里たち、とくに衣花については実際はまずありえないだろうなと、でもそんな未来になったら素敵だよねと。もし彼女たちが実在していたら、朱里や新は島へは戻ってこないでしょうし、衣花は早々に島の誰かと結婚してお母さんになってそうだなと思いました。
朱里と源樹についてはちょっと今後が気になるので、またどこか別の作品で登場してくれたらうれしいかな。とりあえず「スロウハイツの神様」を再読したくなりました。
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高校生っていうのは、大人と子どもの間で、どちらにも属していてどちらでもない、微妙な時間だと思う。そんな、微妙な感覚が、そのまま描かれていて、でもそれがとても爽やかだった。
島で暮らす人たちの姿を、美しくて、素敵な部分だけでなく、うまくいかなかったり、厳しかったりするところも含めて描かれていた。そんな中で、朱里たち4人の高校生たちは、あくまでまっすぐで、とても気持ち良かった。
辻村さんの本らしく、なんとも言えない切なさとか、ひたむきさとか、そういうのがあって、あぁ、いいなぁって思った。
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辻村深月という作家は知ってはいたが、今まで一冊も読んだことはなかった。店頭で手に取ることはあっても、なぜか買おうとは思わなかった。
この本は、他の辻村深月の本と違って、何度か買うことを迷った。何度か目にし、何度か手に取り、何度か元に戻した。それがある日、残り一冊となっていたサイン本に何かを感じ、迷わず買っていた。
普段の自分だったら、この本に5点はつけないかも知れない。
今の自分には、とても心に沁みる物語だった。
瀬戸内海に浮かぶ小さな島、冴島と、そこで暮らす高校生たちの話。島と高校生。この二つのキーワードのうち、どちらかが欠けていても読まなかったかも知れない。
“いま”は永遠には続かない。
高校生の時間はいつか終わる。ほとんどの子たちが島を出て行く。つまり、これは「別れ」が前提の物語なのだ。
だから、なかなか読むことを進められず、少しずつ少しずつ読んでいた。
この日常がいつまでも続けばいいと。
でも、そんなわけにはいかない。
あったはずの日常は、過去へと変わっていく。その代わりに新しいものがやってくる。
けれど。
そんな中でも“つながり”は変わらない。
そっか。
だから、この物語の早い段階で「兄弟」という冴島の制度が出てきていたのか。
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はじめはなんだか読みにくく感じて、いつ読むのをやめてしまうのかと思いながら、のらりくらり読んでいたけど、読了。読みきって、人と感想を共有したい気持ちもあったし、苦しい100ページの壁を越えるとどんどんスピードアップ。最初の話はここと繋がるのね、いろんな話題が出てくるけど、島とぼくら、なんだよね。青春ものだし、人生もの。爽やかな海風のような読み終わりでした。
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裏表紙:”瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
目次:Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、解説 瀧井朝世
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「好きなことを続けるためには、好きじゃないこともたくさんやっといた方がいいよ。」
こんな職業あること、初めて知った。
この小説、そのうち映画化されると思う。
映画になったほうがいい作品かもしれない。
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とても良かった。
環が出てきたときに、昔の友人に会ったかのように嬉しくて泣きそうになった。環の大事な人は変わらず彼のようで嬉しく思う。
そんなことを時々知れるのは辻村さんの作品のいいところだと思う。
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辻村さんの小説に出てくる地方都市は山に囲まれて冬は雪がたくさん降っている事が多い気がするのは「冷たい校舎の時は止まる」「名前探しの放課後」を何回も読んだからかもしれないけれど、寒い所で雪が多いイメージだったので海に囲まれた島が舞台なのはいつもと違っていて楽しかった。最後に数年後の衣花と朱里のことが知れたのはよかった。新と源樹も夢に向かって頑張っているのかな。そして「スロウハイツの神様」に出てくる彼女はあの時と変わらずでうれしかった。こんなふうに四人にもまたどこかで会いたい。
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まさかのあの人がこの作品に出てくるなんて、数年前辻村さんの作品を読み始めたころ、登場人物のリンクが嬉しくてわくわくして堪らなかった。本作で思いもかけずまたこんな気持ちになれて嬉しい。辻村さんの中で生きる人が交わりながら生きているのがすごくいい。
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小さな島、冴島で暮らす高校生の話。
彼らは、小さなコミュニティの中で、年代を越えた人との繋がりを大切にしている。
年配の人たち、Iターンしてくる人たち、コミュニティデザイナー、、彼らと関わることで島を知り、自分事として受け止め、次の冴島を自分たちで作っていく。
人の中に入り込むことと、自分の庭に人を入れること。人に、自分の中に入ってきてもらうこと。
それはたぶん、どちらも等しく時間が必要で、そしてまた時間だけではどうにもならないものでもある。
登場人物たちの、人間関係の築き方が温かくて、愛があって、やっぱりこういう物語が好きだなぁって思った。
朱里ちゃん
素直でまっすぐで可愛らしい子。
可愛がってくれてた村長の嫌な部分が耳に入ってきて、寂しい気持ちになったり、自分の中に黒い感情が芽生えてしまってもそれをきちんと受け止めて、成長の糧にしてた。両親の離婚に心を痛めていた源樹に異例の兄弟になることを申し込んだり、おばあちゃんの親友を探しにあくせく動いたり、心優しい子だったな。
衣花
網元の娘。
朱里みたいにまっすぐ、ってわけじゃないけど、きちんと自分の意見を持っていて、その上で誰かを愛せる子。
朱里がお昼に買おうか悩んでるパンを親子にとられちゃうところ。朱里が”お父さんが息子に、好きなの残ってて良かったな”て言ってたから良かった、買わなくてって言う。そんな思いを聞いて、衣花は、”この子が親友で、同級生で、ほんとによかった。”て思うの。素敵だな。
朱里のお母さん
会社さえじまの社長さん。
ヨシノ
源樹
新
本木
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過去の私自身の事も含めて、私が知っている高校生たちって、その地域の大人のコミュニティと子供たちのコミュニティとはっきり分かれていて、ここに出てくるようないい距離感を持って大人と子供が地域で繋がっている関係って全く知らないので眩しく感じた。綺麗ごとじゃすまない大人の事情、清濁併せ飲み込んで、また友情もはぐくんで理想的な育ち方だなあ。(個人的に霧崎に鉄槌が下らなかった事にブーイングw。彼らにとってそんな事はとるに足らないとこだろうけど。)
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初・辻村深月。いつもの作品とは趣が違うようだが、とても良い作品だった。
4人の離島に住む高校生と島の人達が生き生きとえ描かれ、読後、爽やかな気持ちになった。
ラストもそう来たか!という終わりで、ストーリー性もとても良かったと思う。