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この本は小説ではなく20世紀末に起こった数々の事件を検証しているものです。
池袋通り魔事件、神戸児童殺傷事件から、日産自動車の業績不振までいろいろなことについて書かれています。
ただ真相を追究するのではなく、その事件の周りにある重松氏の言葉で言う「寄り道」、「無駄足」、「蛇足」にこだわったものになっています。
ただ、それで中心にあるものがボケてしまうのではなく、その周囲の関係ないように思えることこそが大事だと気付きます。
また、そのことを調べることによって、重松氏の作品の奥深さにつながっていると思いました。
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情報が多すぎて
事件が起これば分かりやすい理由が好まれる。
そこに、そうじゃないよね。
って色んな角度から迫るのが重松さん。
でも、小説のほうが好き。
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初めてこの人のフィクションではない物語を読んだ。
20世紀末に起きた事件を彼独自の見解で書き記している一冊である。
重松清という人は、事件の犯人だけでなく
友達や親、さらにはテレビの視聴者等
さまざまな視点から物事を捉え
物語を構成しているのだとこの本で知ることができた。
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重松清による、20世紀末に起きた事件等々のルポルタージュ。新鮮でした。
「世紀末」の、独特の世間の空気を感じられた気がしました。もう少しひとつひとつの事件について掘り下げて欲しかったような気も。
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作家、重松清が事件現場を訪ね自分の目と周辺の取材を駆使し、事件のなぜに迫る。事件が起こる要因がどこにでも潜んでいるのならば、わたしたちは安心して暮らすことはできない。全ての事件に共通しているのは、どこでも起こりうることなのだといことなのだ。本の題名がそれを語る。
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重松清さん29作品目。
2000年前後に起こった事件を独自の切り口で深追いしている。
和歌山ヒ素カレー事件とかとても懐かしい。
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小説は面白いけど、これはちょっと…。本人も書いているとおり、この人はやっぱり読み物作家なのだろう。
ルポなのか、読み物なのか、どっちつかずな感じになってしまっている気がした。
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小説が大好きです。ルポは初めて読みましたが、、事件のことの寄り道は構わないのですが、ルポとしては街のこと人のこと主観的な表現が入りすぎているような気がしました。個人の事件は社会背景と無縁ではないのは事実だと思いますが…はたして当事者や関係者はそこまで深く感じていたのか…
現実味に欠けるような…違和感を感じました。あまりルポにはふさわしくないような…
これがエッセイというか個人の感想というのであれば違和感は感じません
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尊敬する作家の一人、重松清さんが初めて臨んだルポルタージュ。
ご本人いわく、寄り道、無駄足、蛇足だらけの一冊で
世紀末に起きた犯罪や出来事に縁のある土地を訪ねて書かれたものです。
西暦2000年はあたしがハタチになった年で
当時の出来事で鮮明な記憶に残っているのは
和歌山で起きたカレー砒素混入事件ぐらいだったんですが
ここ数年で立て続けに起きているかのような気がしていた
通り魔殺人事件や監禁事件、そして若者による犯罪はあの頃も存在して、
世の中を震撼させ、評論家を騒がせていたんですねえ。
犯罪者や人間の弱さを擁護するわけじゃないんですけど
世の中が狂ってきたと何年も嘆き続けたってなくなりはしないんだから
そろそろ”最近の日本”に落胆するのはやめてもいいんじゃないかって
そんなことを考えさせられました。
★が3つなのは
序盤の犯罪の話から
終盤にかけて日産や多摩ニュータウンの話に移行して
ちょっと尻すぼみな印象を抱いたことと
最終章が東京育ちのあたしには物悲しすぎたからです。
相変わらず文章には惹かれるので
今度はもうちょっとのどかで優しいルポを読んでみたいなあ。
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期待してなかった分面白く読めた。
事件が起こるとそれに少しでも関係した人の数だけ色々なドラマが続くが、部外者はその状況をすぐに消費し、歪な印象のみを残す。
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作家による実際の事件のルポタージュ。と言ってもあまり取材はせず社会に落ちてる情報と組み合わせて主観たっぷりに書き上げたもの。起きた個の事件を一般化して時代風景と組み合わせて語るのって言ったもの勝ちな所があるので理屈の弱さが気になってしまった。
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「その日の前に」に感動した勢いで、読んでみましたが・・
筆者は事件現場を歩き回ってみる、そこに事件記事の奥底に潜む何かを感じるために。
その作家の意図にお付き合いできる読者向けの本です。
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ルポルタージュ。重松清がどんな人なのか知りたい人には良いのかも。
事件が起きた現場に行き自身の感想を述べていて、そういえばそんな事件があったなと思い出す。
帯に寄り道、無駄足のノンフィクションと書かれている。
目新しい事は無いのだけれど、重松清はこの事件に関してこんな風に考えていたのだなという作品。