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文庫あとがきを見るとずいぶん冗長なところを削ったと書いてありますが、それでもやはり、妄想が妄想を生み、とうとうとしゃべり立てている感じがする。
怠け者といいながら、ずいぶんと激しい冒険をしたものです。でも、これって、暑い夏の日の昼寝の最中、宵山の祭りの音を聞きながらの夢物語なのかもしれない。
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ちょうど有頂天家族のアニメ二期の話聞いたタイミングで読めてよかった。宵山万華鏡とも繋がってるんですね。
ぽんぽこした気持ちになりましたとも。恩田先輩と桃木さんの普通なようでスリルすれすれな感じだいすき。
あと玉川さんの「手伝って!手伝って!」がかわいくてすき。
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「充実した土曜日の朝は、熱い珈琲とタマゴサンドウィッチから始まる」(p.53)
主人公、小和田くんの上司である後藤所長の名言。
スマート珈琲店で土曜日の朝を始められる京都。いいなあ(´▽`)
私も怠け者だから、小和田くんの「ただ生きているだけで楽しい」(p.59)という言い分に首を激しく縦に振ります。
無理に冒険などしなくてもいいじゃない・・・
玉川さんがキーパースンだったのかしら。
ぽんぽこ仮面に煙を巻かれたような・・・
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『有頂天家族 二代目の帰朝』で淀川教授がぽんぽこ仮面を名乗って矢三郎を助けに来たのは、これが由来だったのか!
そして淀川教授は恩田先輩の大学の研究室の教授だった!(234p)
「狸の屏風で風邪を治す」っていう話(293p)も有頂天家族に出てきた気がするけどどこだ?
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再読3回目。
森見さんらしい1冊。日常のような非日常のような世界でのバカ騒ぎ。バカバカしくて、ずっと浸ってたい。
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単行本が出版されたとき、とても気になっていた。
気になっていたけど、買わなかった。なぜなら単行本は場所を取るから──。
どうも森見登美彦の作品は、合うものと合わないものがあるらしい。
どの作品も独特の文体で書かれていて、その点には違いがない。なのに、ずんずん読める作品と、苦行のように読み進める作品がある。
考えていて思いついたのは、内なる作品か、外なる作品か?という問題かも知れない。
つまりそれは『夜は短し歩けよ乙女』のアニメーション映画化にも通じる。『四畳半神話体系』の布陣が受け入れなかったことと。あれは外なる作品と受け止めているが、内なる作品として映像化されたからだ。
もしかしたら、京都という町に対する幻想が合うかどうか?というポイントであるのかも知れない。
これまで何冊かの森見登美彦の作品を読んで、この作品をなんとか読み終えて、そんな感想を綴ってみる。
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森見登美彦の聖なる怠け者の冒険を読みました。
「僕は人間である前に怠け者です」という小さな色紙がはされまれた文庫でした。
小和田君は平日はまじめに仕事をしますが、土日は何もしないでいたい怠け者です。
休日は目一杯楽しまなければいけないという考えの奥田先輩と桃木さんは小和田君を祇園宵山に連れ出そうとします。
そこに、怪人ぽんぽこ仮面を探っている浦本探偵と土日のアルバイト探偵玉川さんがからんで物語は転がり出します。
ぽんぽこ仮面の正体は誰なのか、なぜぽんぽこ仮面は某組織から狙われているのか、小和田君と玉川さんは真相を探ろうとします。
京都を舞台にしたファンタジーで、怠け者が不本意ながら活躍する物語でした。
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9/26
神様が怠け者ではいけないなんて、誰が決めた?
無気力な主人公が最終的には祭に巻き込まれ、自然体でその中心となり、心地よく終わるのがもりみー作品。有頂天家族、宵山万華鏡の世界観が現れた。
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今、これを読んで本当に良かった。
息が詰まって苦しいとき、なにかに焦っているとき、この本を読むと気楽になれます。
土曜の過ごし方がテーマのひとつですが、ひたすら怠けるのも、予定を詰め込むのも、どれも正解。
なにごとも、頑張ろう頑張ろうと自分を追い込まなくても、流れに身を任せて、ドンと構えて楽にしていると逆に上手いこといくときもある。
上手くいかず道に迷っても、迷ったからこそ辿り着く正解もある。
人間であるよりまず怠け者である小和田くん、方向音痴だけど頑張り屋の玉川さん、世界一怠け者だけど天才の浦川探偵、いつのときも動き続ける所長、土曜に予定を詰め込みまくるリア充カップル…。たくさんの登場人物が繰り広げる奇想天外の物語は、クスッと笑える場面いっぱい、心温まる場面もいっぱい、あるある〜と納得する場面もいっぱい。
怠けるか頑張るかという人間の葛藤。人間はいったい何をもって幸せと言えるのか、人間にとって大切なものはなにか。
気楽に読めるのに、そういったことも訴えかけてくる良書でした。
「大事なのは思いやりの心だ。〇〇だからって、〜しなきゃいけないなんて、誰が決めた?」
「役に立とうなんておごりだよ」
読むと、肩の力がふっと抜けるような優しいことばの数々。
明るく前向きに生きていくためのヒントが詰まっています。
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なんかどこかで聞いたことのあるようなフレーズがチラホラとするなんとなく懐かしい感じの小説。なんだろう、近所のお祭りみたいな感じ(舞台は京都の祇園祭だから全然規模が違うのだけれども)
それにしても祇園祭を下に見ながら飲むテングブランは美味しそう。いいなぁ、そう言うの。とは言え自分は祇園祭を見たことは無いのだけれども。一度は行ってみたいな、と思わせる小説。その際はタヌキを祭る八兵衛明神にも詣でたい所。見つけられたら、の話だけれども。
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新聞小説として発表され、単行本化にあたり一から書き直すくらいに手を入れ、さらに文庫本化に際して大幅に手を加えたという作品。
まあ、森見さんらしいというか。
相変わらず京都、それも宵宮。
主人公だけは段々と年齢が上がってるようですが、相も変わらぬ若気のパトス。
ただ、なんか勢いが足りない感じ。
余りに手を入れすぎたのか?
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不可思議で独特な森見ワールド全開でした。京都という街のなんでもあり感というか、実は本当に狸の神様はいるし謎の組織は暗躍してるのかも?と思わせる懐の深さを感じました。ついでにぽんぽこ仮面という響きの良さが好きです。
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休日をごろごろと怠けて過ごすことって、なんとなくもったいないような、罪悪感を伴うものだと思ってたけど、怠けるのも、まぁいっか、と思った。
祇園祭の京都が舞台。
コンコンチキのお囃子が響く中、山鉾の点在する京都の町を、色んな集まりの人たちがぽんぽこ仮面を追って、ばたばたと駆け巡る。文字通り「お祭り騒ぎ」の中で、町すら形を変えて、妖しい世界が拡がっていく。
京都の、祇園祭の、なんともいえない、妖しくってあでやかな感じが詰まってて、なんだかワクワクした。
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相も変わらずの森見登美彦ワールドという感じ。
別作品とのリンクも匂わせつつ、
怠惰の尊さを伝えてくれる作品(?)
この人の書く作品の面白くてかつ厄介なところは、
どこまでが京都に実在していて、
どこまでが創作物なのかが曖昧なところ。
なまじ創作物が他作品にも登場するので
実在するのか確認を取りたくなる。
北白川ラジウム温泉は実在していて、
下鴨幽水荘は実在しない!
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今回も京都森見ワールド全開でとても面白かったです。内なる怠け者の声に負けて、休日をだらだら過ごすのも悪くないんじゃないかなとも思えるお話でした。
ぽんぽこ仮面という名前がかわいすぎてステキでした。やっぱり森見さんの言葉選びは好きだなあと思ったし、玉川さんは最高にかわいかったし、宵山には是非一度行きたい!と思わせられるお話でした。
どこまでが本当でどこから嘘なのかわからなくなる世界観はすごく好きです。
そしてこのお話が、土曜日をどう過ごすかというただその一点のお話というのも面白かったです。