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少年と町の自転車屋のオヤジが奇跡を起こす!?勇気と感動!誰もが胸熱くなれる今年度NO.1エンターテイメント!
函館市内の中学校に通う関口俊太は、ロードバイクにあこがれていた。
だが、父は失踪。母は自分のことばかりで、お金も愛情にも恵まれない俊太は、一人、ママチャリでトレーニングする毎日だった……。
そんな俊太を周りは憐れみ、あるいはからかう。だが、ある日、岩熊自転車という町の自転車屋の店長との出会いが、俊太を変えることに――!
「超高速! 参勤交代」の著者による、周りの人と助け合うことの大切さと、最後まで勝利を信じて戦うことの意味を教えてくれる成長物語。
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とても読みやすく風景やレースのスピード感も感じる事ができる作品でした。其処此処にあるストーリー展開であるかもしれないが、たまには捻りのない素直な小説を読みながら、色々なところに目を向けるとき、人としての大切な繋がりを感じることもできます。
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弱虫ペダルでもハマったロードサイクルの物語。
貧乏な男の子が、町の自転車屋のオヤジと二人三脚でツール・ド函館にチャレンジ。
子供のせいではない親がどうだっていう理由に悩みを持ちつつも、新しい出会いが大切なものを見つけるキッカケを作り、持つものが持たざるものをうらやみ、それを乗り越えた先の友情。
予測はついてしまったが感動せずにはいられなかった。
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仲良しグループには、それぞれ役割があり、それぞれその役割を演じていれば甲もなく乙もなくその中では平和に過ごせ、必然的に順番が決められ大概一番気を使い自分を殺しているものが一番下になる。
このような組織の構造と同じことが学校でも起こっているし、世の中でも起こっている。
もし、その構造が崩れた時、その中で最下位と思われていたものが突然目標に向かってがむしゃらに動いた時、そのグループの仲間はどう動くのだろう。
そんな最下位から立ち上がった中学二年の男の子の物語です。
この物語を読んで、信じる力の偉大さと、行動することの大切さ、支えることの意味と人を想う事の意味を感じ取る事ができます。
挫折しながらも確実に成長する中二の主人公の奮闘ぶりと、後半の爽快感、最後の前向きな別れにすっきりとさせられました。
きっと、また自転車に乗りたくなると思いますよ。
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自転車競技の過酷さや危険さは近藤史恵さんのシリーズで読んではいたので、まさかあの競技を中学生がやるとは驚き。
自分の身体で時速㌔以上出すなんて、本当に信じられない、しかも生身だからその危険さたるや!
物語の中で俊太が転倒して怪我をするたび、自分も傷を負ったような痛みを感じながら読んだ。
俊太がまだほんの子どもなのに、人生に希望をもてないでいる姿にも人の親として心が痛む。
そういう痛みの中からつづく、レースの終盤、そして物語のラスト。心に折り重なっていたもやもやが一瞬の風でもって吹き飛ばされたような爽快さを味わった。
子どもが夢を持って生きられるよう、大人も精一杯生きなきゃ。そんな気になる一冊。
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一番好ましく感じたのは読みやすい小説だなあということ。文章も難しくないし、話の展開も無理がなくて人の生活をのぞき見している生々しさもあってよかった。
しかしやっぱり小説に既視感は少ないほうがいい。どこかで読んだような話だなと思うことが多く、読みながらチラホラ頭に昔観たあの映画あの漫画が思い浮かぶばかりだった。そして多感な中学生の社会を物語の中枢に置いている割には読後の清涼感もなんだか中途半端で感情を揺さぶられなかった。
主人公が社交性の低い中学生で自分をうまく表現できなかったり感情をうまく伝えられないのは仕方ないけれど、それならその上手く伝えられなさをもう少し丁寧に描くべきではないのか。周りの大人が「あいつはかわいそうなやつなんだ」なんて簡単に一言で言ってしまうとなんだかそれで片付けられてしまったようで悲しかった。
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「スポーツ小説=主人公が挫折を味わいながらも、前に向かって成長していく」という私の中の勝手な図式があるので、スポーツ小説は普段読まないジャンルですが、献本でいただいて読了。
小説とはいえ、俊太の周りで起きる出来事が上手くいきすぎている。人生ってこんなに上手くいかないよな、と思いながら読み続ける。俊太と似たような環境の子も少なからずいるはずだ。俊太の場合は、岩熊に認められ救われたはず。
岩熊に認めてもらいレース優勝を目指す俊太の練習姿は、中高生が読めば自分と重ねて読むかもしれない。
運命のレースでは俊太の全力疾走がこちらにも伝わってきて、応援せずにはいられない。自分の未来を切り開いていこうとする姿は、読んでいる私にも訴えかけてくる。夢中になることをみつけて、自分の力で本当の仲間を見つけた俊太。数年後はフランスにいるのかな?
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ん? 土橋章宏氏の新刊、それも自転車もの? と書店で目にして衝動的に購入した一冊。
中身は良くも悪くも思いっきり"マンガ"で、まるで小学校の読書感想文の課題図書のように、ひたすら"正しい"展開が待っており、そして少年ジャンプの三原則「友情・努力・勝利」を地でいくような物語が繰り広げられている。
どこまでもシンプルで、ベタ。
ロードレースやバイクにまつわる描写の中には、違和感を覚える箇所がいくつかあった。
あの「超高速!参勤交代」や「幕末まらそん侍」の土橋氏の作品だ、とあまり期待はし過ぎない方がいいかも。
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僕って生きていていいんですか?
こんな事をあんなタイミングで中学生に言わせちゃいけない。でも、この一言ですっかり彼の虜になってしまった。
回りの大人もいいな。
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王道的なスポーツ青春物っぽさがありつつも、おっさんと少年の友情がアクセントになっている。どのキャラも魅力的で読みやすい。分量があまり多くないのでサクサク話が進むのは良いのだが、もう少しお母さんとか家族の話があってもよかったかも。
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大阪に向かう新幹線で読了。
読みやすいし、単純明快で爽やかではあるけど…。それ故物足りない。
小中学生が読めばちょうどよい。と思う。
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図書館で。俊太くんと岩熊自転車の店主さんの関係が最高だったなぁ。俊太くんが前を向いて生きていくパワーをどんどん蓄えていく姿に感動しながら目頭が熱くなりました。舞台の函館も住んでいる町なので親近感が沸きました♪
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★2016年12月1日読了『スマイリング 岩熊自転車 関口俊太』土橋章宏著 評価B+
土橋氏らしい明るく前向きなドライブ感溢れる青春自転車小説。
スマイリングとは晴れやかな!という意味。
母一人子一人の 母子家庭に育つ関口俊太は函館に住む中学生。残念ながら、同級生たちのように有名な輸入ロードレーサーを買ってもらいツーリングに出かけることは出来ないが。それでも、ママチャリを漕いで誘われると何とか馬力で皆について行っていた。夏に函館で行われる自転車大会のツール・ド・函館では、ジュニア部門も企画され全長70キロの本格的な競技となる見込みであった。ママチャリしかない俊太だが、自転車が好きな彼としては、何とかして出てみたいイベントだった。裕福な友人たちはすでにチームと個人で出場を申し込み練習を開始していた。
ママチャリで無理な走行をしたおかげで、パンクしてしまった俊太はやむなく、近所の岩熊自転車店へ修理に向かう。実はそこの店主は、世界最高峰の自転車競技大会であるツール・ド・フランスにその昔有名自転車メーカーのメカニックとして、参加していた猛者なのだった。そして、パンク修理代も事欠く俊太と知り合ううちに、その自転車への熱い思いを知る。店長の岩熊は、いつしか仕事に打ち込むあまり不義理をして、離婚してしまった妻とその子供を思い出し、その子と俊太を重ねるうちに、自転車で力一杯サポートする事になるのだった。
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父親に、捨てられ、捨て鉢の母親からも確固たる愛も与えられず、それでも、何とか前を向いて生きる関口俊太が、岩熊自転車の店主、ツール・ド・フランスのメカニックと組んで、函館のレースにでる。ライバル、連に勝つために。孤独で、絶望的な環境でも、めげずにレースに勝ち、岩熊との別れて、幕を閉じる。熱い物語、!
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最高!
読んでよかった。
孤独を抱えた中学生俊太と頑固な自転車屋岩熊との出会い。
そこから全てが始まった。
岩熊のアドバイスと支援で変わっていく俊太が読んでいて嬉しかった。
蓮くんの悩みもちょっと分かりつつ、(優等生で居続けるのも楽じゃないもんね。)勝つための方法として彼が思いついた方法にはほっとした。
クライマックスのレースシーンにはドキドキ、ハラハラ。
とにかく勝てればいい、それが全てというのではない俊太に惚れ直したし、ゴールシーンはちょっと泣きそうになっちゃった。
舞台が馴染のある函館なのも嬉しかった。
初読みの作家さんだけど「超高速参勤交代」の方なのね。他の作品も読んでみたい。