紙の本
解離性障害
2019/06/22 05:46
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投稿者:リンドウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神疾患で、あまりよく知られていない解離性障害のことが一番良く分かる本だと思います。
うつ病や統合失調症と誤診されやすく、かなり似た症状もあるため、その誤診もある程度仕方がないと思いますが、かなり高度な専門医じゃないと知りえない情報まで書かれています。
解離性障害と診断された人にはもちろんのこと、うつ病や統合失調症と診断されていて、なかなか良くならない人に是非読んで欲しい一冊
紙の本
入門用として
2015/10/20 10:10
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投稿者:三杯 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の他の本を読んでいたのですが、普段本を読まない人に読ませて説明するには難しい本だったので、イラストの多いこちらを購入しました。
症例や症状がイラストでわかりやすくまとまっています。特に離人のときの心の状態は、実際に症状を体験している身としても、よくここまで上手く表現したものだと思います。それでも体験したことのない人には理解しがたいのかもしれませんが…。
まずは入門用、概要としてこれを読んで、さらに詳しく知りたい人は他の本も読んで勉強するのがいいと思います。
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柴山 雅俊 (監修)
現実感がない、幻聴、幻を見る、感覚異常…。解離性障害は、統合失調症やうつ病とどう違うのか、どう治療するのか。解離の症状や診断、要因、治療を徹底図解し、回復に導く決定版。
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かつては多重人格などと言われていた解離性障害。
すごく特別なものかと思っていましたが、誰にでも要素があるのかも? と思いました。
タイトルの通り、解離性障害について初心者の僕にも、よくわかりました。
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村上春樹の『海辺のカフカ』を前に読んだ。どこかで、「村上春樹は主人公カフカを解離性障害と設定していると思われる」という話を読んで興味が出た。そうでなくても、解離性障害や多重人格というと不思議な、ドラマティックな感じがする。そんな不思議なものが実際にはどんなものなのかという興味本位で読んだ。なので、自分は本来のこの本の想定読者とは違う。
患者本人でなければ、体験しなければなかなか理解しがたい症状が色んな言葉で事例を交えて説明されている。解離性障害がどんなものなのかのイメージが何となく掴める。
読んでわかったのが、解離に似た感覚は誰にでも起こりうるものだということ。例えば・・・
・洗髪中など、後ろが怖い。
・誰かの気配を感じる。
・人が怖い。
・鏡が怖い(鏡に別のものが写っているような気がする)。
・夜、暗闇が怖い。
・この本の冒頭にある、不思議な夢
他にも、自分は夜に家でパソコンの画面を見ていると、画面が遠のいていくような、画面が大きくなるような、遠近感がおかしくなることがある。画面が遠のいているのに文字ははっきり読める。画面が大きく見えるので、自分が小さくなったように錯覚してしまう。時々そんな感覚を楽しむことがある。
読んでいるとオカルト的なものも出てくる。
・デジャヴや予知夢
・小さい頃から妖精や小人が見えて、会話したり一緒に遊んでいた(昔ぬーべーというマンガでまさにこんな話が出ていた。小さい頃に親に叱られて言わなくなるというのも同じだ。)
こういうオカルト的なものを心の病気と捉えて、明確に説明しているというのが面白い。
解離性障害は病気と健常の境目がはっきりしておらず、線引きは難しいとある。自分も時々感じる言葉にできないような不思議な感覚やそれほど気にしていなかった感覚を思い出し、それとどこか繋がっているような気付きがあった。また、小説なんかで似た感覚を表現しているものは割と多くありそうだということにも気付いた。作品をより理解できるようになるかもしれない。
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解離性障害や解離という症状についてイチから一般向けに優しく説明した本。イラストや図なども豊富でとても分かりやすかった。発生のメカニズムから症状の解説、解消への道筋まで、一通り簡単には理解することができた。
私自身も、幼い頃から空想傾向が強く、微睡むと幻聴が酷いし、「なるほどそういうことかー」と腑に落ちた事柄も多かった。一番びっくりしたのは、症状の例として「頭の中で一日中、音楽が鳴っている」っていうのがあって、それ解離だったのかって驚きました。ただ、解離の症状において病気と健常との線引きはむずかしいとの記述(P.57)もありました。私の場合は生活に支障もなく恐怖や不安もないので健常の範囲なのかなあと思いました。
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イラストが多くてわかりやすい。
ただ、紙面のどこから読み始めればよいのかがわかりにくい。(イラストから読めばよいのか、解説から読めばよいのか、右からか、上からか・・・。)
基本的には、解離性障害の様々なタイプを紹介し、その要因についても触れ、関連する、また類似する精神的な病気について解説し、解離性障害との違いについても解説します。
そして、「治る病気」であることを明言しつつ、薬物療法と精神療法をバランスよく行う事、「つつみこむこと」が大切という話で終わります。
約2時間20分で完読。
「はじめに」にあるように、表現はやさしいのですが、内容は高度な水準なので、(わたしのような一般人は)全て理解しようとせず、さらっと読むのがよいかもしれません。
現状、解離性障害についての書籍はまだ少ないので、貴重な本ではあると思います。
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以前にも読んだことがあったのだけど再読。
イラスト付きでわかりやすいだけではなく特徴について具体例を挙げてかなり詳しく勉強になった。図書館で読んだのだけど買おうかと思った。
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図解、イメージ又は短文から捉える解離性障害。
図書館で見つけたため手に取りました。
項目ごとに見開きページで纏まっており読みやすいので概観したい人にお薦めします。
各項目を大別すると、症状の内容、発症の要因分析、隣接する疾患、そして治療の方針です。
イメージしやすいため、各項目を単体で読むだけで症状等に関する悩みや困りごとを吐き出すきっかけとなり得ます。
無意識に抱え込んでしまってオーバーフローする習慣を解きほぐす手がかりともなります。
私感として特筆すべきキーワードは「現実感」であり、これは表紙にも記されています。
なお、次に掲げる書籍を読み終えた状態で、本書を手に取りました。著者監修が同一なのは意図せざるところです。
柴山雅俊『解離性障害 ――「うしろに誰かいる」の精神病理』
https://booklog.jp/users/70x20/archives/1/B00JGIN70M
以下、所感。
解離性と思われる症状を持つ人とともに身近に過ごす者としては、専門的すぎる資料へ潜り込んでいくよりも、本書のような概観的な資料に当たることが重要だと考えております。
専門家には専門家のネットワークがありますから、現代の医学という大きな後ろ盾を持つ存在端末としての医師を信頼し委ねます。もちろん、視野狭窄して盲信してはならない面もあります。
安心とともに生きていくため、必要に応じてウェイト付けの上で、何を解決すべきか、何を解決しなくてもよいか、何を解決しようとしてはならないかを私感として明確にしておきます。