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読むまで、何故かエッセイだと思っていた一冊。小説でした。とても柔らかくて優しい物語でした。闇に傾きそうになっても、光の方へぐいっと引っ張ってもらえました。わかめに包まって捨てられていた主人公など、描かれることはなかなか重いものでしたが、全体的に光を感じます。読んでいる間中、ほのぼのしていました。スピリチュアルな感じもしましたが、不思議とすとんと心に入ってくるものもありました。心が解されたひとときでした。
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よしもとばななの現時点で最後の小説、なのかな。悲しみをぜんぶ出して、第2章へ。そっくりそのまま、自分もその気持ちになった。
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なんて綺麗な言葉ばっかりなんだろう。この本を読んでいる間、この素敵な言葉が自分の頭の中にあると思うと嬉しいー!
幸せの種ちゃん。
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久しぶりによしもとばななを読みました。
安定の読みやすさ、すばらしさです!
霊的な話が混じっていますが、決して怪しすぎずに、そして前向きなパワーで、とても好ましい内容でした。
素敵な内容です!いい作品を生み出してくれて、ありがとうございます!
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よくよく考えれば、かなり気持ち悪い部分も、
ばなな節でさらっと流れていきました。
ばななによる、ばななのための小説。
それを読むばななファンの我々。
水戸黄門を楽しむ人々の気持ちがわかるわ。
それにしても、今回のタイトル、本当にステキだ。
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十年ぶりくらいに
よしもとばなな を読んだ。
久しぶりに
本屋さんの新刊コーナーで
ビビビっと惹かれたのは
無意識に 自分が求めてたのか、
呼ばれたのか
読みはじめたら
学生時代に大好きだった
そのままの ばななさんの世界で
空気感で
それにどっぷり浸って
すごく懐かしくて 幸せでした。
書き出しの一文が
ほんとに 秀逸。
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とてもとても好きでした。
童話のように、
時に切なく時にきゅうってなるけれど、
どこかで大丈夫大丈夫って思える。
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温かさと寂しさが残る作品だった。あとがきを見たらさらにそう思った。自分の心と対峙して生きていくのには、自然が一番だと田舎出身者-私-は思う。都会のビルに映る自分が、今は世界一くすんでみえる。幹ちゃんみたいに、ずっと変わらないものが私にもある、と思い返せる一冊になった。思い出した感覚を都会で活かし、時折田舎で洗濯しようと思った。ばななさん、またあなたの作品に会いたいです。
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うまく主題がつかめなかったのですが、裏の廃墟から漂ってくる不穏な空気や気味の悪い石などが醸し出す影の描写を、それを照らす光によって払拭していくような展開。生まれや育ちを乗り越えていくポジティブさ。それは田舎の風景と純真な心から生まれるのかもしれないな。
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北海道の出張で取材前に時間があり、イオンの本屋で購入。久しぶりに小説買ったかも。しかも、よしもとばななを読むのも久しぶり。
なんとなく合わなくなって読まなくなってたのだけど、ツイッターで見かけていたから思いついたのかもしれない。それと帯の「失うことが切ないなんて、なんと幸せなことだろう」という文章。
あとがきから読んだら、お父さんの吉本隆明さんが亡くなり悲しみに暮れているときにイタコのように書いた作品とのこと。なるほどなぁ・・・という感じ。
主人公の幹ちゃんは赤ちゃんのときに海辺に捨てられていて、だけども拾われた先の大平家でものすごく愛されて育った女性。
のっけから彼女の生い立ちと人生を楽しく生きる方法みたいなものが書いてあって、やや説明的だなぁと思ったものの、引き込まれました。
イギリスのグラストンベリーに似ているという富士山が見える村が舞台です。丘の上には誰かの古墳があり、おとぎ話の世界のように見えない力で結界が貼られているような。祖父が営んでいたB&Bを継ぐ幹ちゃん。自由にのびのび暮らす大平家の人々。ときどき幹ちゃんが思い出す祖父の教え。
ミステリー的な要素をはらんでいたので、先が気になりすいすい読めました。さすがばななさん。
そばにある邪悪に左右されずに自分の軸を持って生きるって、一見強い意思のような気がするかもしれないけれど、そうではなくて、やわらかく優しいものなんだよなっていうのがわかります。
大事な人を亡くしたらこの本を開くかもしれません。
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この本が、よしもとばななさんの本を読んだ初めてのものです。
選んだ、理由は、宮本輝さんとの対談の中で、お父さんが亡くなってから、いよいよ自分の時間が持てるようになり、小説家として、最初に志していた内容だったと知ったからです。
わかめにくるまった赤ちゃんが拾われ、素敵なお爺さんをはしめとした家族の中で、日々起きる出来事、人との出会い、夢の中の出会いを通じて、著者の人生観、世の習い、などじっくり、さりげなく書かれた作品で、読む人に肩の力を抜いて、自然体で生きて行けばいいというメッセージが溢れたいい小説でした。
生きる力をいただきました。
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わかめを握って眠る主人公がなんだか好き。
不思議なあたたかい空気でいっぱいの家族と、格言のような素晴らしいことばをさらっと言うおじいちゃん。おじいちゃんの言葉には色々と考えさせられたし、救われた部分もありました。
ばななさんの小説は、すうっと入ってくる感じがしてよい。
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とても不思議で、でもこういうことってあるよなぁと感じられるお話。
主人公の亡くなったおじいさんが良いことを引き付ける人で、家族や周りにも良い循環ができていて、主人公の家族はとても幸せだなと思った。
途中ゾワッとするような薄暗い展開があるけれど、それも人が持つ一面のように感じました。
人間が直感で感じるものや、元々持っているものを、ばななさんのお話は思い出させてくれる。
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ばななさん全開だな~
全開過ぎて最初は話が入ってこなくて、ついにばななさんの言葉が通じない人間になってしまうのかと思ったけどまだ大丈夫だった、よかった。
このお話をお父さんが亡くなってすぐ書いたって、いったいばななさんにとってどれだけの存在だったのかと思うよね。そしてそんなさみしい始まりでさえ暖かく光に満ちたお話にするんだもんな~。はー、いつまでばななさんの言葉が通じる私でいられるだろうか。
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命が自分の手の外で 勝手に始まってしまう
運命なんて 背負いきれないような
重たいものを 勝手に連れてきて
もう取り返しのつかない
圧倒的な絶望から 命は 始まっているのかもしれなくて
それらすべてが許されている
溢れるほどの希望を抱えて 命は続いていくのかもしれなくて
次から次へと溢れていく
次々と失われていく
それでも大丈夫
笑えるくらい
この世界は
愛で溢れているから
この手ではどうにもならないことで
世界は廻っていることに馳せた思いは
きっとどこかで祈りに通じている
全てが夢にならないように
体が全てを知っていくように
失うことさえ
幸せに なってしまいそうな気がして
人を好きという 幸せなこと
好きな人が確かにここにいるという 幸せなこと
そんな瞬間があったことが 幸せだという ことだから
一生をかけて
それこそ本気で思っていることなのだから
分かってもらわなくても いい
そうやって覚悟を決めて
いちいちそんなことで 傷つかなくていいんだって
思えるような ありったけの勇気を
夢にも似た毎日を 生きてけるように