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辻静雄氏の半生。フランス料理と出会い、その道を突き進んでゆく壮絶とも言える姿を、平易な文章で描き出す。登場人物も魅力に溢れ、食の楽しみを感じさせてくれる一冊。
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人の親切ってすごい。辻氏は
人との関わりで成功した部分も
とても大きいのではないだろうか。
美味しい小説。フランス料理食べたいなあ。
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高校の進路室にこの本が置かれてなかったら、わたしの人生はたぶんもう少し違っていたと思うという一冊。
辻前校長の授業を受けてみたかった・・・入学直前に亡くなったのですよ(´Д⊂グスン
星がひとつ少ないのは、ちょっと静雄氏を意地悪く書いてある箇所があるから(笑)や、実際読んだらスカッとするんですけど♪
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2007/09 2007年に読んだ本のベストかもしれない。海老沢泰久ってすごいなあ。辻静雄が書いた本も読みたい
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すごくおもしろかった!日本に本格的なフランス料理を紹介した辻静雄氏の物語。料理研究家というのは、こういう人のことをいうのだ、と初めて知った気がする。コックになる以外で、こういう方法で本格的なフランス料理を普及させることができるんだ、ということも初めて知った。読んでいると、おいしい料理が食べたくなる・・・
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ノンフィクションライターの海老沢氏が書いた、辻調理師学校を築き上げ、日本にフランス料理を定着させた辻静雄氏の一代記。新聞記者から料理の世界へ転身した辻氏の半生がいきいきと描かれます。登場する本場フランスのシェフたちとその料理、それを日本に移植しようとする辻氏やその配下のスタッフの姿が活写されます。
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新聞記者として働いていた辻静雄が、結婚後、妻の父親が経営する花嫁修業のお料理学校を手伝う事になり、そこから日本に本物のフランス料理を広めるまでになった半生を描いた本(一応フィクション)
コックでもない彼が、本物のフランス料理の味を知るために、フランスに行って食べ歩き、本物の味を舌に叩きこむ。
一流の料理を食べるという事が「苦痛」になるほど。。。
それにしても、彼の熱意はスゴイ。
そして、その熱意ですばらしい人脈を作っていき。。。
目先の損得なんて全く考えていない、
本当に何かを極めて成功する人って考え方の次元が違うなぁ〜と思った。
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止まらず読んだ。
フランス料理の奥深さについてだけでなく、物事を極める人間を精神性から具体性まで描くことで、
何かを変えるということ、挑むということ、そういう人生が描かれている。
淡々とした描写がそれを際立たせている。
傑作。
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辻調理師専門学校を作った辻静雄の伝記的小説。本物のフランス料理を日本にもたらした人物。辻さん自身もすごいのだろうけれど、それを読みやすく面白く仕上げたのもすごい。出てくる料理も人も魅力的で、どんどん引き込まれる。料理ってすごい。私が食べたことがあるフランス料理は、確かにテリーヌも出てきたりしたけれども、ちゃんとしたフランス料理なんだろうか?いつか一度パリのミシュラン三ツ星のレストランに食べに行ってみたい、そんな気持ちになる読書でした。
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辻調理師専門学校の創設者=辻静雄氏の自伝的小説。丹念に軌跡を追いつつ、起伏のあるストリー展開に引き込まれてく。主人公のみならず、それぞれの登場人物がうまくストーリーにかみ合った、とても優れた小説だと思う。
調理師専門学校の創設というビジネス的な視点から捉えた場合には、少しシビアさに欠けるが、そういう趣旨で著者は書いていないと思われるし、この部分を踏まえても秀逸の小説である。
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辻調理師専門学校の開校者、辻静雄の半生を描いたノンフィクション小説。著者いわく、作品はモデル小説であり、実話にかなりの脚色を加えているらしい。
それにしても、食べて食べまくる小説。海外旅行がメジャーではない時代、フランスに長期滞在し、高級レストランを食べ歩く。本物のフランス料理の味を自らの舌に覚えさせるためだ。
下手すりゃ、義父のすねをかじった道楽と批判される行い。だけど、結果として、学校は発展し、多くのフランス料理本を出版、日本にフランス料理を普及させた第一人者として成功。
が、その過食で、身体を壊し、食事制限。そして60歳という若さで死去。本人にとって、食べられないことは死ぬほどつらかったんだろうな。
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ノンフィクションが読みたい、とTwitterでつぶやいて、教えていただいた本。伝記に近い小説のかたちをとっている。素材の良さを最大に引き出した調理とはまさにこのことだろう。料理研究家の話だからこんな例えをするわけではないのだが。 見事な筆致。精緻にかつテンポよく。あまりに素晴らしくて、一気に読みたいのを我慢してしまったくらい。この著者の他の本も読んでみたい。とくに広沢監督のとかね。
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辻静雄は明子と結婚して新聞社を辞め
舅である辻徳一の料理学校を継ぐことにした。
静雄は調理師法の施行に即して学校の対象を主婦から調理師の卵にし
経理の山岡亨と共に講師の料理人探しから始めた。
しかし日本の料理人は自分の技術を他人に教えることはなく、
また日本で一流といわれているフランス料理のコックは
本で読むような本格的な料理をひとつも作れなかった。
本物のフランス料理を知るために静雄は明子と共に
アメリカの2人のガストロノームとフランスのマダム・ポワンを訪ね
3ヶ月間苦しみながらフランス料理を食べ続けた。
フランスから帰った静雄はフランス料理の基本を教えるために教壇に立ち
また自らの経験と技術・知識を詰め込んだ教科書を作った。
さらに三ッ星レストランのポール・ボキューズの紹介で
フランス人の講師を招くことに成功し、また生徒の留学も始めた。
フランス料理以外も、日本料理は灘万の元料理長を招き、
中国料理も生徒を現地で修業させて本格的な技術を導入し
本物の料理の発信地へとなっていく。
しかし一校だけ成功する辻調理師学校を他校はよく思わず
山の手調理師学院の金丸を始めとした調理師学校協会が邪魔をする。
これに怒った静雄はフランス料理の有名シェフを3名招いての研修会を開催、
フランス料理の日本普及に貢献したとして
フランス政府から名誉フランス最優秀料理人賞を受け取る。
辻調理師学校は知名度を上げ、
静雄が講師の腕を衰えさせないために開催するディナーや
一流の料理を披露するテレビ番組『料理天国』の出演なども始めた。
しかし味の勉強のために数多くの料理を食べ続けた静雄の肝臓は
命に関わるほど弱ってしまっていた。
装丁:坂田政則
大阪あべの辻調理師専門学校校長の辻静雄をモデルとした小説です。
主婦が学ぶ料理学校から最高の料理人を輩出する調理学校に成長するまでの
試行錯誤と苦難、周囲からの協力と邪魔が描かれています。
そして濃厚なフランス料理の数々!お腹いっぱいです。
無名の調理学校が転進を遂げたのは静雄の人柄に負うところが大きかったのだろうなあ。
何のつてもなくてもアメリカとフランスの料理の権威に手紙を出すところから始まり、
熱心に料理を食べ続けたことでフランス料理の名だたるシェフと人脈が出来てしまう。
静雄が学校を運営するに当たっての決断がまた潔いです。
いい学校とは何かを考え設備を新しくするのではなく家庭との連絡を綿密にする。
本物の材料を使うために授業料をほぼ倍額にする。
自分の目標のためには何が大切なのかという軸がぶれていないからこそ
思い切ったこともできるしそれが成功する。
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いちおうフィクションですと断りが入っていましたが、辻静雄さんをモデルにしたノンフィクション並みのクオリティーと、よだれモノの食べ物描写。フランス料理はそんなに詳しくないですが、フランスで開眼してパンの道に進みつつある今を思えば、あー…って納得してしまいました。おいしいフレンチ食べたい!しかし、読み進めると、なんとなく服部幸應さんを思い浮かべてしまいました。→http://sankei.jp.msn.com/life/news/110110/trd11011001120015-n1.htm
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日本にフランス料理を広めた辻静雄さんの生涯を描く。この当時に海へ渡りひたすら行動する生き方が素晴らしい。コネなしに自分の人間力で人脈を築き上げていくさまがすがすがしい。