紙の本
泣けると聞いたのだけど・・・
2007/09/24 22:04
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る
泣ける本募集中、ということで、
人にすすめられたのですが、
・・・泣けませんでした、残念。
期待していただけに、ますます残念。
どうも恩田陸という人の作品は、わたしのツボにははまらないのかも。
変わった能力を持ったヒトビトの、
不思議な、「いい話」。
ここがわたしには問題で。
単なる「いい話」にすぎないように見えてしまった。
それぞれの短篇が、どのように関連づけられているかが難しく、
ラストでもっと集約して盛り上げてたら、もう少し好きになったかも。
期待の三分の一程度しか収束されてない、という印象。
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膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから?。「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?・・・常野という場所は実在はしなくて、生まれながらに不思議な能力を持った人たちの心の故郷。その能力は、決して悪戯に使われたりはせず、穏やかにひっそりと、人に気が付かれることもなく優しく日常に溶け込んでいる。短編集なのだけれど、それぞれの章で、どことなく人と人の繋がりがリンクしている不思議な世界。今までなかなか手をだせずにいたけれど、この作家さんが好きになりました。是非、お勧めしたいです。
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何度も読み返したい一冊。続きも気になります。
常野の人たちが、特殊な能力を持ちながらも謙虚で、温かいです。
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ドラマでいいものって、条件は色々あるのだろうけど、「本」がいいのが一番だろう。そしてそれに原作があるのなら、原作も悪くない筈だ。「6番目の小夜子」はよかった。だから、その原作者、恩田陸(おんだりく)はすごいのだろうと思っていた。
すごかったです。常野(とこの)という様々な不思議な能力を持った一族を描いた連作。一族は一様に「極めて温厚で、礼儀正しい」優しい人達だ。でも、世の中はそんな心優しい人には、ましてや特殊な能力を持ちあわせているのだから、生きずらい。少しも優しくないし、美しくもない。そんななかで、失った子供達を待ちつづける「ツル先生」醜い草を刈ったあと、万華鏡を見る「彼」、そんな彼等のひたむきさは心に染みる。
ああ、なんか私がどんなに言葉を尽くしても、この作品の良さは伝えきれないよ。
恩田 陸 これから絶対きます!!
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とりあえず、手放しで褒め称えさせてくだせえ。すごいいいよこれ!
初めはタイトルと裏にあったあらすじを読んで、買ったはいいけどちょっと読むのはどうかなあと思ってたんだけど。とんでもない間違いであった。面白いですこれ~~~まじで。
面白いというか…、じんわり沁みてくる感じ。
表題作『光の帝国』は涙出ました。電車の中で読んでいたのでかなり危険(笑)また、最後の一編での収束(一応)の仕方が良かった。
一作一作も面白いんだけど、全部を読み終えて全体を見た時、またこれがいいのですよなんともいえず。
難をいえば、最後が「おわり」でなく「つづく」っぽい物が多いので、非常に先が気になるというところでしょうか(苦笑)
恩田さん本人も書きたいとおっしゃっているので、続きを希望~~~。
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常野という不思議な力を持つ一族ににまつわる話が収められた短編集。それぞれの物語に少しだけ繋がりがあります。最後まで読むとやさしい気持ちになれました。
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恩田陸さんの小説です。ファンタスティックというか、不思議な気持ちになれます。私は引き出しの話が好きです。
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特殊能力を持った一族「常野」の人々の日常と「常野」一族の繋がりを短編集で綴ってある。
初めてファンタジーものを読んだ。
ホラーにも取れるけど、神秘的でいい感じ。
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「青春と読書」に連載中、続きが一番読みたかったもの。
恩田陸という作家に初めて出合った作品です。
常野の人々の話をもっと読みたいですね。
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不思議な力(能力)を持つ常野の人々の様々な暮らしが描かれています。何個かの、短編からなっていてとても読みやすいです。短編同士で、リンクしているものもあって、そこもまたおもしろい。
続編を期待したいです。
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全部で十本の短編からなるのだが、最初の二本は可愛らしいものだった。こんな能力を持っている人たちなんですよ、という自己紹介的なもので温かい読後感すらあった。その後の話はTVでやっている『世にも奇妙な…』感じの内容になってくる。
中でも『オセロ・ゲーム』は怖かった。必死に日常生活を営んでいるなかで、常に襲撃に備えて気を配る女性はすでに夫を失い、娘を巻き込まぬよう細心の注意を払って過ごしていた。しかしある時日々の疲れにつけこまれて襲撃を受け、そこを覚醒してしまった娘に助けられる。女性は夫を取り戻す決意をしつつもこの先娘も戦わなければならないことに新たな苦悩を背負うことになる。
というお話。これでは何のことやらさっぱりだが、実際、読んだときにはあせりと恐怖感しか伝わってこず、何に『襲撃』を受け、それと戦っている(精神戦)ときの『裏返す』というのはどういう意味か、さっぱりわからない。ただ他の話を読んでいると、現代人の心の闇とか文明が進んだための環境破壊とか、今人間が汚染されつつある『何か』を実体化したものなのかな、と思った。
タイトルにもなっている『光の帝国』は戦中時に「ツル先生」のもとに集まった常野の子供たちの末路を描いているもので、人間の業の深さと理不尽な怒りに囚われる内容だった。ただ最後に「また戻ってくる」という言葉は何なのか。それは希望なのか、そう思いたいと願ったラストだった。
すると一番最後のお話、『国道を降りて…』で子供たちのうちの一人が出てきた。おそらく転生して。長生きの「ツル先生」がとても喜んでいたのが救いだった。
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僕に秀でているものはあるのだろうか。考え込んだ時点で答えは既に出ている。もしかしたら、そういうものに対する憧れなのかもしれない。
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宝石箱のような短編作品集。連作と言ってもいいかな。初めて読んだ恩田作品にして、ベスト。読後に不思議な余韻が残る。背後に壮大なコンセプトが見え隠れしているので、是非それを書いて欲しい。
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特別な力を持った「常野」から来たと言われる人々の短編集。
どの話も面白かったです。
オススメしたい一冊!
是非読んで見て下さい。
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恩田さんはやっぱりどこかファンタジー色が入ったものが好きです。悪い意味ではなく、いい意味で透明感のある、悲しいけれど優しい話です。特にツル先生には深い愛を感じます。