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コンサルティングというよりはコーチングに近いことが言われているのかなと思った。ただいずれにしても、相手が得たい答えは相手の中にしかなく、支援者はそれを一緒に探すというよりは、相手が見つけられるようにサポートする、そのための質問を投げかける、見つけるためのプロセスの支援をするというスタンスが何より大事なんだと思った。
そしてこの本では、そのスタンスをどう取るかよりも、どんな問いかけをすればいいのか、様々な具体的ケースを取り上げながら説明されている。最初のケースの「それであなたはどうしましたか?」という問いかけはシンプルだけど秀逸。
P.242の”内容に関して、実行可能かつ有用な提案を外部の支援者が考えつく可能性は、私の見る限り、きわめて低いのだ。”という一文が全てを表しているなと思った。何が最も問題なのか、それを解決してどうなりたいのか、そのためにはどうしたらいいのか…いつも相手と一緒になって考えて、自分が何か提案をしないといけないと思っていた気がするので、もっと質問の投げ方を磨いて相手が答えを出せるようにサポートできるようになりたい。
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従来のコンサルは、ビジョンを出すことやアドバイスを与えるのが仕事だった。言い換えれば答えを出すのが仕事。
それに対し、昨今のクライアントの悩みは答えも欲しいがそれを適応することの難しさにある。
そういう意味で「クライアントが実行しきるまでサポートする。やり切ること」がコンサルに価値だと思っている。
この本では、そういうタイプのコンサルを行なう際に必要な姿勢を、クライアントにとって本当の支援とは何か という視点から解説している。
個人的な話が出来るレベルまで関係を築くことがまず最優先。
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コンサル業界で働く私にとっては非常に有用な書籍であった。(もちろんコンサル業界でなくても有用かと思う)
過去コンサルとは、「クライアントの一段高い位置からクライアントの問題を診断し、課題を特定、課題の実行責任はない」というものであった。一方謙虚なコンサルとは、「クライアント自身が納得感のある解を自ら探っていけるよう支援」することであり、役割が変わりつつある。謙虚なコンサルになるには、レベル2の関係、すなわちクライアント自身の懸念を打ち明けられるような個人的な関係を初めから築くことが重要である。それには、なんとかして役に立ちたい、誠実な好奇心、思いやりのある姿勢を持つ必要がある。(とはいえ、馴れ合いやえこひいきを生むようなレベル3の親密な関係はビジネスには向かないことも言及されている)これにより謙虚なコンサル自らが解を導き出すのではなく、時にはクライアント側のアダプティブムーブに導きつつ、クライアントと協働していくのがコンサルには求められる。
高いフィーをもらっているコンサルだからこそ自ら価値を提供するという考えにシフトしがちであるが、クライアントをより一層高みに連れていくために、(コンサルよりも現場に詳しい)クライアントと協働していく姿勢が必要であることを改めて実感した。
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いま70代とかの大先輩コンサルタントは、「正解を教える」「若輩者を指導する」というコンサルタントスタイルだったし、今でも、「私は何でも知っています」という「絶対的な自分」を演出するコンサルもいる。
が、コンサル10年目にして、そーいうのはなんか違うよなーと、思っていたところに出会った本。
コンサルと経営者の間には壁がある。
そして、コンサルがすべてを解決できるわけではない。
この本に書かれている通り、謙虚になって、お互いに持っているものを持ち寄って良いものを作り上げていこうとする姿勢がすばらしいなと。
さっそく、見込み客であるクライアントを食事に誘い、本当はどうなりたいのかを知ることに時間を使った。個人的なつながりを作りたかったので。おそらくこの商談はうまくいくだろう。
全体像やゴールがある程度早期に見渡せる、かなり経験値なりプロフェッショナル度が高いコンサルだからこそ出せる「謙虚さ」ではないかな、という気がした。
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図書館から借りたのですが、期限が迫っていたので速読的に。でも、発想の転換的な気づきはありました。落ち着いたら再読してみたい一冊。
翻訳ビジネス書に多いですが、やっぱりケーススタディ(事例)が多く、まとまった結論をさらっと読みたい人にはあまり向かないかも?
ケーススタディを通じて考えて身につけるっていう(海外の大学の講義みたいな)スタイルが多いのかなぁ。
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コンサルタントは傲慢な押し付けではなく、クライアントと同じ目線に立ってケアを行いつつ謙虚に改善に取り組むべき、とする。
…当たり前では。
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レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12304845823.html
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日頃から関係を築く重要性は意識していて、大事なのは立場に固執しないで素直に率直になることだと思っている。ただ、ただの信念でしかないので、結果的には失敗もあったのだろうと思う。この本はそうした自分の経験をなぞらえたような内容だった。ケースばかりで、もっと概念をはっきりさせて構造化して欲しかった。
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キャリア界では超絶有名なシャインが著作で、タイトルも非常に興味深い!と思って買ったのに、ザ・洋書で読みながら何度も意識が飛んでしまいました。。。
【ザッと内容】
これからのコンサルタントは謙虚な姿勢が必要とし、具体的な態度や心構えをいくつかのケースと共に紹介した一冊。
【こんな人にオススメ】
・キャリコンやってる人
・コーチングやってる人
・マネジメントしてる人
【感想】
全般的に面白くない。洋書特有の無駄な例え話やエピソードトークなどの贅肉が多く、その内容も興味深いものではないため、眠くなる。ただただ眠くなる。
ただ、コンサルタントの分野では著名な人だけあってエピソードに出てくる企業や人物は一流の人ばかり。実際にそういうコンサルタントをしている人がいたら面白いっていうのかも。いくつか勉強になる考え方がないわけでもなかった。
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プロコンとしてのバイブル。少なくとも現在自分が持っている仕事観と最もマッチする考え方。こういう議論を仲間内でしたことはないが、おそらくこれまでの同業他者が、このような感覚と価値観をもって業務に取り組んでいるとは聞いたことがないので、それだけでも差別化になると言える。
いずれにせよ、今後もこのスタイルでやり続けられるのか(していくのか)、検証(実験)しながら貴美を目指したい。
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真に問題を解決するには、コンサルタントは問題に対する解決策を提示することではなく、クライアント自身が実行可能なように動いてあげること(アダプティブムーブ)が重要であると説いている。
途中エピソードが多く流し読みしてしまったが、コンサルティングだけでなくあらゆる場面で使える話で示唆に富んでいると思う。
次回作は謙虚なリーダーシップというのも頷ける。
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組織文化を中心とした心理学者で現在MITの名誉教授である著者による企業や幹部へのコンサルティングの事例を通して、それぞれの成功と失敗の分析、学び、まとめ、読者への提案という形式で、著者が謙虚なコンサルティングと名付けたアプローチの内容が語られている。
どんなに正しい処方箋でもクライアントが受け入れ、実行しなければ、コンサルティングとしては失敗であり、その組織を熟知しているわけではないコンサルタントがいきなり分析と診断を提供しても成功するとは限らない。そうした状況では、役に立ちたいという意志、好奇心、共感をもって、まず相手との忌憚のない対話ができる関係(レベル2の関係)をつくること、そのうえで真の課題に気づき、アダブティブ・ムーブを互いに探ること。
知識と経験を積んだ著者ですら必ずしも成功するわけではないように、関係づくりにしろ、アダプティブ・ムーブを見つけることにしろ、簡単にできるものではなさそうだが、ほんの一言が事態を大きく変えるような気づきをもたらすことはイメージできる。
コンサルティングとして、外部専門家の権威的な診断が有効な場合と謙虚な問いかけが有効な場合という枠組みを知るだけでも有用だと感じた。
18-11
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かなり凄い本だと思います。レベル2の関係、パーソナライゼーション、アダプティブ・ムーブ、プロセス。
基礎となるのは、①力になりたいという積極的な気持ち(commitment )、②クライアントに対する思いやり(caring )、③そして何より好奇心(curiosity )。
そうだよね、好奇心だよね、と得心しました。最近そこが弱ってるなぁと反省。他の著書も読んでみたいと思います。
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友人が人間関係に悩んだときに読んで参考になったと勧めてくれました。
結論を急ぐタイプの私は、質問を投げかけて相手の答えで解決に導くというプロセスが苦手なのでこれを読んで実践できたらいいなと思いました。
事例は古くて(もうない会社とか)ピンときませんでした。
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これからのコンサルティングのあり方に触れる一冊
コンサルティング業務に関る者として、題名に惹かれジャケ買い。
『謙虚なコンサルティング』と聞くと、クライアントの言う事を素直に受け入れる
御用聞きの様なコンサルティングスタイルの様に聞こえるがそうではない。
原題は、“Humble Consulting: How to Provide Real Help Faster”なので、
本当の意味合いとしては、『控えめなコンサルティング』といった方がしっくりくる様な気がする。
今までのコンサルティングと言うと企業の課題に対して、状況を把握→課題の抽出→対応策の検討→クライアントへの提案と言った、コンサルタント主体の一方通行的なアプローチが主流だった。
ただ、現代の様に変化のスピードが早く、問題が複雑化している状況では、
上記の様な通り一辺倒のアプローチでは課題の解決ができないと言うのが著者の着眼点である。
ではどうすれば良いのか?
クライアントを巻き込み、クライアントの主体で課題解決をして行く必要があるという、
その為にはコンサルタントは黒子のように、控えめにクライアントをサポートする必要がある
と言うのが本書の論旨である。
ただ、この黒子に徹しながらも、クライアントへコンサルタントの価値を最大限提供する為に、
クライアントとの関係をよりパーソナライズしたものにする必要があると説いている。
なかなか実践するのは難しい内容だが、著者のエピソードが中心なので、自分ならどうするか
頭の整理をしながら読める一冊。