紙の本
寄り添って・・・
2016/05/04 09:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぎんがむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はFacebookで紹介されていて、母がアルツハイマー型認知症なので、今後に備える意味で購入しました。私自身が実にさまざまな失敗をして今日に至っていますが、何に対しても、本書に書かれている「引き算の世界に寄り添う」ということを中心に据えてかからなければいけないことを実感しています。介護を受けていても人生はその人のもの、それを忘れてはいけないことを心に刻み込んでくれた良書でした。
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認知症の人のためのデイホームや認知症相談センターを営む著者ならではの認知症の具体的ケースへの有効な言葉かけ。親しみやすい心得の十箇条。
引き算の世界に住む認知症患者に合わせたウソも方便の引き算の言葉の例が、ありがちなケース別に具体的なマンガやコラムになっており、こんな風に対応ればよいというのがよく分かる。
巻末には専門家による認知症の医学的基礎知識もまとめられており、認知症のことを知ることができた。
実際に応対できるかとなると自信はないが、足し算のまともな対応ではいけないことは理解できた。
16-79
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相手の認識に合わせて、「引き算」の対応をする。
参考になりましたが、なかなか役者になりきるのは難しい。
自分自身のキャパシティがなきゃ、なかなかできないかと...
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この前「ミステリーということなかれ」のなかで(マンガです)認知症の人がうちに帰りたがるので、施設の前にバス停とベンチ(偽物)を置いたところ、たいていはそこにすわるだけで満足してくれる、という話を読んだばかりですが、この本は一冊丸ごとそういう極意が書いてある本です。
向こうの妄想は直しようがないのだから、こちらがどれだけ向こうの世界に合わせるられるか、なんだよね。
それを“認知症の人を騙している”という人もいるそうだけど、それは騙しとは違うでしょう。
それは“優しさ”だよね。
騙し、と思う人は向こうをこっちの都合に合わせさせようとしているわけで、そんなことはできっこないのだから、はじめからできないことをやれ、と相手に強要していることになるんだから……。
というわけで、まだ関係ないや、と思ってるうちに読んどくといいよ。
関係ないときは冷静に読めるからね。
そして、中高にはいれてくださいね。
これから看護の仕事を選ぶ生徒は多いはずなのだから。
2019/01/30 更新
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記憶は「足し算」である、という一般的な認知に対して「記憶の引き算」が引き起こす症状への理解の必要性を説く。
「(記憶から)引かれたもの」がもたらす行動に「反応」して怒ったり嘆いたりするのではなく、「引かれた結果として何が残ったのか」という点への理解とその残されたものをどのように活用して支援していくのか、というあたりへの時間の使い方は「認知」に問題ある人物一般への対処も含めて役に立つ。
「我々の認知に問題がある」
「我々の記憶も引かれた結果として残ったもの」
といえなくもない。
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嘘つく事に抵抗があるし、読んだ後もある。ただ認知症の世界(引き算の世界)、私たちの世界(足し算の世界)は違う事を理解していないと歪んでしまう事はわかった。相手の世界を理解する事に努める。
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認知症の人と接する事、介護することは、実に大変で、精神的にも、介護者が追い詰められてしまう事がよくあります。
介護の終着地は、残念ながら死です。介護者が共倒れにならないよう、納得して介護できるように、認知症の対処方法をよく理解し、双方が笑顔で過ごせるために、この一冊は必読です。
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親族の認知能力が低下してコミュニケーションが難しくなってきた。
つい怒ってしまったり、あるいは笑ってしまったりすることがあるが、それは「足し算」で考えるから。
認知症の人には「引き算」で対応するのが良い。
嘘も方便だったり、知恵比べだったり。
正直に正面突破を図ってもお互い傷つくばかりなのだ。
明日は我が身と思いながら、そういうノウハウを身につける本。