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低空に活路を見出すことを示唆する藤本先生の主張に納得。中小企業の「地元の雇用を守るため、仕事を探す・創る」という考え方は、机上の経営戦略では考えにくいが、非常に納得できる。
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地域の空間に一体化している現場が「良い」状態でまわっているところは、日本にはまだたくさんある。そういう強みをコアに、まだまだ世界で戦っていける。・・・という、生産管理論を原点とする現場重視の経営学者ビッグネームの主張。
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現場に視点を置いた、企業経営論。ハーバードビジネススクール博士号取得者であり、ハーバード的な発想に基づく理論になっている。また、ジョン・コッターをはじめとするハーバードの著作を参照している。思ったほど新たな知識を得られたとは思えない。
「移民の国アメリカは、歴史的に見ても、外国人や移民も含め優秀な技術人材を即戦力で使う分業型システムを組織能力上の特徴としており、よって、得意とするのは知識集約的モジュラー型製品である。パソコン、インターネット、スマートフォン、新規金融商品などがその例であろう(日本は、労働集約的なインテグラル型で擦り合わせ型製品を得意とする(自動車、ロボット、高性能部品、炭素繊維など)」p228
「かつて、自動車産業は日本の製造業の約1割を占めていたが、ポスト冷戦期以降、自動車と並ぶ輸出の花形だった家電エレクトロニクス産業が国際競争力を失うに従い、自動車産業の比率は現在では2割近くにまで高まっている」p232
「自動車産業は21世紀前半、新規参入はあるとしても、既存企業が存在感をもつ産業であり続けるだろう。この産業を動かすのは急速な進化であり、ICTの世界のような革命ではないのだ」p235
「私が尊敬するある社長は、訪問すると作業服を着て来られ、一緒に工場を歩いて各工程の詳細を自分で説明され、従業員に声をかけ、そして部屋に戻ると世界市場の動向と次の大きな打ち手の話を始める。地球儀も現場もまるごと頭に入っているこうした社長あるいは工場長は、全国を回ればたくさんおられる」p280
「プロデューサーとよく対比されるのは、まとまりのよいインテグラルな人工物を、細かいところからつくり込んでいく職人的なリーダー「ディレクター」である。オーケストラの指揮者はディレクター、音楽監督はプロデューサーである。グローバル企業にはどちらも必要であり、両者が連携して会社や現場で大きな仕事をする例も多い。日本企業の場合、自動車の開発リーダーなどディレクター人材は比較的豊富だが、プロデューサー人材が不足しているといわれてきた」p306
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”サブタイトルは「デジタル時代にも日本に勝機はある」
<キーフレーズ>
・三層のアナロジー
上空 ?ICT層
低空 ?ICT-FAインターフェース層
地上 ?FA層
※日本は低空でがんばるべきと
・3層アナロジー(上空、低空、地上)
・IoTではなくIfT(Information from Things)
・現場指向のグローバル戦略
?二本足で立つグローバル戦略(国内拠点・海外拠点の同時強化)
?強い補完財戦略(中クローズド・外オープン)砂漠の中のオアシス
?標準品カスタマイズ戦略(中モジュラー・外インテグラル) = ソリューション・ビジネス
・社内イノベーターが大企業を変える
プロデューサー人材(not ディレクター人材)
・ファストトラック
年次進行・横並びとは一線を画す昇進パターン(次々と修羅場を経験)
・まとめ
明るい経済には明るい現場が伴う必要あり
<きっかけ>
Yさんからお借り 170801”
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藤本先生の「良い流れの良い設計」に集約される一連のものづくり理論に陶酔し、著書を読み漁っている。
本書に期待していた第4章にあるIoT、インダストリー4.0なる潮流に対する日本のものづくり現場の舵の切り方について参考にしようと思っていたが、ここだけは内容が薄く期待外れだった。
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製造業のデジタル化を進める上で、上層と言われるICT分野(GAFAを代表とするような企業群のソフトウェア企業)と地上のFA層(中堅中小企業が織りなす現場の部分)の中間をいかに制圧できるかが大事。その制圧の鍵は、競争領域と非競争領域を区別することと、現場の流れをきちんと整理することであった。製造業デジタル化を行ううえで、現場の目線を補うときに再読したい本