投稿元:
レビューを見る
この本を読んで、芥川賞作品を少しずつ読みたいと思って全集の一巻を図書館で予約しました。わりあいボロカスに書いてあるけど、文学愛にあふれていて熱い思いを感じます。友だちにも薦めて3人買うと言ってました。
投稿元:
レビューを見る
タイトルや企画は過激だけど中身は実は渋い本。過去の受賞作品にまつわる細かいエピソードの拾い上げ方に著者独特の流儀がある。
投稿元:
レビューを見る
偏差値の意味がわかっていない。点数だと思っているようだ。
作品の評論ではなく、作品にまつわるゴシップ記事のよう。
この人は作家の学歴が気になるようで、それがゴシップとして書いているので、とてもウザい。
投稿元:
レビューを見る
偏差値の基準が小谷野敦自身だと知り一安心笑。
納得できるものもあり、まさかと首をかしげる評価あり。エンタテインメントとして楽しみました。あー、こんな作家いたいたと懐かしく思い出したが、今何しているのか。
又吉直樹は第二作をようやく出したが、『火花』ほど話題になっていないなあ。
投稿元:
レビューを見る
例によって自分の好みを前面に押し出した独断的見解なんだけど、さして不愉快でないのがいつも不思議。挟み込みのコラムには「美人作家路線」なんてのもあって、コラコラそれはイカンよと思いつつ、読んでしまうんだよねこれが。
偏差値(と言うより「採点」だけど)については、まあある種の趣向だと思って読めばいいのだろう。ほとんどの受賞作家について、他の作品も多く読んだ上で評しているところが立派だと思う。それでも読んでいて一番面白いのは文壇ゴシップ的な話。へぇ~ということがいろいろ書かれていて、結構笑ってしまった。
投稿元:
レビューを見る
昔から芥川賞というものがよく分からなかった。
まず候補作にいまいち「読んでみよう!」と思わせるようなものが少ないし、いざ読んでみても、「…うん。」となるばかりで、なんというか、…どう考えても面白くないよなあ…しかしこれは私が「ブンガク」というものを理解できていないからなのかなあ、なにかこう、これらの作品を受賞作たらしめる見方、面白さ、美しさみたいなものがあって、きっとわかる人にはわかるんだよなあ…と、芥川賞受賞作を読むたびにもやもやしていたわけですが、…うん、もう芥川賞はつまらないってことでいいかな。結局エンタメが好きだし。
『コンビニ人間』が芥川賞受賞作のくせにわりと面白かった、というのは私も感じて「おおっどうした」と思ったので、ちょっと楽しかった。…うーん、なんやかんやで結局読んでるんだなあ。あるいは「やっぱりつまんないな」と確認するために読んでいるのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞の本はよくわからない。
でも、読まないと格好がつかないから、
一応読んでいる・・・というのが正直な現状。
面白くなくなってきたのかと思ったら、
昔から面白くなさそうだったから、
ちょっと笑える。
でも、ここまで続いている権威ある賞だから、
簡単に「なくせばいい」というものでもない。
なくすのは簡単でも、復活するのは至難の業。
今年は面白いかもと思いながら、
読み続けるのもまた一興。
投稿元:
レビューを見る
単に各作品の偏差値をつけているだけでなく、芥川賞が創設された時のことや文学界についての話が入っているのがとても面白かった。
紹介されている作品の中で、いくつか読んだ作品もあり、芥川賞受賞作以外にも高い偏差値をつけてある作品も含めて
これから読んでみたいと思う作品もある。
本を読むことがますます楽しくなるような一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞受賞作品は直木賞作品に比べて概して面白くない。
実際、ストーリーと呼べるものがないような作品も多く選ばれていますが、これを専門家的には「芥川賞的な技巧を駆使した作品」と呼ぶようです。
つまり、芥川賞選者が好む文形さえマスターすれば、受賞を狙えるという意味で本当の作家としての技量が問われているわけではなさそうです。
その証拠に、受賞者がその後鳴かず飛ばずで静かに文壇から去っていった作家も散見されます。
さらに、謎なのは多くの選者が否定的なコメントを出すような作品がなぜ候補作に選出されるのか?
本書で、その理由が直接的に述べられているわけではありませんが、考えられるその理由として、出版社(文芸春秋社)の意向、作家の他の文学賞との絡み、時代のトレンドなどが加味された結果のようです。
少なくとも、受賞作無し=候補作選定失敗という事実は、主催者側(文芸春秋社)はもっと厳しく受け止めるべきでしょう。
さて、本書ですが、芥川賞作品すべてに点数をつけて評価しています。
ちなみに、最高得点と最低得点の作品だけ見ておきましょう。
最高得点:72点
村田沙耶香「コンビニ人間」2016年上期
李良枝「由煕」1988年下期
高橋揆一郎「伸予」1978年上期
最低得点:25点
楊逸「時が滲む朝」2008年上期
本書では2016年下期までの受賞作までしか網羅されていませんが、私がクソミソにけなした今年度受賞作、高橋弘希「送り火」を著者がどう採点したのかに興味あります。
そして本書の評価ですが、採点に当たって受賞作はもちろん、作家の関連作品も読んでいる点において労作だと思います。
そして、付録として小谷野氏が選ぶ名作リスト(芥川受賞作品に拘らない)もあります。
また著者が比較的、恋愛ものが好きな傾向にあるという発見もありました。
自分との作品評価の違いを楽しむ読み方もできますので、権威付けと文芸作品好きな方にはお勧めです。
投稿元:
レビューを見る
ここまで読んでいる人なら辛辣な物言いでも楽しく感じる。芥川賞にまつわるエピソードを知れるだけでそれなりに楽しめた。
投稿元:
レビューを見る
筆者は学者だったけど今は作家で、やはり実践者・作る側の人だけに説得力がある。そのかわりに随分と偏っている。そこを楽しむ本。
その作家でもある作者が自ら「文学」は終わりに近づいているという。単なる個人の感想だが、文化・
芸術の中で、絵画や音楽、演劇でさえもまだ国民から尊重されているように思えている。が、古いものさえあればいい、と一番思われているのが文学なのではないか? その中で、知名度ゼロの専攻委員やら文壇やらが権威を振り回すのも、失礼ながら馬鹿らしいというか。
あと、賞をめでたく取ったそのあと、ほとんど書いていない作家もいるが、だいだい書いてもボツにされた、とのこと。そういものかと勉強になる。