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これまでいくつか「お仕事小説」と言われるジャンルは読ませていただいたけど、私にとってこの『ハケンアニメ』は今のところ「神お仕事小説」、かもしれない。根がアニオタなので余分に感情移入してしまったところはありますが。
そしてアオリで「伝説の天才アニメ監督王子千晴が失踪!」としているところが多いようですが、実はポイントはソコじゃない。更にお仕事小説、とも言われてるけど実はボーイ・ミーツ・ガール、いやガール・ミーツ・ボーイ小説なんである(笑)
真のヒロインはアニメーター並澤和奈。登場シーンはガチガチに硬くて、それどころかやな奴?で、実際読み始めると本当に彼女の世界はすごく狭い。作業するデスク、いや、原画紙くらいしかない。それが急展開してえーっえーっえーっ!ってなことに。その開けっぷりには本当に胸が躍りました。あんまりな展開に、第三章は展開しかけたところでちょっとちょっと、待ってよ!と確認のために章の頭に戻って読み直し。そして大団円。大満足でした。
辻村先生はまだ『島はぼくらと』以来2冊目だったのだけど、伏線の張り方が丁寧で、本当にさり気なくて分からない。暴き方も実にジェントルだなぁと。
難があるとすれば、読後何かの時に買ったananを引っ張り出してみたのですが、ああ、やっぱり単行本にもCLAMPさんの絵がもっともっと欲しかったなぁ勿体ないなぁとミーハー。
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アニメに携わる人々の物語。
→http://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-11995248732.html
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有川浩?と感じたのはワタシだけではなかった!
あたしゃ黒深月のが好きだよ。でも面白かった。
チヨダ・コーキサーガなのか。読み直さなきゃ。
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【収録作品】第一章 王子と猛獣使い/第二章 女王様と風見鶏/第三章 軍隊アリと公務員/最終章 この世はサーカス
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アニメ業界で働く人々のお話。
勿論アニヲタ読者としての感動もあるんだけど、
業界は違えど、似たような仕事をしている身として
共感出来る場面が多々ありました。
何度も泣きそうになった…
「クリエイティブな仕事」って聞こえは良いけど
実際はすごく泥臭くて地道なんだよね、と改めて思う。
才能とか努力とか、愛情とか。
なんだかんだで人間同士の信頼だったりとか。
誇りを持って仕事をするひとはやっぱりかっけーよ。
行城さんほんと格好良くて。
ああいうひとになりたいなあと思いました。
あと、王子も格好良い(幾原監督を彷彿とする)!
とにかく、全編に愛を感じる素敵なお話でしたー
辻村さんてアニヲタなのかしら。
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これがananで連載されていたって言うんだからすごい。
いまのananの読者及び編集者ってどういう層なんだろうね?
そして、この人は真摯な創り手なのだろうな、と感じる。
しかしながら、この話の性別が逆転したパターンを読んでみたいと思う私はジェンダー論者なのかもしれない。女性誌に連載されていたという割には、女性の扱いが保守的であるように思う。
スロウハイツの神様を読み返したくなる。
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「辻村 深月」を読んでるのに「有川 浩」を読んでる錯覚に陥る。
途中までは「本屋大賞間違いなし!」と思って読んでたんだけど、寄り道の方がメイン街道に変わり、戻って来た時には「まとめ」にかかってて、ちょっと消化不良。
こうなったら、「有川 浩」編で読んでみたい。
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辻村さんズル過ぎる…!
と一章の途中で泣きながら笑顔になりました。
これだから辻村さんはやめられない。
また会えるから。
アニメ-物語-を愛する人達のお仕事小説。
その道のプロはどうしようもなくカッコいいんだって。辻村さんの何かの本に出てくるどこかの登場人物が言っていたのを思い出す。カッコいいんだ。みんな。
アニメを観る目が少しだけ変わる。
裏側の、作り手の事が気になるようになる。
多くの人に読んでほしい。
でもたぶん、本当に読んで欲しいような人達ってのは小説を必要とはしていないのだろうな。
過去作のあの本を思わず引っ張り出して見返して、鳥肌が立つ。こんなに前から、伏線が。
辻村さんを知れて本当によかった。
私にとっての神様は、辻村深月だ。
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辻村深月さん作品の中での大好き順位がこれでまた変わるかも、ぐらいにこの作品はぐっと来た。
儲からない、きつい、いるいる、こういう尺度でしか仕事の価値を考えられない人。好きを仕事にして何が悪い。改めて、自分の仕事に誇りを持つことが出来た。
自分の立ち位置や、やるべきことをしっかりと見据えてただひたすらにひたむきに立ち向かう人の美しさ。お金も確かに必要だけど、私は仕事に必要なものは誇りだと思う。どんなにきつい時だって、仕事だもん、好きでやってる仕事だもん。その原動力があれば乗り越えられる。でなきゃ嘘だ。
さらに、どんな仕事も絶対自分ひとりでは成り立たない。その存在に気づくことが本当に出来てただろうかと自分自身振り返った。手を差し伸べてくれる人がいる、見守ってくれている人がいる、私の驕りに腹を立てている人がいる。自分だけの仕事じゃないから、きちんと周りの人に気づかなくてはいけない。
この作品は、アニメ制作をする人々のオムニバス。わあ、アニメってこんな複雑なシステムなんだ!?と、まず裏をたくさん知ることが出来る。
それから、誇りを持って働く人を知ることが出来る。
周りの人の支えを知ることが出来る。
さらにさらに、ここでこう来たか!という懐かしの登場人物に会うことが出来る。作中の意外な人の繋がりを見ることが出来る。
自分の好きなもの、やりがいのある仕事、仕事仲間、友達。
大事なものがたくさん詰まってる。
読みおえたあと、無性に走りだしたくなるようなパワフルな作品。
しばらくしたら、絶対読み返そう。もったいないからすぐには読み返さないでおこう。
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仕事へのひたむきさや、お互いを認める素直さ。そして、ちょっと不器用で
あまのじゃくなトキメキにはキュンとします!
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辻村さん、やってくれるなあああ!!!!と思いました。
夏に発売するのにぴったりな、熱い、熱い物語です。
アニメが大好きな思いと、仕事に対する熱い思いは人それぞれだから、時には衝突し合う。でも確実にそこには愛があって、一生懸命、愛を持って仕事をしている姿は、とてつもなくかっこいいんです。
かっこいいなぁ!って唸ってしまう場面がたくさんあって、ほんとに、手に汗にぎるし、涙が出るし、やられた!って胸が苦しくなって悔しくなって、ああ、わたしもやらなきゃ、生きなきゃって思わしてくれます。
ほんとに辻村さん、最高です。
そして辻村ファンならお久しぶりなあの二人も……!
王子千晴監督の次回作、見たくなりました。
辻村ファンの人ならもちろん、アニメ好きな人にもぜひ、読んで欲しい小説です。この夏が終わらないうちに読んで欲しい。
生きてることが辛くなってもその胸に、熱い炎を灯してくれる、どこまでも愛の物語です。
正義の言葉を思い出しました。
「あらゆる物語のテーマは結局愛だよね」
まさに。そのとおり。
神様、わたしに辻村深月をありがとう。
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アニメ業界に携わる3人の女性(プロデューサー・監督・原画)を焦点に,その仕事に関わる悲喜こもごもを描く。なんとはなしにモデルがわかるよなわからないような(苦笑)。辻村氏はこういう作品も描けるのかと感嘆。
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アニメ業界で働く人たちを描いたお仕事小説。連作短編集。アニメへの愛が深くて、一見嫌な思いをしても、結果的には悪い人はいない業界。
連作短編なのかなと思いながら、初めはアニメ業界の流れに戸惑いながら読んでいました。後半、3章の終わりからの展開にドキドキして、うならされました。すごく良かったです。仕事への、そしてアニメへの愛情、アニメに関わる人への尊敬など、様々なものが折り重なって素敵な結末だと思いました。意外な人のつながりにも驚かされました。
チヨダコーキや黒木さん、名前はないけれどお友達の名前も出てきて、そして最後の展開にうならされました。その当たりの話も加えて、続編として読みたいです。
この作品を通じて、辻村さんのアニメ愛を感じました。
アニメを大切にする人たちの仕事ぶりを垣間見て、とてもインパクトが強く、深い愛情にあふれた作品でした。
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最初の出だしで王子にホレました。
ずっと王子だと思ってたら、今度はライバル会社に移ってしまってちょっと残念。でも最後はみんなで熱くなる 今年一番燃えた一冊でした。
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2014.09.19読了。全ての冒頭が『どうしてアニメ業界に入ったんですか?と、質問される時がある。』で始まる、アニメのプロデューサー、監督、アニメーター、3人の女性にスポットを宛てた短編的長編?作品。タイトルのハケンとは、『覇権』だそう。『派遣』だと思ってた。嘘臭いまでに綺麗にまとまってるこの感じ、大好きです。ちょっと胸キュンも有り。子供のころは別として(ハウス食品の動物アニメが大好きでした)最近アニメなんて、ジブリかディズニーか、たまにおおかみこどもみたく話題になっている映画しか観なくて全然興味薄れていたけれど、(あ、この前ワンピースも観たか)、アニメ業界も素敵だなぁ、と思いました。所謂マニア層の強いアニメにしても、当然その作品をいいものにしようと必死になっている、色んな立場の人がいるわけで、それがやはりマニアとかオタクとかって、括ってしまうかもしれないけれど、自分の仕事にやり甲斐をもって、本気で取り組んでる姿って、カッコイイし、羨ましい。ちょっと、作品の中で扱われているアニメ(勿論架空の作品)にも興味がわいちゃいました。萌えアニメらしいけどw 責任持って、愛してよ。『スロウハイツの神様』のチヨダコーキや黒田さんががっつり出てきてて、にやける。