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<目次>
はじめに
第1章 アジア×日本人~拡散する日本人と浸透するサービス
第2章 香港×寿司職人~グローバル寿司が胃袋を席捲
第3章 バンコク×美容師~心を癒す感情労働とおもてなし
第4章 シンガポール×バーテンダー~酒と文化のミクソロジスト
第5章 台北×日本語教師~英語万能時代における日本語の可能性
第6章 仕事×職人~日々の繰り返しが伝統に繋がる瞬間
<内容>
なんとも不思議な本。アジア地域で仕事をしている日本人にスポットを当てているが、その切り口が新鮮。寿司職人はわかるが、美容師だろうがバーテンダーだろうが、「職人」にスポットが当たる。「教える」のでなく、「見て感じて覚える」世界。接客業を中心として、日本人はただ寿司を握ったり、髪を切ったりするだけでなく、「接客」の技術が長けている。そこに海外の人々も惹かれている。それをアジア世界に出た職人は感じていて、第6章にあるように「職人」と化している。
仕事なのだが、国内にいる日本人が忘れているかもしれない「もの」。言葉では伝わりにくい「ニュアンス」。これを踏まえて初めて「おもてなし」になるのかもしれない。