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ナイキ創業者の長編自叙伝。その物語は靴とスポーツへの情熱に満ち溢れ、彼がそのときに感じた思いを今実感でき、思わず目頭が熱くなる素晴らしい小説でもあった。
文句なして今年読んだ本の中でも最高レベル。もう、今度からはナイキしか履きたくない。
「自分を信じろ。信念をつらぬけ」
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ナイキの創業者による、その物語を書かれています。その困難な歴史を、あまり飾らずに書かれているなと感じました。こういった自伝では、会社の困難に対して自分はどのように戦ったのか、画期的な商品がどのように作られたのかなど、自慢的なものが多いように思います。この本を読んでいて違和感を感じたのが、そういったものがあまり書かれていないことでした。ナイキの靴は有名で、それがどのように出来上がったのかがほとんど書かれていません。前半部分に書かれているのは、失敗と自身の不甲斐なさと、少しだけ見え隠れする光明。後半になって物語は好展開していきます。そして気付きます。中心に書かれているのが、著者を囲むメンバーの話であることを。会社を作り育てたのが人であること。そのことをこれほどまでに正直に書くことのできる著者に尊敬を感じますし感動を覚えました。ちょっと他にない企業物語ではないかと思います。
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シュードッグとは、靴の製造販売購入デザイン全てに身を捧げる人のことを言う。
ナイキの創始者フィル・ナイトの自伝。最初は、オニツカタイガーを仕入れて売る。そしてオニツカに裏切られたタイミングで、ナイキを作った。そして、ナイキが銀行から切られそうになった時に、日商岩井のカッコよすぎる男気で救われる。
ハッタリをかましたり、部下から反逆されたり、裏切られたり、波瀾万丈なエッセイ。自分の失敗や心の弱さ、恥ずかしいような事など書かれている。この人の人生はとてもドラマチックである。
以下、面白かった所のメモ。
スポーツのような感覚になれる、夢中になれる大きな夢。そういう仕事。
張ったりで切り抜ける。東海岸にオフィスはある!とか。腹を決めることが大切。交渉の基本ルールは、自分の望むもの、いざというときにこれだけは譲れないものを知っておくことだ。
部下からの反乱への対応。
融資を受ける時は「純資産」、事業を続けるには「流動資産」が必要になってくる。
フィアンセ、恋人以上の、パートナーとの出会い。
月刊誌「インポーター」の元米軍の人「日本人はストレートに言ってもダメ。押しの強さは受け入れられない。間接的に表現する」
ギリシャ、勝利の女神アテナ・ニケ。Nike。
タイガードでの新しいおしゃれなオフィスに不安を覚える。叩き上げ精神を鍛えられてきた今までの環境とは違うから。
円の為替が、360円/ドルから変動するようになり、計画を変更しなければならなくなった。
金が目標ではないが、目標やゴールに達するには、金がいる。
ルールを守った人よりも、ルールを破ってしまったひとの記憶が残る。
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ナイキの前のブルーリボンの設立からナイキを立ち上げ、中国の工場進出までが描かれてあった。
この本を読むまでナイキとオニツカタイガーの関係は全く理解できていなかったことが自分自身よく分かった。
印象に残った点として
・世界一周の海外旅行から得たことは会社を大きくする上で役立っていること(特にギリシアには自分も行きたいと思った)
・ナイト氏が歴史や芸術、映画等に造詣が深いこと、それが事業拡大にも関係していると感じた
・シュードッグである一種変人ともいえる仲間(特にジョンソン)に恵まれてこその成功であったこと
・急速に成長するあまり、現金がなく銀行から危険な企業だと思われていたこと
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各新聞の書評でも取り上げられている話題の書。ランニングをするので、ためらわずに書店で購入したが、ランニングの本というより、お金に苦労するビジネス立ち上げの本。17万部と突破したらしいが、ランニング好きの人が読むには、靴の説明は少なく、お金の話が多いのでちょっと退屈か。でも、「人間は誰でもアスリートである」というNIKEのブランドの信念は50年まえからあったこともわかるし、ランニングのために、いかに開発に苦労しているかもわかる。一方、日本のオニツカとの出会い、交渉、生産の話も書かれている。思えば、このNIKEはもちろん、最近見たスターウォーズも、Appleも日本との関わりがあり、なぜ、日本初で世界に出ていけないのか、この本でもかんがえることができると思う。
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遅ればせながら読んだ。アメリカの内輪ネタなのか、一部によくわからないところはあったり、著者目線で書かれているので、他の登場人物の内面がわからなかったりはしたが、本筋自体は面白かった。かなり正直に書かれてはいるけど、他の登場人物に取材するなど第三者が掘り下げるともっと面白くなる題材だとも思う。
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ナイキ創業者の自伝。かの有名なブランドが、紆余曲折の歴史を経て、今を迎えているとは知らなかった。アシックスとのバトル、日商岩井のサポート、日本のシューズメーカー(しかも久留米のブリヂストン)など、随所に日本の話が出てくる。
創業者はMBAホルダーでもあり会計士の資格もあるのであるが、何よりも中長距離のランナーなのである。ビジネスマンというよりは体育会系の気風のよさが文脈から伝わってくる。
「陸王」のノンフィクション版といったところか。ランナー必読。
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[走り続けた先に]今や世界中の誰もが知るブランドとなったナイキ。その創業者であり2016年に会長職を引退したフィル・ナイトが,創立の内幕を明かすとともに,起業家とは何かという点につき多くのヒントを与えた作品です。訳者は,ミュージシャンの伝記から翻訳業を始めた大田黒奉之。原題は,『Shoe Dog: A Memoir by the Creator of Nike』。
面白いとの評判をあらゆる方面から聞いていたのですが,その評判に違わぬ読書経験ができた一冊でした。ナイキが日本とここまで関わりがあったというのも不勉強にして知らない一面でしたし,起業というプロセスがどのようになされるかを知る上でも有益な作品だと思います。
〜寝てはいけない夜がある。自分の最も望むものがその時やってくる。〜
2017年の締めくくりは本作でした☆5つ
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人生は成長だ。成長がなければ死ぬしかない。
できる限り仕事に喜びを見出し、小さなことにも集中して取り組む。
走り続けろ、止まるな。
幸運は勇者に味方する。
燃え尽き症候群の特効薬は、結局もっと仕事に励むことなのかもしれない。
自分の価値は、自分に関わる人たちで決まる。
私たちがやるべきことは、できる限り勉学と仕事に励むこと。
誰もが混沌としたジャングルから学び取らなければならない。
仕事や志す道を決めつけるな。天職を追い求めてほしい。
懸命に働けば働くほど、道は開ける。
自分を信じろ。そして信念を貫け。
NIKEかっけー。
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完璧な会社と思っていたNIKEも、こんなにも長年にわたってキャッシュがない借金だらけで事業が継続されていた驚きがあった。
そして同じ経営者として、毎日何十個もの即断即決しなければならない事象があるなんて、読んでいるだけで胃がキリキリしてきた。
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ナイキ創業者の半生=ナイキ社興隆の物語は文句なしの五つ星評価(最高評価)。
フィル・ナイト氏のことは意識したこともなかったが、これほど日本と関係が深く、これほどの危機を乗り越えて世界ブランドになったとは知らないかった。アップル社と同じ週に上場したことも。
一方で本書は最高の起業家教育の“教科書”だ。
10代後半から20代の頃はテニスやエアジョーダンなど、ナイキ製品ばかり身につけてた。久しぶりに買ってみようかな。
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自身で開拓したビジネスだからですね、ものすごい記憶力。説明が細部にわたっています。実に淡々と描いてますね。わかってはいたけど、ビジネスの話がつらつら進むので、こうしたストーリーに馴染みのない私はあまりのめりこめませんでした。でも!ナイキの凄さは伝わってきました。ギリシャでニケと向き合うところは素晴らしいです。降りてきたんですね。
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アメリカの大学生は、桁外れに勉強している。
読み始めてすぐに気がついた。
本作品は、ナイキの創業者フィル・ナイトのサクセスストーリーだが、実は、精巧に編集された日記でもある。
数十年前のエピソードも非常に克明に綴られており、いかにフィルが優秀なエッセイスト&ルポライターであったかが分かる。
その能力を支えているのは、夥しい数の読書に裏打ちされた表現力、背景知識に加え、何でもメモにとり、残しておく習慣にある。
また、ウォーレン・バフェットはフィルを天性のストーリーテラーと呼んでいるが、それを裏付けるエピソードも紹介されている。
息子のために毎日オリジナルの寝物語を語っていたことだ。毎日ネタを探して、アウトプットする。芸人さながらである。
彼は、プライスウォーターで会計士をやりつつ、NIKEを立ち上げ、毎日6マイルを走っていた。その極めつけが就寝前の息子への寝物語であった。
こんなにバイタリティがある男はなかなかいないだろう。
本書には、ビジネスマンとして実際に役立つノウハウが満載である。交渉の準備、チームのあり方、マネジメント、様々な学びがある。
その中でも私は、個人の能力を最大化していくためにどうやって学んでいくべきなのか。
それへの回答の書となっていると思う。
仕事で多忙を極める男が、走ることを習慣にし、子育てにもしっかりコミットする。今の日本のビジネスマンの中でここまでできる人は一体どれだけいるだろう。
もしかすると、世界にもここまでバイタリティある男はいないかもしれない。
本書には、生産性向上にあえぐ現代日本のビジネスマンのいち理想像が記されている。1970年代から、自然と副業がなされ、学生たちが勉強していた。アメリカは歴史の浅い国だが、若者はバイタリティに溢れ、最大の経済大国であることを改めて実感してしまう。
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NIKE創業の話。
評価が高かったが、最後までの印象としては年代別の出来事をつらつらと並べており冗長な感じだった。最初は面白いが後半になるほど冗長感がつよかった。中身をかいつまんで読むと面白いけど、本としてはそこまで評価が高い理由が分からなかった。
行動力、見通す力、熱意がすごいと思った。
戦後で世界一周なんて珍しいなか親のスネをかじって旅行にでる行動力。戦後で日本との関係が微妙な中、靴のクオリティを求めて日本に渡り、伝説のコーチと記載されてるバウワーマンを共同者にビジネスを始める人選。将来を見越して会計士になりMBAも取得しておく準備。靴に賭け、自分が楽しいと思う仕事をしようという熱意。キャッシュフローが上手く回らない中でも投資を増やす度胸。など、成功するには秀でてるものを感じた。
NIKEの創業に、日本との関わりがこんなに大きかったことを初めて知った。オニツカ(現アシックス)のクオリティを求め、協業を進めるもオニツカから裏切られ、銀行からも見放され困った先に日商という商社が支援を行い、NIKEとして創業することに。
きっと人としての魅力があるからこそ、日商や他の人がついていきこんなにも支持されるブランドに成長したのだろう。あと、キャッシュフローの大切さを知った。
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ナイキ創業者のフィルナイトが、創業に至るまでと事業拡大のものがたりを綴った自叙伝的物語。
事業開発に大切な要素がたくさん詰まってて、何度も読み返したい本。
また今では一般化したランニングというスポーツ自体の、成り立ち、文化としての広がりも綴られていて、ランナーにもおすすめ