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牛島 定信 (監修)
なぜ、問題行動で他人を振り回したり、人間関係を壊すようなウソをつくのか。境界性パーソナリティ障害の人の苦しみと、感情の動きをイラスト図解。周囲が感じる疑問に答え、回復への道のりを明らかにする1冊。
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筆者は境界性パーソナリティ障害(BPD)は病気ではなく
いわば「思春期挫折症候群」のようなものだ、と考えている。
その上で、健康な「おとな」の部分に焦点を当て、振り回されないように
アプローチしていくことが、回復に至るには大切だとしている。
本書では、BPDの特徴を見捨てられ不安と同一性のなさに絞って解説している。
そして、家族・医師がどのように対応すべきなのかということについて
後半では論じている。
高機能のBPDの人だと少し的外れになってしまいそうな記述も見られたが
概ねBPDの人の心理をつかむには分かりやすく、的確な内容だったと思う。
当事者からすると、読みながら、「やっぱりわたしは迷惑な存在なんだ」
「結局、人はひとりなら、生きていてもさみしいばかり。死にたい」などと
考えてしまって、少しくるしかった。
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「見捨てられ不安」。
新しい治療法「大人の部分にアプローチする」は面白かった。
イラストや図表付きでややこしい病気をわかりやすく説明してあってよかった。
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トラブルの根源にあるのは見捨てられるかもしれないという不安。寂しさはイライラする衝動となり怒りとなり、時には自傷行動に発展していく。さまざまな合併症を併発していることも多く症状に惑わされることなくバックグラウンドをしっかり見抜く適切な視点が肝要。後半では、発症事例を通し、問題行動で周囲を振り回す人のなぜを解明しながら、家族、職場ではどのように周囲の人間が向き合っていくべきなのかを示している。