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先ず翻訳が素晴らしい。この翻訳無くして原著のメッセージは受け取れなかったと感じた。訳者の竹中てる実さんはあまり調べてもヒットしないのが残念である。
科学や根拠に基づく立証を積み重ねる形で、「成功」を分析する。また成功とは何か?自分の向いている方向は?色々と複眼思考を与えてくれる素晴らしい著書であった。読了まで時間を要したが、上手く節が纏まっており飽きずにコツコツと読み進められた。
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20171211
自分の人生における成功をどこに置くのかっていう一節は就活の中で悟ったことまさにその通り。絶対高年収エリートになるぞって意気込んでたのが懐かしい。
影響力の武器とか心を動かすとかの超良書の内容が浅目に満遍なくのってる感じ。オススメ。長いけど。
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キレイ事ではすまない現実について、学術的な考察やデータを論拠に語っている本。以下、キーポイント。
イリノイ州の調査で、高校を主席で卒料した人は、40%が弁護士や医者などの社会的評価の高い職業についていたという。一方、社会に影響を与えるような仕事をしている人はゼロだった。理由として考えられるのが、学校とは言われたことをきちんとする事を評価する場所だから。情熱や専門知識は評価されないのである。
悪は善より強い
一般的に、我々は「善は悪に勝る」という事を教えられてきた。しかし、多くの研究結果では、そうではないようである。現実的には、悪いもの(悪い感情、悪い人、悪い親、悪いフィードバック)の方が、良いものよりも強いインパクトを持つものである。
外交的と内向的
外交的な人の方が、収入が多いという。仕事の満足度、給料水準、昇進の機会などは、外交的な人の方が多い。また、酒を飲む人は飲まない人よりも10%、収入が上回るという。これは、飲酒が、喫煙とは異なり社会活動であるという側面が強いという事だと、研究者は推測している。
集団の中で最初に口を開き、積極的に話すという行動は、リーダーとして廻りにみなされる行動だという事である。経験則としても、納得出来る。
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常識のように知っている教え (例えば「努力は報われる」)は、必ず真逆の教えもあるものだ。ではどっちが真実か?それらを真面目に研究して残っているエビデンスをベースに論じた本。漠然たる教えが、真実味があるのか、参考になる。そして相反する教えをそれぞれエビデンスを示し、結局はどっち?と言うのも、一応はエビデンスで結論づけつつも、最後は著者の思うこと、に落ち着いている。この本を読む人はエビデンスの説得力で、どちらが正しいか、聞きたいのだろうか。そうであればエビデンスで白黒付けることは期待してはいけない。どちらの論にも一定のエビデンスが存在するからだ。でも、エビデンスと彼の示唆で、読んだ者はどう理解し自身の幸せをどう定義するか?考えるキッカケを与えるだろう。私は彼の示唆は多くの人に優しく、また少し耳が痛くて努力を伴うものだと思う。
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・ユニークな資質(インテンシファイア 増強装置)とは、日頃はネガティブな性質、欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるもの。
・成功する為に「自分を知る」「自分に合った環境を選ぶ」
・そちらが協力するなら、こちらも協力する。そちらが裏切れば、こちらも裏切る。
・楽観的な説明スタイルは、成功を予言する。
・自らの命が自分自身よりも大きな理由の為に存在していることを知る者は生き残る。
・子供の精神的な幸福度を予測するのは、子供が家族史を知っているかどうかであった。子供にとってストーリーの拠り所になるからだ。
・ストーリーはむしろその不正確さゆえに、生き続ける力を与えてくれる。
・終末について考える人々は、とても健康的に行動する。
・「我々は表向き装う者になっていく」日々の行いを通して、理想のストーリーの主人公になりきっているかどうかに気を配るべき。
・自分がやり遂げるべき目標が分からなければ、答えを見つけるために、たくさんのことを試してみればいい。
・「If-Then」でざっくり計画するだけで、目標を実現できる確率が上がる。
・飲酒が収入の増加をもたらす理由は、飲酒は喫煙と違って社会活動であり、飲酒の増加は社会関係資本(ソーシャルキャピタル)の増加をもたらすからだと研究者たちは推測している。飲酒によって人々と親しくなり、人脈が構築されるからだ。
・内向的な人のとびきりの強みは、それぞれの専門分野でエキスパートになれる可能性が、外交的な人よりはるかに高いということだ。
・自分が「あんなふうになりたい」と思った人々から成るグループに参加したことが、劇的に人生を変えるきっかけになっている。
・メンターを得た起業家は、そうでない起業家に比べて、7倍の資金を調達し、3.5倍も早く事業を成長させていたという。
・「私」の連発は、企業の死を招く。
・「ダニング=クルーガー効果」とは、経験が浅い者ほど、ものごとがどれほど困難なのかを評価する尺度をもたないので、自信満々でいられるという奇妙な現象の事を言う。
・自信よりも大切なのは「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」
・仕事の大成功と家庭円満は両立しない。
・燃え尽き症候群の第一位の理由は、家族との衝突と完璧主義だった。
・良く遊ぶほど、良く学べる。冗談を言い合える相手を信頼する。楽しい職場で働ける方が重要。
・本当に管理すべきは、時間ではなく、エネルギー。全ての時間は、質的に同等ではない。
・幸福の4要素(ビッグフォー)1)幸福感 楽しむ 2)達成感 目標を達成する 3)存在意義 他者の役に立つ 4)育成 伝える
・ストレスを減少させるもっとも効果的な方法は、計画を立てること。それによって状況をコントロールできていると感じる。
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本書冒頭でも語られているように、本書は自己啓発本でありながら他の自己啓発本と一線を画すのは膨大な事例と研究から帰納法的に成功者を炙り出そうとしているところに特徴がある。従って本書の描く成功者は我々の常識と異なる(でもよく考えると納得感ある)。ギバーといけ好かない奴など、平均的な優等生とトップとビリが常識に反するところがなかなか面白い。
但し個々のパーツは面白いのだが如何せん実例豊富でボリュームも相当な割には内容が体系立っておらず散漫で読みにくい。「こうするといい」「コツはこれ」みたいなのが唐突に入ってくるので、コンテンツは面白いが本書での自己啓発はしにくいだろう。
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読み物として面白いといえば面白いけれども、
米国人だったら理解できるであろうユーモアエピソードが、
いまいちピンとこないところもあり・・・
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監訳者の橘玲って、たちばなあきらって読むのを初めて知った。
なかなか面白かった。
ユニークな資質とは、日ごろはネガティブな性質、欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるものだ。そうした資質は、たとえばチャーチルの偏執的な国防意識のように、本来は毒でありながら、ある状況下では本人の仕事ぶりを飛躍的に高めてくれるカンフル剤になる。
ムクンダはそれを「増強装置」と名づけた。この概念こそが、あなたの最大の弱点を最大の強みに変えてくれる秘訣なのだ。
カリフォルニア大心理学教授のディーン・キース・サイモントンによれば、「創造性に富んだ天才が性格検査を受けると、精神病質の数値が中間域を示す。つまり、創造性天才たちは通常の人よりサイコパス的な傾向を示すが、その度合いは精神障害者よりは軽度である。彼らは適度な変人度を持つようだ」という。
多くの者にとって、若くして親を失うことは大きな痛手で、マイナスの影響は計り知れない。だが、ダニエル・コイルが著書、『才能を伸ばすシンプルな本』で指摘したように、親を失った悲劇は子どもたちに、この世界は安全な場所ではなく、生き残るには多大なエネルギーと努力が必要だという思いを植えつける。そうした特有の状況と性格から、これらの遺児は悲劇を過剰補償(心理用語で、自分のコンプレックスを克服するだけでなく、人から認められたいという欲求を強く持つことを指す)し、成功への糧に転じる。
アクセルロッドは、私たちは「しっぺ返し戦略」の成功から学べる四つの教訓を挙げている。…
1 相手を妬まない
2 自分から先に裏切らない
3 協調であれ裏切りであれ、そっくり相手に返す
4 策を弄さない
海軍の調査で、グリットを持った人びとが逆境に耐える際に行っている(ときに無意識に)いくつかのことが明らかになった。そのなかに、心理学的調査で浮かびあがった一つの習性があった。
楽観主義者の説明は全く逆である。
①悪いことは一時的なものだ
②悪いことは特異的な原因があり、普遍的なものではない
③悪いことは自分の落ち度ではない
セリグマンの調査によると、説明スタイルを悲観的なものから楽観的なものに変えるだけで、気分が楽になり、グリットが増すという。
荒唐無稽で抽象的に響くかもしれないが、その効力は計り知れない。ストーリーは、意識にのぼらない心の奥の底流として、人生の驚くほど多くの重要な局面で成功を後押ししている。
たとえば、夫婦が将来もうまくいくかどうかを正確に予言するものがある。それはセックスでも、お金でも、共通の目的でもない。心理学者のジョン・ゴットマンが、夫婦同席の状態で二人の歴史や結婚生活についてインタビューし、語られた内容を分析したところ、夫婦が後年りこんするかどうかを94%の精度で予測することができたという。
面白いゲームに含まれる共通要素は、勝てること、斬新であること、目標、フィードバックの4つだからだ。
「一万時間の法則」の生みの���であるK・アンダース・エリクソンは、何らかの分野の第一人者になるには、方法は一つしかないと言う。それは、良き指導者につくことだ。
「楽しみ」は、ふつう、「専心努力」や「専門的知識(技能)」、「第一人者になる」と同じ範疇には入れられない。「楽しみ」は、感情に基くものだ。ところが、この感情的な構成要素が決定的に重要なのだ。
人質交渉人は、想像しうる最も緊迫した事態に対処するが、危機の最初から最後まで、彼らの態度は一貫して受容、思いやり、忍耐に徹している。
人間関係の研究で知られる心理学者、ジョン・ゴットマンは、夫婦間の問題の69%は永続することを発見した。つまり、そうした問題は解決されないのだ。交渉型アプローチがうまくいかない理由もそこにある。したがって相手の話に耳を傾け、共感し、理解する必要がある。そうすれば、たとえこれらが問題解決に結びつかなくても、結婚生活はうまくいく。私たちがたがいの気持ちに寄り添わず、具体的な交渉に重点を置くときにこそ、破たんするのだ。
論争をなくし良い結果だけを得る四つのルール
1 落ち着いて、ゆったりしたペースで話す
2 傾聴する
3 相手の気持ちにラベルを貼る
4 相手に考えさせる
…ティム・クレイダーという男が休暇中に喉を刺された。傷は、頸動脈をわずか二ミリそれた場所で、彼の言葉を借りるなら、「もう少しで飛行機の客席ではなく、貨物倉に載せられて帰ってくるところだった。」彼は命拾いしたのだ。
『どこが間違っているのか教えて』と題する研究では、人が専門家を目指す途上で転機が訪れることを示している。初心者は、まだ得意でないことに励み続けるために、肯定的にフィードバックを必要とする。しかしやがて転機が訪れる。次第に熟達するにつれ、いっそう腕をあげるために、彼らは否定的なフィードバックを求めるようになる。初心者のころと違い、今や正すべき点はわずかだからだ。
自尊心を煽るのではなく、自然体で自己や自分の能力に満足していられたらどんなことが起こるだろう?ズバリ、人から好かれる。過剰な自信が共感性を失わせるのと対照的に、自分への思いやりを育むと、他者への思いやりも増すことが神経科学の研究によって証明されている。
自信のジレンマを解決する
1 自分を信じることは素晴らしいが、自分を許せることはもっと素晴らしい
2 自尊心を自然なレベルに調整しよう
3 それでも自信を高めたい?ならば獲得しよう
4 インチキはしない
自己の情熱のために家族をないがしろにする現象は、決して目新しいものではない。古代ローマにはすでに、「子どもか、本か」という言葉があったという。もしあなたが真摯に何かを生みだそうとすれば、家族を犠牲にすることになる。
エネルギーの問題も重要だ。創造的な労働者が、配偶者と過ごす時間は量的に少ないだけでなく、経営学の学術誌『アカデミー・オブ・マネージメント・ジャーナル』によると、その質も劣るという。家に帰るころ、彼らの脳はへとへとに疲れている。気遣いのあるパートナーになりたくても、ガス欠なのだ。また、完璧主義の傾向が強い���びとは、配偶者と満足な関係を持てる可能性が33%低いとの研究結果もある。
心理学者のロバート・エプスティンが、30か国の3000人を対象に調査したところ、ストレスを減少させる最も効果的な方法は、計画を立てることだとわかった。前もってどんな障害があるのか予想し、克服法を考えておくと、状況をコントロールできていると感じる。これこそが、ものごとを成し遂げるための秘訣だ。
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世の中でいわゆる成功するパターンと思われていることを悉く否定する事例を集め、解説を加えている本。高校の首席は金持ちになれないとか、グリッド力は成功の秘訣になるとか、その他の成功本に書いてあるようなことを実際の事例としてしっかりと支えてくれる。
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アメリカ人のブロガーである著者が世間で言われている成功にまつわる話題について科学的に検証した一冊。
諦めないことやエリートと成功の相関性など世間で言われていることが実際に成功と結びついているのかをデータやエピソードから書かれていて読んでいて非常に刺激を受けました。
1つのことに集中することによる効果と副作用やポジティブなことを思い浮かべても結果に繋がらないことなど成功法則の真実を色々知ることが出来ました。
外向性と内向性のそれぞれのメリットやゲーム的な取り組むことなど性格や行動についても具体的なことが多く書かれていて勉強になりました。
本書のなかでも子供の行動からネットワークの構築を解説してるところは面白いと感じました。
また、感謝を伝えることでコミュケーションを図りネットワークを構築することやWOOPを基準にして考えて行動することの大切さは本書の中でも強く印象に残りました。
本書を読むことによって、数多くの裏付けに基づいて書かれていて、世間で流布している成功にまつわる法則の整理ができる一冊だと感じました。
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『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』(エリック・バーカー 著/飛鳥新社)vol.438
http://shirayu.com/blog/topstory/skill/6586.html
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様々な成功の形。他の自己啓発本には無いような人間の暗い部分や社会的に目を背けられやすに事柄や特性が成功につながる事例を、研究成果や論文、書籍、歴史のエビデンスとともに書かれていて、視野が広がるとともに雑学がついた。
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”残酷すぎる”と邦訳されているが、原題はBarking up the wrong tree"間違った木に吠える" tree とは成功のことで、ほんものの成功って実際どうゆうこと?という趣旨の本。さまざまな成功した、とされている人々をエビデンスベースで考察し、成功したとはいえ、こんな面もあるよね、と紹介していく。
個人的に心に残ったのは第6章、ワーク・ライフ・バランスについて述べた箇所。アインシュタインの家庭生活が破綻していたこと、結局人生の時間は有限で、折り合いをつけて生きていかきゃいけないんだな、、、
また「退屈な仕事はあなたを殺す」文字通り、心臓疾患にリスクが上がりetc..凡人である自分がいかにいくべきか、努力はしつつも思考停止してその場で頑張る一本でなく、ポジション取りを意識していくことが大事だよナアと漠然と考えながら読みました。
実際の書籍は結構な分厚さだったようす。しかしこういった海外の書籍ってひとつひとつのエピソードが豊富でかつ面白い割合が日本のビジネス書より多いと思います。おすすめ。
残酷というよりも読後感はむしろ希望に満ちました。
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残酷すぎる、と銘打ってあるが、大して残酷じゃないどころか、割りと説得力があってまとも。
しかも、
タイプ別、人生の幸福と成功への具体的メソッドが書いてあるから、
むしろ親切!
家族・友人で成功している面々も知らず知らずにこの法則の一部に則ってたりするから、そうやってプロットするのも面白い!
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沢山の本をまとめて書いた成功法則。
読みやすい本ではあるが、例を使った説明が、かなり回りくどく途中で飽きてしまう。そして沢山の本を参考にしているためか、一貫性がない。自己啓発としては少し物足りないが、沢山のエピソードが入っているのでこの一冊で色々な成功法則を知るきっかけにはなると思う。