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「わたしがした易の説明が足りなかったのだと思います。易は独自の思考方法があるんです。社会学には社会学の,歴史には歴史の考え方があるように。医者は医者の眼で見るでしょ。易も,易のものの見方があります。三千年,現役で使われてる体系ですからね。実践という意味では,厚みがあります。的はずれかもしれませんが,今までみえなかった可能性がみえてくるかもしれない。だから,もう少し我慢していただけませんか」
章平はうなずいた。さっきの腹立たしさは,すっかり消えていた。
「じゃあつづけてもよろしいですか」
「はい,お願いします」
章平は椅子にふたたび腰をおろした。
(本文p.83)
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2009.11.02 読了
おもしろかったかな
てっきりヨンバンセンが主人公かと思った。
なんだか予想していた話とは違った。
不思議な話だなと。
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『尋ね人』
飛行機の火災を予言したヨンバンセンと呼ばれる謎の易者。政治家の秘書として収賄の容疑をかぶり行方不明となった父親を捜すためにヨンバンセンに易を依頼した章平。易者の学校を経営する美女・紅川、元国立大職員の竜崎、美男子・幻斎、女子プロレスラーの大滝カスミの協力でヨンバンセンの易の謎を解く。
『遊魂』
章平が連れてきた女子高生。出会うと恋人ができるという「萩の君」の幽霊に取りつかれたという。
『八卦仙』
夢の中で出会った少女と結婚することになった章平。
『相性』
夫を駅で突き落とされ殺害された女。偶然女と知り合った章平がヨンバンセンに依頼した易、章平の大家の依頼した易。相反する答えの謎。
市川図書館
2010年7月16日読了
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雨の日、気まぐれに駅のホームに現われて易を立てるという謎の老人。とある事故を予知したことが広まってその存在が知られることになり、彼の助言を求めて、人々が駅を訪れるようになるのだが。易とは何なのか? その結果によって悩める人々は救われるのか? 東京の下町を舞台に、人々の複雑な想いが絡みあい綾をなす、異色の連作人情ミステリ! 易学の第一人者・福田有宵氏による易註解を巻末に付す。解説=千街晶之。
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易を扱った人情ミステリ?ファンタジーもありけり。
登場人物がみんな魅力的で、シリーズ化したら面白いだろうなあ、と思ったのですが、続編が有るのですね。書架に見つけたら手にしてみようと思います。
表紙のイラストがとても可愛いのと、巻末の易の解説及び硬貨を使った簡易易占がお得な感じでした。
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駅に現れる無料の易者がミステリーを解決する短編集。易を知らなかったので興味深く読んだ。巻末に易の解説があります。
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詰まるところ占いを読み解くだけの内容になってしまっいる印象。物語として驚きも共感も薄く、もの足りない。題材が魅力的で期待していただけに残念感が強くなってしまったかも。