電子書籍
激動の時代を強く生きた女性
2017/12/06 10:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:moe - この投稿者のレビュー一覧を見る
もともと歴史が好きでしたが、女性が主人公の歴史漫画ということで興味を持ち、読み始めました。
戦国時代に女流書道家として生きた小野於通。
信長、秀吉、家康と時の権力者に保護されながらも、権力に従うのではなく、自分らしく自由に生きるという信念を貫き通した彼女の姿は現代に生きる私達にとっても憧れの存在です。
歴史ロマンだけでなく、ファンタジー要素も入っており、ワクワクしながら読むことができました。
完結してしまって残念ですが、とてもスッキリとした気持ちです。
紙の本
素晴らしい女性
2017/11/24 14:29
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:rin - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに最終巻を迎えてしまい、寂しいの一言です。何度読んでもお通さんの生き様に感動してしまいます。あの時代に女性があそこまで信念を貫いて生きぬくとは凄いとしかいいようがないです。お通さんに見習うことだらけです。ぜひ皆様も読んで下さい。
しかし、徳川家の朝廷介入を目論む女御の懐妊阻止の為の胎堕は事実なのですが、良く描けてますね。本当にみたかのようではらはらしながら読みました。恐ろしや、徳川!結局、神様は見てらしてよく采配されていて、皇子は産まれることなく、徳川の純血は入りませんでした。本当に良かった!私は、いわゆる史実は時の権力者により真実から歪められ、情報操作されて伝わっていると確信しています。
でも、いつかこのイシュタルの娘の大河ドラマを切望したいです。その価値があります。朝廷や公家、そして天下取りの3公が絡み、公平なお通さんの眼で見ているのでとても面白く、女性も勇気が出ること請け合いです。長々と失礼しました。
紙の本
終わるのが寂しい
2017/11/16 12:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K - この投稿者のレビュー一覧を見る
女性が一人で思うがままに生きていく。
私は、結婚したいと思った事も、家族を持ちたいと思った事も、子供も欲しいと思った事もないのでそのような事とは無縁で生きてきました。
お通の子供を持つ喜びや、結婚と言う形を取らない伴侶を得る気持ちは、分かりません。
しかし、女性が一人で生きて行きたいと望んで生きている所は同じなので、興味深かったです。
投稿元:
レビューを見る
201711/最終巻なのでナレ死も多いけど、ほんと全巻面白かった。共感できなくてもどの女性陣も魅力的でその生き様は見事。しいていえば於通が若いビジュのままなので後半は違和感も多かったけど、史実と想像の絶妙なさじ加減の創造からなる素晴らしい作品。和紀先生、またしても名作をありがとうございました。
投稿元:
レビューを見る
戦国の世に風雅の才に溢れこのように生きた女人がいた事を知らなかったので漫画にしていただいて感謝です。この本を読んでいたおかげで去年の真田丸での於通の登場にも興奮することが出来ました。大和和紀先生、大作、お疲れさまでした。
投稿元:
レビューを見る
史料が少なくよくわかっていない歴史上の人物というのはたくさんいて、とくに女性の場合は天皇家・お公家のお姫様や名だたる方の正室・側室でもないかぎり、資料に載るというのもなかなかないことと思います。小野お通(本書では於通)もその一人で、残した書画や手紙でその存在が実在であるらしいとはわかっているものの、詳しいことはあまりよくわかっていない人。そんなお通に光を当て、またその当て方が素晴らしい作品であったと思います。
さすがに、関ヶ原や大阪の陣など合戦については他に名だたる名著が多く、比較するのは酷ですが、正直かなり劣ります。とくに、伏見城の戦いで果てた鳥居元忠については、司馬遼太郎の「関ヶ原」を超える作品は今後も出てこないと思います。本書では家康が「あの元忠が!」と驚きいら立つ場面がありますが、このようなアマチュアがその場しのぎで描いたようなコマを差し込む必要はなかったと思います。そういった不満があるので星ひとつ減らしています。
いくつか残るお通の伝承の中には真田信之と恋仲であった、正室の小松姫が「京都の方をお呼びになっては」と進言したという逸話もありこれがお通ではないかとする説があり、なぜ近衛信尹をあえてお通の相手に選んだのだろうと不思議にも思いましたが納得のいく流れになっていました。また、信尹が書道にすぐれた太郎姫という庶子を可愛がっていたという伝承にも通じ、よくできているなと感服しました。
投稿元:
レビューを見る
小野於通伝、完結。8年間読み続けて良かったな~という作品でした。
ぜひ大河ドラマ化してほしい。
既存大河作品で言うと、
「独眼竜政宗「春日局」「信長KING OF ZIPANGU」「秀吉」「江 ~姫たちの戦国~」「真田丸」を網羅する圧倒的ボリューム。
とにもかくにも、歴史好きには全巻通読を熱烈にオススメしたい。
投稿元:
レビューを見る
登場人物すべてが輝いているのですが、なかでも真田兄弟がすごく魅力的。幸村の最後など、後半は涙なしには読めなかった。
投稿元:
レビューを見る
2021.1.16市立図書館
戦国の謎多き文化人小野於通の物語、完結巻。
半ば隠居の身になってからの、娘於図の子の早世、そして後水尾帝(この人、知れば知るほど興味深い)と徳川から嫁して中宮となった和をめぐるエピソード(似て非なる修羅の道をゆく春日局ことおふくとの対決)があって、これまで出会った巨星たち、於通とともに乱世を駆け抜けた女性たちのおもかげを追いながら生涯を終えるまで。
謎に包まれた存在が近年真田家から書簡がみつかって輪郭が見えてきたという流れで、2016年の大河ドラマ「真田丸」と重なりつつ(13-14巻あたりは放送と同時進行)、春日局が大奥総取締になっていくあたりは「大奥」と重なる最終巻だった。
読み終えてみれば、芸術や美的感覚をもってときの権威にひきたてられ頼まれ、ときに「天眼」や飯綱の太夫(←謎に満ちた信濃の忍の里についてももっと勉強してみたい)、ぬばたまらのたすけで窮地を切り抜けた波乱の人生を貫いたのは近衛信尹との初恋・純愛だったという、大和和紀らしい作品だった。