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前半部分はまだCEOになってから3年程度のサティア・ナデラの自伝的な側面もあるのですけど、マイクロソフトとという会社の存在意義や「魂」は何か。世界の人々のより良い未来為に何をなすべきか。というようなことを哲学的に考え続けて、解を見つけて立て直していく様子が書かれています。
OSからモバイルファースト、クラウドファーストへのビジネスモデルの大転換や顧客との関係性を見直し、敵対するかもしれない同業者との関係も柔軟に考え、企業文化を重視し、組織の能力を最大化する。
マイクロソフトという企業に対して期待を抱かせると同時に、読み終わった後、この人物がただ者ではないことと、会社の将来がどうなるのか興味深いと思いました。
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企業文化がどれほど大事なものかが分かった。
上意下達のビジョンやバリュー、戦略と違い、文化は社員の中に浸透していく。会社がスケールしても、浸透は続く。文化がビジョンと合っていれば、上層部のビジョンを皆で見ることができる。
米国の大企業は、社会の基盤になる事を目線に置いているように見える。一方、日本の大企業は、そこまでの遠大な視点がないように思える。日本企業に文化を作るというアプローチがないのは、会社の目線が米国よりも近いからなのだろうか?
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復活したマイクロソフト。
そのマイクロソフトを立て直した立役者である3代目CEOによる書籍。
もっとゴリゴリにリーダーシップを発揮して、
会社の変革を行ったかと思いきや、本の中身は意外にソフトで、
会社の文化をまず変えようとするなど、
いわゆる7Sの中でもソフト面が中心の改革です。
(実際はそんなことなかったのかもしれないですが。)
巨大企業のCEOの視座として、興味深かったのは、
単に会社を良くするだけでなく、社会を良くすることもしっかりと意識して、
マイクロソフトの経営がなされている点。
特に、マイクロソフトのパーパス設定に関しては、
マイクロソフトとは何の関係のない自分にも共感できる部分がありました。
とはいえ、何かと批判されやすいほど巨大化した大企業ですし、
歴史的にも他社を叩き潰してでものし上がってきた企業でもあり、
建前的というか、批判をかわすという意味合いで
こういう本になったという疑いも持ってしまいます。
著者自身の人間性は素晴らしいと思われるので、ちょっと考えすぎか!?とも思いますが。。
少なくとも大企業のCEOであれば、
これくらいの視座を持って会社の経営にあたらないといけないのだな、
という一つの指針にはなる本かと思います。
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文化振興とリフレッシュ! - サティア・ナデラ「Hit Refresh〜マイクロソフト再興とテクノロジーの未来〜」 ★★★☆☆
最近のMicrosoftは大きく変わりました。
VS Codeは無料だし、AzuruではLinuxも動作します。iPhoneやAndroidでもOfficeが動作します。
それは、このCEOサティア・ナデラさんが着任してからです。
彼は外部から招へいしたCEOではなく、内部昇格のCEOです。
内部昇格であったにもかかわらず、これほどまでの変革と再興をとげた訳がおぼろげながらわかりました。
過去の栄光に対して、「リフレッシュボタン」を押したからなのです。しかも、彼だけが押したのではなく、会社のメンバーに変革する文化を共鳴させることによりメンバー自らが「リフレッシュボタン」を押したのです。CEOという人物の大事さがよくわかりました。
これから会社を興そう!偉くなろう!という人は必読です。
後半のテクノロジー部は正直、退屈でした。
#引用
・リーダーシップとは、選択を行い、選択を実行するためにチームを結集させること
・変革は内部から、中心から起こすことが重要だ
・リーダーは、外部のビジネスチャンスと内部の能力や文化、およびそれら相互の関係に目を向け、そのチャンスがありきたりになる前に対応しなければならない。
・完全であるより一貫しているほうがいい
・CEOは、企業文化の管理人だ。
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2024年3月4日読了。マイクロソフト3代目・現CEOのサティア・ナデラ氏による、自身の生い立ちや哲学、活力を失ったMSという大企業を復活させたストーリーと未来への構想など。「CEOというより哲学者」という評を見たことがあるが、よくいる好戦的・野心的で傍若無人なCEOとは異なる内省的・思索的なキャラクターが伝わる、スティーブ・バルマーの後だったからうまくいったのか、「Growth Mindset」の考え方はどの組織の再生にも当てはまるものなのか…?まだ組織を改革している途中でこのような本を出すことには勇気もいるだろうし批判もあったろうけど、「鉄は熱いうちに打て」ということなのか、この人なりの誠実さなのだと思う…。短い時期ではあったがこの組織で働けたのはよかったな。