紙の本
ラノベ作家の闘志
2017/12/25 20:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:T.noo - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡々とした文章、話の起伏が全体を占める。
しかし、登場人物、ひいては作者の秘めたる熱い思いが感じられた。
多分、この作家はラノベ向きではない(多分自覚しているはず)。けれど、それでも自分の好きなものを書きたいという情熱に胸が熱くなる。
読んで良かった作品。
紙の本
本を読んで泣いたのは初めてです。
2019/11/02 21:42
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投稿者:Caris - この投稿者のレビュー一覧を見る
石川先生の体験談にほんの少しのフィクションを織り混ぜて、「先生」という特別な猫を軸としたストーリーです。
全体的に悲壮感が漂っていて、心が痛みますが、最後は感動へと変わり、そのタイミングで泣いてしまいました。
石川先生の作品を今まで読んだ事がなかったですが、こんな素敵な作品を読まされたら、ファンになるしかありません。
今すぐ既刊を買ってきます。
素敵な物語を、どうもありがとうございました。
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帯に「絶賛の声多数!」とあったので期待しすぎたかな…
出版物全てに言えるけど、帯で過剰評価し過ぎな作品は総じておもしろくないなぁ…。
思った通りに最後先生死んじゃうし。
思った通りすぎて泣けない。
死=感動 という「絶賛の声」ならなんて安い絶賛なのか。
私は作家じゃないからそうなのかと思うしかないけど、このラノベがすごい!にランクインしても売れない作家止まりなの?
イベントであれだけ同人誌が売れてても?
その辺のバランスに違和感。
あと表紙の女の子…若手天才作家の。女の子である必要あるかなぁ?
ロマンスを入れるなら女の子でもいいけど、ロマンスもないし、それなのに表紙にいる違和感。
表紙にいるからそれなりに出てくるのかと思いきや、ほぼほぼ出てこない。
それなら表紙は主人公と先生だけでいいのでは?
なんだか、「女の子がいないと売れない」って考えてる編集部の案かなーとか思っちゃう。
あと主人公がいい人すぎる。
ネットにライバル作家の悪口書く…とか、性悪ならこのラストでもいいけど、いい人すぎてさらにこのラストはちょっと報われないなーと思った。仔猫かわいいけど。
かといって人気作家になるのも違うな…難しい。
でも私もモノを造る側なので、造る苦しみはよくわかる。
評価されない哀しみも、期待を裏切られる絶望も。
その部分はすごく共感できる。
だからこそ、帯に「何者かになりたかった人に」とあったから、何か救われると思って読んだだけに肩透かしだった。
特に何も…新しいことは見つけることができなかった。
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特に生きたくないという感覚が最近あったわけではないけれど、読後、生きたいと強く思った。
石川博品は、元々好きな作家だったけれど、一層好きになったし、紙で購入しなかった作品があることを少し恥さえした。
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ラノベレーベルから出てるとは思えないような内容だった。この作家さんのファンだったら楽しめるのかもしれないけれど、私はこれを初めて読んだのであんまり……という感じだった。すべてがあっさり味って感じ。
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文芸に一家言あって喋る猫と,売れないライトノベル作家の話.終始どういうテーマなのかよく分からなかったというのが率直な感想ではあるが,物書きをしている人には沁みる内容なのだろうか?ただ,こういう感覚自体は戦前あたりの日本の小説で感じるものに似てもいる.ラノベとはまた違うジャンルな気がするし,おもしろいわけではなかったが,こういうものもありだなあとは思う.関係ないが地名が中途半端に捻られていたので,現実にあるモチーフをイメージさせたいのか,架空の場所を想定しているのかで混乱した.
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ラノベなのに文学。
「ラノベについてのラノベ」というメタ的なところも含めて好みでした。
ただ、同時に、これはラノベとしてはなかなか売れないだろうとも思います。
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全1巻。
『後宮楽園球場』の作者による、自身の作家人生を綴ったようなライトノベル。与えられた希望に夢を見て無惨に打ち切られることの繰り返しの悲哀に満ちた日々だけど先生によって癒される。読んだ私も癒される。
売れっ子女子大生作家との関係がとても居心地が良い。
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半分くらいは、石川先生のリアルな経験なんだろうなぁと思う。
あるいは、今までに読んで「個性的で面白い、少ない巻数で終わったのが惜しい」って感想を抱いたラノベの作者さんのほとんどはこういう苦い経験を積み重ねてきた人たちなのかなぁ、なんて思ったりもした。
じんわりと心に残ってふとしたときに思い出すようなお話でした。
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この作家さんの本を読むのは2冊目となる。石川布団(もちろんペンネーム)という売れないラノベ作家と、人語を解し本までも読む猫の「先生」が織りなす日々を描いている。あたためていた企画が出版社の都合でボツになったり、原稿にはダメ出しを食らったり、シリーズが打ち切りになったりもする。これって、よくあることなんだろうか。
それでも書き続ける布団。作家という職業の悲哀というか、哀愁が感じられる。本書は、カクヨムで短編小説として公開したものを、加筆修正して長編化したもの。ほほ私小説らしい。