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60年の弁護士生活で、様々な人間関係のもつれから感じた、人との付き合い方や心の持ち方など、具体例や分かりやすい言葉で書かれていました。
良かったです。
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法曹というのは揉めごとを「解決」するのがお仕事、ということだと思った。
その揉めごとのただ中に長く身をおいた筆者の揉めごと取り扱い方法書。
熱心に揉めごとに取り組んで「勝っ」ても、そのために費やしたかけがえない時間は帰ってこない、ということが言いたかったのではないだろうか。
よく気をつけたいと思った。
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良書。
90歳、弁護士現役、能が趣味。人格者でない訳が無い。
少し待ってから、柔らかく話す。相手に勝つことは幸せになるとは限らない。
鍋の底洗う、洗わない論議は無意味は、その通りだと思った。
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弁護士の著者が自分が見て体験してきたさまざまな「生きるヒント」の数々。
距離をとる、っていうのは冷静になることでもあるのだなと本著を読んで思った。
問題の渦中で問題にとらわれていたら身動きがとれないかもしれないけど、例えばそれを声に出して「話す(=自分から離す)」、向き合って解決策を考える。それは距離を置くことだ。
近くに寄りすぎて動けなくなったら距離を取る。格闘技の試合みたいに。
今後のひとつの教訓としたい。
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目次を読むだけで、こころ穏やかになる。
ひとの心の闇を相手取って、争いごとを糧にして生きている弁護士だからこそ、説得力がある。
法曹界の人間なのに、能が好きで文学肌。
法律でひとの心は割り切れない。また読み直したい。
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読んでいて、時々、ぐっとこみあげるものが、ありました。
生きていると色々、理不尽なことを言われることもあります。
その後は、もっと言い返したかったなどと思うこともあるのですが、著者も書いているとおり、相手をやり込めたとしても、必ずしも心がすっとするわけではなく、相手を気分悪くさせるのと同じくらい、自分の心もざわざわするのも事実です。
何事もほどよくというのは、生きる知恵だと思います。
心に残ったフレーズは、「話す」は「離す」。
悩んでいることを人に話すと心が少しでも軽くなるのは、「離」したからなのだと、得心がいきました。
また、無視されている人を放置しないとの著者の姿勢に感銘を受けました。
自分も、周囲に心配りができる人間を目指していこうと思います。
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人間関係をやわらかく! 正しいことを言う時は少し控えめにするほうがいい、正しいことを言う時は相手を傷つけやすいものだと気づいているほうがいい、という詩人の吉野弘さんの祝婚歌 の中の一節が湯川久子さんは好きなのだそうです。
なるほどな!と思うことありました。
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著者は女性のベテラン弁護士さん。九州の女性弁護士第1号の方。
内容は長い弁護士人生での出会いからの教訓など。おばあちゃんからの言いつけのような語口の本。
印象に残った一文「人は一番の本音は言わずに。二番目を言いたくなる生き物」
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ココロがささくれてやたらと他人を責めたくなった時読むと穏やかになれそうなヒントがありました。
.....
司法試験に何度も落ちた末、やっと合格した時、嬉しかったと同時に「私は優秀ではないけれど一生懸命仕事をしよう」と決めました…という雑誌のインタビュー記事で著者に興味を持ちました。
若い時に読んだらおばぁちゃんのお小言のように受け取ってしまいそうな部分もあるけれど、◯と✖︎だけではままならない事が人生多いのだと思える今ならナルホドと思うのです。
「一歩引くとき、人は少しやさしくなれる」
表紙裏の一言でガツンときました。
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女性弁護士90才現役の方
民事の法は裁きでなくほどくため
初心忘るべからず
苦しいとき悩むときこんなはずでないと思うが、誰のせいにしても結局はそれが自分の選んだ道
糸口は過去にはない今をどういきるか
相手を打ち負かして何があるか
虚しさしかない
自分が幸せになることを考える
争いで命の時間を無駄にしない
正しさを追及しても解決にならない
親しくても距離が必要
子どもは親の言うことは聞かないが親がしてきたことは真似する
欠点メガネで見ていないか
感情的な言葉の応酬は相手も自分もきづつける
嘘は口に虚しいとかく
どれだけ嘘ついてごまかし保身に走っても自分だけはそれが嘘だと知ってる
ひとつの嘘のために別の嘘をつく
信頼、つながり、やがて輝きを失う
恨み続けるか穏やかな未来かは自分で決める
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明瞭で優しい文章。
きっと肩の力の抜けた素敵な方なんだろう。
今の私に響いたのは
つらかったことが幸せな記憶に変わったらそれは、成熟のしるし
という言葉。
苦労を思い出として語るとき、それは頑張った自分を誇らしく感じる時間であり、幸せな今を実感する時間でもある。確かにとても嬉しかったことの過程には苦労があるなぁ。
他にも
正しいことは人を傷つけやすいから、ほんの少し控えめに言うこと
相手の良さはあるかどうかではなく見るかどうか
本当の思いは行動に滲み出る
人は一番の本音を言わずに二番目を言いたくなる生き物
など、心に留めておきたい言葉がいくつかありました。
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「はじめに」の言葉から、あー、そうなんだ、と気持ちに響いてきました。
〈 誰かと関わるとき、その対象との距離感をはかりながら、もっと近づきたいと押しすぎたり、自分なんてと引きすぎたり、時に間違い、修正しながら人間関係を織りなしていく。人生とはその時々で誰かとのちょうどいい距離を見つける作業の連続です〉
誰とでもうまくやれるわけでもない私は、人間関係を築くのが下手なのか、と落ち込むこともあるのですが、著者のような方でさえ、人との距離をはかることが始めから上手くいくわけではないのだと思うと気が楽になりました。
若い頃は勢いで生きていたけれど、50才を過ぎてから、もっと違う視点でものを見たり、自分の生きてきた道を振り返って、関わってきた人たちとのことを振り返って考える時間が必要だと思うようになりました。
本書を手元に置いて、悩んだ時は、人生の先輩である著者の言葉を参考にして、ほどよい距離感で、親子、親戚、友人たちと楽しく気持ちよく過ごしていきたいと思います。
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他人との距離
自分との距離(特にネガティブな自分との…)
苦手なものとの距離
いろんな物事や人との距離感を上手に設定することが、心地よく生活するためのコツだと再認識しました。
「ほどよく忘れた人は幸福度が倍になる」
一番印象に残ったフレーズです。
物事や人への執着を手放し、自分に素直である。
行き詰まった時にスルーする力と、ある程度の鈍感力を養いたいと思いました。
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いわゆる「おばあちゃん」が書いた本なのですが、下重暁子や佐藤愛子が書いた本とは違い、読んでいて納得できる部分の多い本でした。
おそらく、下重暁子や佐藤愛子は、「昔は世の中がまともなだった、今の世の中はまともじゃない」というスタンス、あるいは「自分は正しい、周りは間違っている」というスタンスなのが、僕には受け入れがたいのだと思います。
その点、本書からは、「携わってきた人々や時代に寄り添う著者の姿勢」が伝わってきたので、納得できる部分が多かったのだと思います。
湯川さんのように、歳を重ねたいものです。
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心がほどかれる本。
その先に幸せがあるか、と考えることで、
合理的になるための合理的、勝敗を明らかにするための戦い、といった息苦しい世界から、完全に離別できそう。
私は、問題が起こった時、相手を打ち負かしたいという気持ちになったことはないが、悩み始めたら、眠れなくなったり、四六時中、感情が支配されることが多かった。
これではいけないと思い、無理に感情をコントロールしようとして、こじらせてしまうこともしばしば。
問題の中に自分がいるのではなく、問題は、人生の中にある一部分。
そう受け止めたら、問題の中に全身が埋まってしまうことはない。
そんな勇気が湧いてくる。