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典型的な老後あるあるを面白可笑しく(自分は面白可笑しく読めなかったが)書いた小説。主人公は、ソフトランディングが用意されているのに、思い出と戦い続け、結果地面に激突した男性(現役並みの仕事がしたくて、社長を引き受け、会社が倒産、負債を被った)。エリートかなんだか知らないけど、知識はあっても人生の知恵は並みだったんだね~。妻の千草の態度がいちいち癇に障るのですけど・・・。お金そんなに大事ですか?コツコツ溜めた老後資金を旦那のせいでパーにされたから許せないみたいだけど、こういう性格の人は、仮に天災で立ち直れないぐらいの損害を被っても、仕方ないと諦められないのだろうか?年金あるならいいじゃないかと思う自分は能天気すぎ?年を取るということは諦めることが増えていくこと、だと思うのだ(^^;)
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ちょうど同世代夫婦で
色々な事に共感しながら、読みました。
ただ、うちの場合はそんなに退職金も資産も無いので60歳定年後も引き続き嘱託として65歳まで働くと言って、定年前と同じ毎日を過ごしています。
同じ毎日ですが収入は減り、収入があるので年金はまだ貰えず
65歳までの年金は国に差し上げてしまうと言う
どうにも腑に落ちない制度…
それでも、仕事している方が良いのは
主人公同様、まだ仕事が出来るうちはやりたいと思っているのかな?
卒婚と言う形で距離を置く事を選んだ二人が素敵な老後を送れますように
私達夫婦はそばにいて
趣味の旅行を楽しみながら、細々と生きていこうと改めて感じました。
内館さんの男性の心の中の描き方、流石です。
面白かったです。
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映画を観終わって、本書を購入。一気に読破。
定年は、まだまだ先ですが、むしろ早く定年にならないか・・・と思っている自身の状況を自戒か・・・。
逆に定年までにやり切っておくこと、ソフトランディングも想定しておくこと、その後の生き方も考えておかないければ・・・と。
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中公新書の「定年後」を読み終え定年した後の人生に興味を持ち始めた問いに本屋で見かけて即購入しました。
面白くて3日で読了。
著者の内館牧子さんが男のプライドというものをよく理解されていて、なるほど「一家を守るだけじゃ満足しない」のが男たるものなのかと実感しました。
「仕事が辛い」と愚痴る私に退職した父が「働いてお金を稼げるってことは素晴らしい」と言っていた意味がこの本を読んでわかったような気がします。退職する前にこの本を読めてよかったです。
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正直、他人事ではない人も多いのではないか。
主人公はバリバリ働いたサラリーマンだが、組織の派閥争いに負け、出向となった子会社を定年退職する。会社人生が不完全燃焼で終わったせいか、仕事をしていた頃の情熱が忘れられず、行動を起こしては空回りする。ちょっと不運すぎる嫌いもあるのだが、その失敗が妙に本当っぽい。
エンタメとして上々。軽く読めるのだが、でもやはり、自分の中に教訓として刻まざるを得ない生々しさがある。
「思い出と戦っても勝てねンだよ」という一言が、妙に心に残った。
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もう少し優しい物語だと思っていたけど、最後の最後まで救われないままだった。いまはブラック企業と呼ばれるんだろうけど当時はハードな仕事を疑うこともなく当たり前だと信じて働いていたオイラは壮介と重なるところがたくさんあってこの物語は他人事ではなかった。そしてオイラのいちばんの関心は千草との関係だ。老後に十分なお金がある壮介が自分の居場所を求めてあがいている様子は正直、オイラにはあまり関心がない。そこは千草と同感だと言っていい。オイラは壮介の贖罪の日々をすでに何年もやってる。出口は見えない。だからゴールドツリーが倒産した後に壮介と千草がどうなるかは自分の未来を見るようなつもりで読み進めた。二人のことを冷静に見ていたのは一人娘の道子だった。そしてこの先のことは当事者の二人次第だ。
佃和夫の解説の最後の言葉があってよかった。ホントに他人事じゃないから。
〝その時彼女は、きっと夫の、挫折した心の傷に耐えてきた者のみが持つ優しさに、そっと翼を休めたいと思うに違いない〟
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最近映画化され話題にもなったので、ご存知のかたも。
内館さんは40代の頃から、定年を迎えた男を
主人公とする小説を書きたいと思ったようだ。
そして、数年前自身も還暦を迎え、友人知人が
次々と定年を迎え同時にクラス会や昔のサークルのOB会で
数々の会合が開かれるようになり、
それらの会で気が付いた。
若い頃に秀才であろうとなかろうと、
美人であろうとなかろうと、
一流企業に勤務しようとしまいと、
人間の着地点って、大差ないのねぇ〜と。
それらのエピソードが、笑い涙を誘うように
うまく散りばめられた。
映画化では舘ひろしさんが主人公でしたが
生きておられれば、渡瀬恒彦さんを私だったら主人公に。
他の俳優は映画を見てないので知らないのだが
特徴のある人物が周りに配置され、
最後まで一気に読めた。
一口に、めでたしめでたしのハッピーエンドではないと
言えるし、だからと言って社会を批判した固い内容でもない。
だが、どのシーンにも、読まれる方が苦笑してしまうほど
リアル感のあるセリフが多く、魅力的な人物も多い。
新鮮で癖はあるが美味しいセロリみたいな一冊。
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単行本が出た時から気になってた本を、文庫化と映画化されたのを機に読みました。
役員一歩手前で子会社へ出向、転籍して定年はよくある話ですが、この後どうなるのかと思ったら、一時盛り上がってさらに色々あってと、なかなか楽しめました。
あとがきの、「着地点に至るまでの人生は、学歴や資質や数々の運などにも影響され、格差や損得があるだろうが、社会的に『終わった人』になると、同じで横一列だ」というのが、心に沁みました。
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非常に面白く読んだ。夫の状況はかなり一般的ではないし、妻の設定も、素敵だけど実際可能かどうかとは思うけれど、夫の悩む心境などにリアリティがあって、他人事とは思えず読んだ。故郷に帰る…という結末は、故郷に思い入れのない身としては、違う結末も読んでみたかったなと思ったが。
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私の回りは80歳近いのにまだ終わっていない人、終わって遊びを満喫している人ばかりで、現役の私はあんまり構ってもらえない(っ-_-)っなので最初は主人公の壮さんにイライラ(-_-#)でもジムで鈴木さんと出会って、第二の人生を歩み始めてからは応援し、故郷に行ったときには涙が(T-T)最後は良かったね~(^^)という気持ちで読了♪
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元銀行マンの定年後を描いた物語。
定年時のサラリーマンとしてはかなり恵まれている主人公。だからなのか、サラリーマン生活に未練を残しているところはあまり共感できない。来る時がまだだからなのかもしれないが、贅沢なこと言ってんなと思ってしまった。しかもスポーツクラブで知り合った人から誘われて最終的に社長に就任する。多額の負債を抱えることになるが、それでも必要とされる場を求める主人公に、往生際の悪さを感じてしまう。
それでも、会社の肩書きがないと「終わった人」として扱われる哀愁は感じ取ることができた。サラリーマン人生をきちんと成仏することは難しいのだろう。たしかに世のサラリーマンは読んでおく必要はある。
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20180810 読んでいてあまり爽快感はなかった。返ってどんどん内向きに落ち込むような時もあった。何故か?読んでいて女性の強さが目立ったからか?出だしは理想の男、夫、父。だんだんと終わった人になって行くのだが妻と娘に呆れられたり励まされたり、罵倒されたり。終わらせ方も読者に任せてるような気がして読後感もどうだろう。なんとなくほっとしたというのが素直な感想だ。
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上から目線の人のお話。
お話は色々展開もするけれど、全部中途半端のまま。
終わり方も中途半端で、全く入り込めなかった。
もうちょっと面白い本を書く作家かと思っていたけれど、失望しました。
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評価に迷うなあ。。読みやすかったので☆4にしたけど、読み始めて半分くらいまではずっと主人公にイライラしてた。
定年後、「終わった人」になるかどうかなんてその人次第なのでは。仕事を全うするのは褒められることだけど、その後の人生がこれでは。。趣味もなく、見栄っ張り。しかも恋とか。。仕事人間でロクに恋愛経験もないエリートに多い気がする。
でも最後の決断は良かったかな。
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リアルで暗めな内容だったらどうしようかと、なかなかページを開かずにいたこの本。思っていた内容とかなり違い、数年の間に紆余曲折があり、興味深く読み終えられた。そして最後の最後、良かったなとホッとした。