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中華風の架空の世界を舞台にした話。
中華風といっても妖魔関連と恋愛がメインの話なので、衣食住はあまり中華を感じない。というか描写が少ない。一応作品紹介文には「凛花は名家の末娘」とあるが、それも+α程度の存在感で、要は彼女の家庭問題が必要なだけなので、お姫様感はない。二巻以降はさらに薄い。
個人的には、こういった恋愛が絡んだ長編は何冊か経った後くっ付くものだと思っているが、これは一巻の時点でもうくっつくので展開の早さに驚いた。正直、じっくり書けば2冊にできる展開だったと思う。
物語が始まる以前からヒロインの凛花がヒーローのインシェンに片思いをしているので、それもまた変わっていると思った。
インシェンは出生を考えればミステリアスな雰囲気、性格なのは納得だが、凛花は普通の人間の割にものすごくポジティブ。ポジティブ過ぎて、人間味が薄いというか、もう少し彼女の感情描写が欲しかった。
展開が早いのと描写が物足りないのとで若干不満足だったが、設定はすごく好み。
まとめ買いしてしまったので、まとめて読んでみることにする。
あと、挿絵が下手。ほぼ人物を並べて描いているだけで、何をしている絵か分からない。その人物もすごくアッサリしているというか、線が少なくて塗り絵みたいに白い。この挿絵はなくてもいいかもしれない。