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座敷わらしの右手/河童沼の水底から/天狗の来た道/メーキング
真矢と布目准教授のテンポの速い会話が小気味いい。怪しいものが出現するときはチョット怖い。
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面白かった!ほどよく気分転換できました。もののけの解釈も一理あるものになってて、民俗学方面に興味が湧きました。座敷わらしとの対面のくだりは、出先で読んでて思わず笑いそうになって鼻の穴が膨らみました。シリーズ化してほしいな。
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日本の妖怪譚の真偽を求める連作集。
「座敷わらしの右手」
「河童沼の水底から」
「天狗の来た道」
の3編収録。
18年前に書かれていた二つの連作を、現在の設定にリストラして、書下ろしを加えた連作集です。
「座敷わらしの右手」は、映画化もされた「愛しの座敷わらし」と比較してしまいましたが、真矢と布目コンビのシリーズとして見れば、似て非なるものと言えますね。
せっかく再開したこのシリーズなので、続編を期待したいです。
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文庫書き下ろしにものすごく面白いものはなかなかないと思っている身としては、いかにお気に入りの著者といえども「オリジナル文庫」の触れ込みにハードルを下げて読みはじめました。意外に面白いぞと思ったら、純粋なる書き下ろしではなく、荻原さんがデビューしてまだ数年の頃に書いた作品のリメイク版2編に、書き下ろしの1編を最終話として付け加えたものだそうで。
映研に所属、空手初段で体力に自信のある大学4年生・真矢(まや)は、大学院へ進むのに有利かもとの下心からアルバイトの話を引き受ける。それは、民俗学の准教授・布目のフィールドワークにおけるアシスタント。重いカメラを担いでついて行くが、布目が狙っているのは座敷わらし、河童、天狗との遭遇。あまりにも馬鹿げていると真矢は呆れるのだが……。
大好きなユニバーサル広告社シリーズに比べると控えめな印象ではありますが、真矢と布目のコンビがなかなか楽しく、1編につき少なくとも1度は大きくふきました。たぶん、電車の中で読んでいたら「怪しい人」になっていたはず。真矢のいちいち自慢げだったりふてくされたりするところも可愛いし、「ロング丈のブリーフのもっこりを」なんて若干の下ネタもワラける。「サネヒサ」もツボ。←ネタバレにはならんでしょうが、読まなきゃ何のことやらわかりませんね(笑)。
全体的にこぢんまりと楽しい、そんな感じの、幸せな読書。
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面白かった。連作3話なので移動時に、カフェで読むのに丁度いいボリューム。荻原さんの小説はテンポ良くニンマリしながら読めるので、好き。座敷わらしに河童に天狗を探しに行く布目先生と真矢コンビ。世界中の妖精や妖怪探しの旅、シリーズ化しないかな。
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久々の荻原さん。
座敷わらしに河童に天狗。
それらを求めてフィールドワークに行く准教授の布目と巻き込まれた(笑)真矢。
日本古来からのモノたちの解釈については、新しい説が唱えられたわけではないけど、真矢がいると、彼らが現れるというのが面白い。
真矢には色々災難だけど、続きを書いてほしい。
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2018047
大学4年生の高橋真矢は布目准教授の助手として、各地の妖怪を追いかけることに。
高橋真矢は、大学4年生だけど、映画の研究を続けたいが、実家からの仕送りも止められ、お金のない有り様。
布目准教授は、有能だけど、おかしな研究ばかり続けてばかりで、ぱっとしない。一方で、登山をしたり、海に潜ったりと意外にアクティブ。
座敷わらし、河童、天狗と話が巡って行きます。
メルヘンチックな話が続くかなと思いましたが、
河童や座敷わらしが、子供を間引きした結果であるとか、おどろおどろしい話も出てきます。
妖怪の類いの話って、大人の都合で派生した話が多いと聞くと、この世で一番怖いのは、人間なのかなと思います。
最後はふたりはきちんと、くっ付けことが、できたのか気になりました。
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大学4年の高橋真矢は就活する気にもならず、映画研究会に所属していたこともあり、自分で映画を撮りたいという夢を捨てられない。
ただ、そんなことを言って実家からの仕送りがストップされ、大学の准教授の元でアルバイトをすることに。
准教授の名前は布目。民俗学者である。
布目についてあちこちに座敷わらしや河童等を追いかけに行く。
真矢にはそれらを引き付ける何かがあるらしく…
日本に古くから伝わる怪奇現象というか、妖怪というか…それらの存在をふと思い出すきっかけになる…
2022.4.26
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私が嵌ったデビュー当時の作品みたいと思うながら読んでいたら、アタリ! 後書きに3篇中2編はデビュー2-3年目に書いた作品の自己リメーク作品だと書いてありました(1篇は今回の出版にあたり追加したもの)。うん、私の目も捨てたもんじゃない(笑)。
座敷わらし、河童、天狗。それらの正体を探るべく、浮世離れした民俗学の若い准教授(常に寝ぐせ髪に無精ひげ、へなちょこ風で実は・・・)と女子大生(空手黒帯、映像作家志望で色気を映画館の中に捨てたと噂される)のフィールドワークの旅の物語。
ニヤニヤ、フッと笑いながら読んでるうちに読了。何にも残りませんがそれで良いのです。
それにしても荻原さん、若い頃に書いた2作の方が面白かったですよ。
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やはり、「荻原浩に外れなし」ですね。
「座敷わらし」「河童」「天狗」の三部作ですが
「天狗の来た道」はこのための書下ろしと会って、その展開も面白かった。
ぜひとも、大学院へ行くのか高橋真矢女子と布目悟准教授のコンビをシリーズ化してほしい
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民俗学を研究する准教授と、その手伝いをする女子大生のフィールドワークの旅を面白おかしくつづった、3編からなる連作集。
座敷わらし、河童、天狗の存在を確認するための旅行は、どたばたを交えながら民俗学的な観点も盛り込んで描かれている。初めの2編は作者のデビュー間もない頃に書かれたというだけあって、初期の軽妙な作品を思い起こさせる笑いがある。
が、近年の深みのある作品になじんでいるので、荻原作品としてはちょっと物足りない1冊だった。
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座敷わらし、河童、天狗と日本人の心に棲むあやしいものの正体を求めて、布目准教授と助手の真矢が日本各地を捜索する珍道中。
オリジナルは著者がデビューして間もなく創作されたとのこと。ユニバーサル広告社シリーズに雰囲気は似ていて、キャラクターが親しみやすい。もののけたちの誕生諸説もさりげなく紹介されていて、意外と勉強にもなる。
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座敷わらしや河童,天狗といった妖怪が本当にいるかどうかではなく,どうしてそれらの存在が信じられるようになったのか,をめぐるフィールドワーク。それらの存在をめぐる可能性(仮説)の内容は深く,民俗学の面白さが伝わってきた。
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ほのぼの、コメディーで読みやすかったです!
もう少し続きが知りたくなる感じでした。
書いてくれるかな??
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大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。布目の現地調査に同行して遠野へ。“座敷わらし”を撮影するため、子どもが8人いる家庭を訪問。スイカを食べる子どもを数えると、ひとり多い!?座敷わらし、河童、天狗と日本人の心に棲むあやしいものの正体を求めての珍道中。笑いと涙のなかに郷愁を誘うもののけ物語。オリジナル文庫。
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「座敷わらしの右手」 「河童沼の水底から」 「天狗の」来た道」 メーキング
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妖怪、民俗学のフィールドワーク、変人の若き准教授、やりたいことはあるのだが進路に悩む女子学生。これらの要素が、なぜかタイミングよくかみ合ってしまい、布目、真矢コンビが誕生したのである。読者にとっては喜ばしいことだが、初めのうち、真矢には納得がいかないことが多々あったようでもある。布目准教授はといえば、研究者としては別としても、男性としては、まだいまひとつつかみどころがなく、このコンビのこれからは、そうすんなりとはいきそうにない気はするのである。真矢がどうやら引き寄せ体質ということもあり、フィールドワークに行った先々で、頻繁にこの世ならぬ者たちかもしれない者たちに出会ってしまうのだが、それを確実に実感していないところがまた面白みを増しているところかもしれない。ぜひシリーズ化していただいて、今後の二人を見守りたいと思わされる一冊だった。