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マーケティングとは考え方
人間は事後保存の生き物で脳が変化を拒む
変化を拒むから緊張する
人間の本能を野放しにする組織が悪い
13%34%51%ゴールの社内改革の進捗
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1.前著の「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」を読んだ時から気になっていました。
2.本著の目的は2つあります。1つは、ヒトの力を活かすための組織づくりです。そしてもう1つは1人の社員でも組織を動かすための方法があるということです。つまり、トップダウンとボトムアップの両方の視点から組織を変える方法があるということを伝えています。
構成もその通りになっており、前半は組織としてどのようにヒトを活かしていくか、どのように改革していくかといったことが述べられています。そして後半は平社員が上司に意見するためにはどのような方法があるか、マーケティングとは何なのかが述べられています。さらに、最後には、特別対談という章立てで、鈴木敏文氏、秋元康氏、佐藤章氏、佐藤可士和氏との会談の様子が書かれています。350ページとかなり暑い本となっているのですが、著者の仕事に打ち込んできたストーリーとともに、組織改革のために必要な理論が述べられているため、非常に価値ある一冊です。
3.かなりボリュームがあったうえ、言葉遣いも難しくなっていたのでかなり読むのに苦労しました。組織改革にはトップダウンとボトムアップの両方から変える必要があるというのが1番大切なところだと思いました。
タイトルにも記載してある通り、社内を改革しない限り、足の引っ張り合いを繰り返すだけです。私の会社もそれを繰り返して今まで過ごしているため、いつ倒産してもおかしくありません。しかし、自分のやるべきことを明確にし、伝えることを相手にも利益があるように伝えれば、ゆっくりですが変えられるのではないかとうっすら希望が見えてきました。
1番の敵は社内であり、なかでも「自分だけ安全マン」の対処法にはいつも苦労を感じています。この本を読んだので、その人たちとの向き合い方についてしっかりと考えていきたい。
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鈴木敏文さんとの対談が抜群
・ 商品開発は釣り人のエサを開発しているため、マーケティングシステムに含まれるべき機能
・ 人が緊張感なく楽に過ごせる組織は遠からず滅びる
・ バリューチェーンの始まりは、市場構造や顧客を理解することからはじまる
・ CMOをビジネスの責任を取らなくてもよい人として位置づけたら失敗する確率が高い
・ 各役割が上下関係ではなく、明確な役割による共依存関係でつながっている
・ あくまでも上司は決める役割なのであって、上司が部下より上だという意識は要らない
・ 自分にとって耳の痛い話を聴かせられるのはよい組織
・ 組織にとって正しい行動をとることが、個人としての自己保存を実現するようにしくみを変える
・ 集団が変化を察知する割合は1/8以上、大きな変化のうねりとして受け入れる割合は1/3、集団行動に大きな変化が見られるのは1/2
・ コンピテンシーはシンプルであり、具体的な行動に落とせることが重要
・ その提案が誰の目的にとって正しいのか
・ 目的の明瞭な設定とは、自分自身のメリットではなく、意思決定者のメリットを探して選ぶこと。言い換えれば、意思決定者のメリットになるように、自信の提案の目的をポジショニングするということ。
・ 目的の共有化。あなたの策が達成しようとしている目的を、その意思決定者自身が重要だと心底思うようにする
・ 下と上の中間にたつ人は、プランに付加価値を加えてもっとよくすることが仕事
・ 聴いてもらえた、わかってもらえた、認めてもらえたというモチベーションの向上を生む
・ 自分自身にとってもっとも不都合なのは、相手からインプットをもらうチャンスを自らつぶしてしまうこと
・ しゃべり続ける相手をとめる為には、相手の目を見てニコニコしながら、相手の名前を連呼する
・ データにとらわれすぎてもいけない、最初に仮説を立てて、その結果を検証する為に分析することにしかデータの意味はない
・ 原価率を低く抑えて安く売ることは、誰でもできることなのですぐ価格競争に陥る。セブンプレミアムは高くても質が高いことが認知されている、持続可能性の高いモデル
・ ヒットする秘訣は最大公約数より最小公倍数を狙うこと。
・ ストーリーへの共感性
・ 記憶に残る幕の内弁当はない
・ マーケターは大きく物事を考えてほしい。みんながわくわくしたり、できるだけ多くの人の幸せを考える
・ 美の下に次の4つの価値がある。コンフォート(快適)、スータブル(適切)、グッド(もののよさ)、モラル(道徳的)
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マーケティングとそれを実行するための組織について述べられた本。多少冗長に感じる部分もあったが本質的な話が述べられている。
<メモ>
・組織を変える個人技とは提案を通すスキル。そのためには社内マーケティングが有効。これがあれば、人を活かすことができる。ターゲットアナリシスと呼んでいる。
・市場構造に変化をもたらす震源である1点をひたすらモニターすること。その1点とは市場を形づくDNAたる消費者のプリファレンス。プリファレンスとは消費者のブランド選択における相対的な好意度。プリファレンスを束にしたものが市場シェアに等しくなる。
・人体組織の危機管理システム特徴は内容によって明確に意思決定権限が委譲されていること。企業組織も権限がミドルや現場に委譲され、当人は権限を自覚し、逃げずに行使すること。このスピード一時避難が組織全体を危機から救う。人体の危機時の脊髄反射システムは百発百中で機能するようにプロトコルが徹底されている。
・変革の大原則はパチンコ台の釘は自己保存の本質を制御することを念頭に打つということ。本数も最重要な3本に集中すること。
1 売上向上のために人々が好ましい行動を取る確率をあげること(マーケ)
2 組織の重要判断のために人々が好ましい行動を取る確率をあげること(意思決定)
3 会社が望む方向へ人々を動機づける確率をあげること(評価報酬システム)
それにより確率的に良い方向に向かっていく。
・会議のアクションサマリー(議事録に組み込む要素)
1 会議の目的は
2 結論はどうだったか
3 結論に至る議論された主な理由は
4 結論に基づいた今後のアクション明示 誰がいつまでに何をするか
・社内マーケティングフレームワーク
1 組織文脈理解 ゲームのルールを理解
2 目的 勝つ確率をあげる
3 WHO ターゲット
4 WHAT
5 HOW
・組織文脈を理解する質問
1 自分の属する組織と上位組織、下位組織それぞれの目的と戦略は?
2 それぞれの重要事項における意思決定者は誰か
3 上司と、その上司、その評価がどう決まるか
・上司のキャッチャーミットに、しっかり考えた提案を打ち込むこと。
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森岡氏の成功のバックグラウンドにある組織論についての本
マーケティング部と商品企画部を一つにすべきなど、商品やサービスを消費者に届ける上で、適切な組織設計にすることが、組織の力を最大化する、といった
USJでの具体例をベースに書いてある
企画を通す上では、社内でのマーケティングも重要であり、それをやった上で
市場に対してモノを出していくという苦労が垣間見える
後半には著名人との対談形式の部分もあるので、読み応えはあるかもしれない
印象に残ったのは3つ
・13%→34%→51%→ゴールは組織改革における進捗を表す数値
・組織は生産、ファイナンス、組織、マーケティングの4つのマネジメントシステムで構築するのが効率が良いというのが経験
・組織は人体。人間は自己保存の生き物でありそれを前提に考えること。
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森岡さんパワフルですね。多分身近にいたら大変なんでしょうが、マーケティングの力で世の企業を変えようと起業されたり、沖縄を観光立地にすべくテーマパークを立てようとしたり、ビジョンを持って突き進む姿勢は、かっこよく尊敬できます。
マーケティングの本質は組織にあり!と、マーケティング力をつけるための組織改革論が述べられています。例えば、売れないものを高い技術で作り売ろうとする昔ながらの日本の技術主体の考えは、マーケティング部と商品開発部が分かれていることに問題があるため、マーケティング部の下にそれを置くべき、とか。
個人的に、自己保存や部分最適化のような組織の問題は、システム開発にも同じことがいえると思っていて、企業の生産活動の根源はすべて組織にいきつくのでは?との見解を持ちました。
この本では、組織に焦点があてられていますが、
著者の森岡さん、同じマーケティングというテーマで、確率論やいろいろな切り口で本を出されています。他の本も読んでみたいと思いました。
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マーケッターである森岡さんが、マーケティングと組織革命について語るという、自分には想像もできなかった内容。
本当に会社を継続的に勝たせよう(=マーケティングの目的)とするのであれば、組織が何もよりも重要である。
組織が何のために存在しているのか、マーケティングの目的は?というところから話が始まっているので非常にわかりやすい。
Gで学んだBTIの内容と整合する部分も多く、森岡さんが井手さんとダブって見えるw
自分の今、自分の役割と会社の方向性について悩んでいるので、本当に参考になった。
改めてマーケティングの重要性と奥深さ、面白さを気づかされた。
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人が緊張感なく楽に過ごせる組織は必ず滅びる。負荷は必ず必要。戦っている相手は外部環境であり、競合だから、緩さに容赦ない。
作ったものを売るのではなく、どうやって売れるものを作るか。マーケティングはプロダクト企画から始まっている。
バリューチェーンとは企業が価値を創り出すための一連の仕組み。市場構造や顧客を理解することから始まっている。
経営資源を消費者のプレファレンスに集中するその能力、消費者プレファレンスを読み解いて会社を勝つ確率が高い焦点に集中させるその働きをマーケティングと呼ぶ。マーケティングは会社を市場にフィットさせ消費者の頭の中に選べれる必然を構築し、売り上げを中長期的に獲得できるようにする。選ばれる必然のことをブランドと呼ぶ。ブランドは消費者の頭の中に存在しその相対的な力関係でプレファレンスを決定する。
役職は上下関係ではなく、明確な役割による共存関係でつながっている。
役割は人々に周知されて初めて意味を持つ。
組織づくりの本質はなにか?=自己保存本能を逆手に取ること。会社がのぞく行動をとらせる確率をあげたい場合、自己保存の本能に反する形で推し進めてもうまくいかない。本能にそうように推進できれば結果は良い方向に動く。→変わるための必然をつくる。
誰がどこで何を決めているのかわからない組織は、実は誰もが公に恥をかかなくて済み仕掛けになっている。これでは、仕事に人々を追い込むことができない。水面下で自己保存を優先させる行動をとりやすい。
<伝え方>
人間は好きか嫌いかで決めている。
相手にどんまメリットがあるのか、HOWの段階では情緒まで満足させること。
相手(ターゲット)の好きなパターンはなにか?
巻末の3名のマーケッターとの対談だけでも大いに価値があった。
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USJにハリーポッターを持ち込みV字回復させた森岡氏の本。マーケティングとは「消費者の好意度の要素を読み解き、会社にとって勝率の高い焦点にリソースを投入すること」という点において組織全体に関わるものであり、人事制度や社内での人の巻き込みなど組織戦略としても重要だと再実感。
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視点が変われば目的は変わる
目的が変われば戦略は変わる
組織やルールは性悪説で作るべき
感知判断行動で考える
顧客視点で考えること
マーケティングは策を考えるより実行する方が100倍難しい
公の便益、個の便益
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記憶に残ったのは次の点
・最も理想的な組織は人体のようなもので、一瞬で現場から中枢に情報がもたらされるうえ、必要に応じて脊椎という中間部門で即断解決もできる
・組織内でみずからのアイデアを通そうと思えば、キーマンを見抜き、彼の求めていること、彼の抱えている課題を見抜いて、そこに響くようにもっていく
・人間の自己保存本能は非常に強いが、そこを逆手にとって、自己保存のために動いていくような組織のしくみを作ることが大事
といったところ。
実際のUSJでの業績の詳細等に興味も出たので、他の書籍も読んでみたい。
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「マーケティングとは組織革命である」を読んで、「組織改革に社内マーケティングの技法を使う」という内容がすごく面白かったのでメモ。
結論のないラフなメモ。
【1】地位が下の立場の人が、自分の提案を通して、組織を変えていくのはとても難しい。
僕も知らない。
でも、この本では、マーケティング技法を社内組織に適用すれば、上手くいくよ、と提示してくれている点が非常に面白かった。
【2】以下、僕の理解を書く。
【2-1】組織文脈
まずその提案は、組織の目的や戦略に合っているのか。
提案の目的に大義がなければ、他人の心に響かない。
目的には、困りごと、不文律や暗黙知、普遍的価値(売上拡大など)がある。
次に、誰が意思決定者なのか?
意思決定者がターゲットになる。
3つ目は、上司のが提案を評価する基準を知っているか?
審判は必ずしもフェアではない。
これらをまず把握して、自分の提案の整合性を取る。
【2-2】ターゲットは2つある
意思決定者がターゲット。
そのターゲットには、組織目的に忠実な人、自己保存に忠実な人の2種類がいる。
成功の鍵は、ターゲットを理解すること。
伝え方の前にターゲット理解が9割。
提案を通すのが下手な原因は、独りよがりであること、ターゲット分析が不十分だから。
なるほど、ターゲットを特定し、そのターゲットの心理変数を分析することが重要なわけだ。
【2-3】便益も2つある
ターゲット2つに対し、その便益も2つある。
公の便益と個の便益。
組織目的という公の便益の観点では、提案が通らない原因は、実現可能性を示すスキルが不足しているから。
これは、なるほどと思う。
コトラーのターゲット設定の条件である測定可能性、維持可能性、実行可能性、到達可能性のうち、実行可能性(実現可能性)を重視せよ、と言っているわけだ。
個の便益という自己保存の利益の観点では、自己保存に忠実なターゲットに対し、実利系の利益を直接示したり、承認欲求の利益を提示することが重要。
ただし、日本人には実利系の利益を見せると建前上断られるので、伝え方が重要。
【2-4】伝える手段は4つある
伝える手段の4つのタイプ、攻撃型、積極型、反応型、消極型それぞれに対して伝え方がある。
この辺りは書籍の中で色々説明してくれている。
だめな営業マンは、客の幅が狭い。
その原因は、自分の相性に客の種類を当てはめすぎ。
無意識に、自分の相性に合う客層を選んでいるから。
つまり、ターゲット設定が狭い。
よって、自分の相性に合わない客にも対処できるように、客の幅を広げていくべき。
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評価・報酬制度の見直しに向けて研究している中で薦められた本。
組織改革、社内マーケティング=社内でどう自分の提案を通していくか、識者との対談記事と、3冊の本を読んでいるようなボリューム感だった。この「3冊」を統合して捉えるにはもう何度か読み直さないとかも…
全編を通じて、人間の本質=自己保存という認識に立っており、自分にとって行動を変えるメリットがあると信じさせられるかどうかが組織改革の肝であり、提案を通すときの肝であると理解しました。
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なんかマーケティングの話というよりかは
人を寝技でどれだけ巻き込むかという話
表題にマーケティングとつける必要あったんかな?
コンサル的には意思決定者や、とにかく反対する野党みたいな人たちをいかに動かすかという視点は大事なので勉強になりました
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組織は人体に倣い、すべての器官(部署、社員)が互いに連携し、補い合うように構成すべき。
マーケティング部門と開発部門の責任者は一つにすべき。
社内で提案を通すには、人はみな自己保存の欲求に基づいて行動することを念頭に置き、何を、誰に、どうやって提案すべきか考えるべし。
USJをV字回復させた著者による熱い組織論。実例に基づいているのでものすごく迫力がありました。
※先日、西武ゆうえんちのリニューアルに森岡さんが関わるとの発表がありました。これは期待大です。
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人間の本質とは自己保存である、がとても腑に落ちた。
それを踏まえて時代の流れに合わせて釘を打たないと組織は腐る。ゆえに、組織に望ましい行動を取らないとその人が困るようなシステムになっているべし。性悪説はある程度大きい組織になると仕方ないのかなと思う。