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こういう、主要登場人物のアナザーストーリーも楽しい。でも、シリーズに首ったけな訳でもなく、新作が文庫化されたらそこで楽しみたい、というくらいのスタンス者としては、やっぱちょっと物足りなさが残るかも。あと、順番が繰り上げになって、本短編集が先に文庫化されたのもちょっと謎。という訳で、シリーズ第三作の文庫化を早くお願い。
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『機龍警察 火宅(文庫版)』読了。機龍警察シリーズ初の短編集、の文庫化。この文庫版では解説を円城塔が書いていて、相変わらずの円城節で、既にハードカバー持ってても買う価値あったなと。シリーズ5作目の『狼眼殺手』読了後に読むのは今回が初めてだったので改めて趣も異なってくるなと。
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最新型特殊装備“龍機兵"を擁する警視庁特捜部は、警察内部の偏見に抗いつつ、国際情勢のボーダーレス化と共に変容する犯罪に立ち向かう――由起谷主任が死の床にある元上司の秘密に迫る表題作、特捜部入り前のライザの彷徨を描く「済度」、疑獄事件捜査の末に鈴石主任が悪夢の未来を幻視する「化生」など全8篇を収録。着想の妙と研ぎ澄まされた世界が広がる、2010年代最高のミステリ・シリーズ初の短篇集。
単行本刊行時から三年半ぶりに再読。短編の方が警察小説としてのすごみを感じるのは、今回も同じだった。
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1日で読んでしまった。
機龍警察の登場人物を主人公にした短編集でミステリ主体。
この短編集で登場人物それぞれの人物像がさらに明確になってきた。
この短編集が先に文庫化された理由はあるのだろうけれど、シリーズ第三作の文庫化がより楽しみになった。
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ロボットアニメファンのための機甲兵装の活躍は控えめではある。
しかし、機龍警察シリーズの個性溢れる登場人物達のエピソードの短編集。
個人的には、国会対策のために、嫁に恨まれながらサービス残業する地味キャラであり不器用な男である宮近 浩二のエピソードにリアルを感じた。
シリーズに魅了された人には、より楽しく読める短編集。
いきなり、この作品から読むと、楽しさは半減するだろうな。
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機龍警察シリーズの短編集。サイドストーリーと言えば軽く思えるが、どれも読みごたえのある、手抜きなしの傑作短編集。
とはいえ、本編の5作(この本以降のもう1作は後で読んでもいいみたい)を読んでおかないと、世界観、キャラクター等が分からず楽しめないので、「まずは短編集で機龍警察シリーズデビュー」という方法はやめた方がいいと思う。
このシリーズは是非とも刊行順で読んで欲しい。
遠田潤子風ブルースを感じる表題作に、隠蔽捜査シリーズみたいな話もあるし、なんとガンダムサンダーボルトネタまで。しかもその全てが捨て駒じゃないって、なんという多才っぷり。短編一つ一つに本編以外の直接的つながりはないものの、最後に掲載の作品にユルやかに収れんされていく構成も見事。
今更俺が言うてもなんの評価にもならんけど…
月村了衛は日本小説界の至宝だと思う。
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火宅。人々が、実際はこの世が苦しみの世界であるのに、それを悟らないで享楽にふけっていることを、焼けつつある家屋 (火宅) の中で子供が喜び戯れているのにたとえた言葉。
それは警察という組織の比喩? それとも、この国の構造と国民の実相? または、世界。この世界の、容赦ない現実――?
機龍警察シリーズ各話の前夜と幕間を描き、キャラクターたちの新たな、そして意外な肖像を描き出す、仏教用語を充てたタイトルが意味深長な短編集。
『機龍警察』、『機龍警察 自爆条項』、『機龍警察 暗黒市場』、『機龍警察 未亡旅団』まで、シリーズ第1作から順番にたどって読んだほうが面白さも緊張感も数倍増しになるはず。
表題作『火宅』は、由起谷警部補が新人時代の彼に、刑事としての心得を教えた元上司の秘められた“罪”を暴く。しかしそれは凄惨な事件の解決に結びつくものではなく、警察の宿痾とその汚泥に頭の先までまみれたひとりの刑事の正体に直面するという、切なくも緊張感あふれる一篇。
また、日ごろ憎まれ役の宮近さんが仕事に忙殺されるがゆえに、奥さんに白眼視され愛娘から嘘つきよばわりされ、心打ちひしがれながらお勤めに励む『勤行』が秀逸。思わず声をあげて笑ってしまう場面もあって、宮近さんを見る目が変わる。
『輪廻』『雪娘』に顕現する残酷な世界。さらには『化生』で幻視する悪夢の未来。全8篇を通して浮かびあがるのは、はたして沖津は警察という組織を救おうとしているのか、それとも――? という疑問だった。
『化生』で予感された悪夢はいよいよこのあとの『機龍警察 狼眼殺手』でより現実的になる。シリーズは後半への折り返し地点を過ぎた様子。これまで伏せられていたブラックボックス、「龍機兵」の中枢ユニットの謎が、より重要になってくることだろう。続きが気になる。
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機龍警察の、本筋とは離れた短編エピソード。とは言っても、主要登場人物の過去に関わるものがあったりして必見。
龍機兵が必ず登場するわけではないし、警察という官僚機構
の矛盾とか人間関係を主軸にしている話が多い。
いや、面白いよ。
むしろ、短い話の方がいいんじゃないかと思う。
個人的には、国会答弁に翻弄される悲しい宮仕えの話が好きやったな。
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メモです。
「火宅」
どす黒い強かさ。
「焼相」
緑→ライザの感情。
それにしてもこのシリーズは警官死にすぎよな。
「輪廻」
胸糞。由起谷の義憤。
「済度」
ライザと沖津の邂逅。
「雪娘」
スネグーラチカ。
「沙弥」
由起谷が警官を志した理由。
叔父さんいい人。
「勤行」
申し訳ないけど答弁作成デスマーチには笑ってしまう。
宮近さんが報われるの嬉しいな。
「化生」
こわ〜ラストにこんなに怖い話もってきます?
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機龍警察シリーズの短編集だが、普通の警察小説としても読めるし、登場人物を知っているとさらに興味深い。
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龍機兵シリーズのサイドストーリーを集めた短編集です。
龍機兵シリーズに繋がるストーリーの他、家族・娘と仕事との板挟みに悩むサラリーマンにフォーカスを当てた話し(勤行)もあります。個人的にその話しがお気に入り。
かっこいいぞ、宮近パパ。
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ライザのリクルートにわざわざベネズエラまで出向く沖津、フットワーク軽い。
宮近メインの勤行が良かった。
国会答弁を作る官僚は大変〜。
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シリーズ初の短編集。
夏川、由起谷、宮近、オズノフ、ラードナーとおなじみのメンバーが主人公の短編8編を収録。
一番のお気に入りは「沙弥」仏教用語で「しゃみ」と読む。
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機龍警察の登場人物が主役の短編8編。
特捜部部員の過去に係わる事件や機龍兵と関係のない事件等も含め、著者の幅広い短編はそれぞれ水準以上。
一番好きなのはライザの特捜入り前の話かな。
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シリーズ初の8編からなる短編集。
それぞれの短編に違った良さがあり、すべての短編を楽しむことができた。
個人的には特に好きだったのが、由起谷の親友が亡くなり、警察官を目指すきっかけとなった「沙弥」だった。少年時代の独特な心が描かれていてとても好きな作品だった。
また、次作にも繋がってくるであろう「化生」もこのシリーズの先が見られてより一層楽しみになる作品だった!