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表紙に惹かれた。いわゆるジャケ買いの1冊。和田慎二のマンガ『銀色の紙の亜里沙』みたい。
がっかり感もなく、最後は救われた感じもあり、秀作。
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大山さんのこれまでの作品はほのぼのした作風という印象だったが、この作品は今までに無い感じがした。
7歳の誕生日を北軽井沢の別荘で過ごすため東京からやって来た早乙女葵と母親。その夜、目の前で母親を惨殺される。奇跡的に生き延びたものの、そこは奥深い山の中、そこで櫂と名乗る老人によって育てられ、10年、山奥で生活する。その後、あることがあり、東京で興津さやかとして生活し、母親たちを殺した鬼を退治することを目的として生きる。事件の真相をどう導いたのか、彼女のしようとしていた事は何だったのか、そこも気になったが、それ以上に彼女の人生を通して人の幸せとは、死ぬってどう言うこと、様々なことを考えさせられた作品だった。
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「あずかり屋」さんシリーズしか読んでいないので、本当に同じ作家さんかと確認してしまった。読後、誰一人して本当に幸せにはなれない気がして気持ちが重かった。迎えに行ったとして、それはどんな気持ちで、この先どう続くんだろう。葵は母を殺されていなければ幸せになれたのだろうか。生きていたとしても、この人生よりはマシかもしれないけれど、やはり何か悲惨な事が待っていたように思える。あまりに理不尽な殺人が一人の人生を狂わせて、その周囲にもじわじわと影響を広げていく。切り落としても踊り続けた靴と同じだ。葵は悪くないけれど。
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なんとも魅力的なヒロインが登場しました。7歳の早乙女葵、北軽井沢の別荘で母親が惨殺される場面からスタートし、その後、長野の山奥で興津櫂教授、シベリアンハスキーのマーゲンとともに10年間を過ごす。その後、下山し~。なんともエクサティングな物語です。408頁の大作ですが一息に読了しました。面白かったです。満足しました。大山淳子 著「赤い靴」、2018.8発行。
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7歳の誕生日に母と別荘の管理人が惨殺され、逃げ出した先で謎の老人に助けられた葵は彼と山の中で成長する。犯人=鬼を退治する事だけを目標にして。成長過程の山の暮らしまでは葵目線で、10年後に山を降りて復讐を開始してからは3人の目線から完璧な魅力を持つが何処か危うい葵が描かれる。サバイバル過ぎる山の話が探検夢見た事ある人は不謹慎ながらわくわくするかも。鬼は誰なのか?復讐は完遂されるのか?はやや無茶な展開があるけど葵の生まれ直す話と思ったのでこれはこれで。最後の一文は笑顔の未来が見えるいい終わり。しかし笹本の扱いはどうなってるのか疑問。
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心を壊した少女を診る研修医のプロローグが繋がる先は…。バースデープレゼントに父親から赤い靴を貰った少女が巻き込まれる悲劇、逃げ出した彼女の運命。鬼は誰だったのか、鬼退治はできるのか。後半、人間関係とからくりが見え始めると最早本を置くことはできません。重く陰鬱な中、モノトーンにパッと映える赤い靴と鮮血が印象的です。壮絶なラストシーン、そして全てをはっきり描き出すのではない、でも泣きたくなるほど気持ちの伝わってくるエピローグがとても良かったです。今後の彼女に綺麗な色がついていくことを信じます。
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精神科医のぼくの覚書から始まる、とある女の子の凄絶でありひたむきな物語。
優しいお話を書く印象が強い作家さんだったけれど、雰囲気が随分と変わったなと思う。けれどどこかに変わらない優しさはあって、読んでいて辛くなることもあるけれど、読み終えた後、晴れた空を見上げているような気持ちになった。
2019/8/19
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登場人物のスペックが皆高すぎて誰がどうだったか立ち止まって整理して読了。なんとも不幸な話だけども希望のある終わり方、前半疑問に思った鬼退治という名の復讐、どうやってきっかけを作ったのか等後半で明かされていって腑におちた。
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リベンジサバイバルミステリー?この本のジャンルがわからない。少なくとも題名と装丁から察するホラーではない。葵は7歳の時に母親を惨殺され、彼女自身は山に捨てられる。そこから葵のドラマティックな人生が幕開けるー。設定も良いし、登場人物も魅力的だし、中盤までは超面白いと思った。後半にかけてが説明的な割に納得できないというか、疑問点が多くてちょっと惜しい。でも葵がとにかく抜群の美人なので、美人好きの私には嬉しい。山の描写も山好きの私には嬉しい。正直もっとディープに掘り下げてもらってもウエルカムだったが、楽しめた。
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コロナ騒ぎで図書館が急遽翌日から閉館、と決まった中で、残り少ない蔵書からなんとなく選んだ20冊のうちの最後の1冊。
初読み作家さん。
前半、特に櫂との山でのサバイバルというにはすごすぎる生活のあたりまでは、とても引き込まれたが、ラスト数十ページが急展開しすぎて、ついていけず。ちょっと無理すぎる。
葵の容姿について、より飲み込みがいい、頭がいいことが、自分に欠けているところなので、羨ましく思った。
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「猫弁」や「あずかりやさん」シリーズでお馴染みの作家さん。しかしながら、今作はそれらとは全く毛色が異なるサスペンスミステリ。ほのぼの癒し系とは程遠く、終始不穏な雰囲気が漂う。最後まで先が読めず、結末が気になってしょうがない怒涛の展開であるのは間違いなしだが、章ごとに人物視点が変わる上、その都度ストーリーの舞台もガラッと変わるため、それぞれ全く別のストーリーを読んでいるような感覚で、正直なところ繋がりが全く見えなくて途中まで読むのがしんどかった。人物設定も皆がそれぞれ浮世離れし過ぎているというか、リアリティ感がまるでなく、ファンタジーなのは間違いないのだけれど、もう少しリアリティに近づけてくれても良かったのかなと思う。
とは言え、作者の新境地が見えた作品。この路線もまた読んでみたいと思いました。
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2020.7.30 読了
この作者さんぽくない話だったな、と
私は 思いました。
とにかく すごい話だった。
ひとつの事件の当事者と
関わった人たちの話。
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初読み作家さん。
7歳の子供の前で母親が惨殺された。
復讐の念を持って生きる葵。
どんな復讐をしていくのかと思ったけど、復讐の過程は情報と力というシンプルなもの。
葵の精神は壊れてしまっていたようだけど、最後は「普通」になれそうな兆しがあって良かった。
山での修行生活の部分が一番おもしろかったかな。
兄にキスをお願いしたのはなんだったのかな。
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誕生日の夜。
葵は母親が殺される所を目撃した。
逃げた先で出会ったのは山深い場所で犬と暮らす男だった。そこで葵は復讐を誓った。
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謎は謎のままなのに何故かホッとするラストでした。
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2021/3/24
この作者の本にしては陰鬱な展開。
ほのぼのを求めていたけど表紙からして望めそうもなかったな。
結局、頼通という人の望みは何だったんだろう。
”上級国民”への復讐みたいなもの?
弱いものを圧して優越感に浸ってる人間は見込みがないんだってよ、頼通さんよ。
そう言いながらそういうことでもなさそうと思ってる私もいる。
サイコパスは出世するって言うもんなぁとか。
読み終えての感情の持って行きどころが難しい。
笹本氏よかったねとは思うけど心から喜べるわけでもない。
みんな善悪両方を持ち合わせていて、ヒーロー的な人がいない。
あと毒の母親が苦手で園美が(葵も?)逃げられてよかったなとは思った。