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ヒトが言語を習得するのと引き換えに吐気反射を得たこと。
3ヶ月児が「あっ!これがおうむ返しってやつね!」と、ある日急に気が付くこと。
サルにも方言があること。
の3点が面白かった!
ピアジェによる、乳児が外界の事物に客観性をもつ過程も興味深かった。
次に赤子を産むときがあったら私も研究したい。
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さらっと読み。27年前に書かれた本だからか、少々過激な表現や書き方をしているところがいくつかあった。
たくさんの地道な実験がなされてこの本が作られてる。赤ちゃんもやはり顔が大事なんだ。とか、母親の無意識に赤ちゃんとコミュニケーションを取ろうとする行動とそれが及ぼす母子の関係性とか。漫画に出てくる人物の描かれ方の変容とか。生まれたばかりの赤ちゃんは肺が小さくこまめに呼吸をしないといけないから声を出す暇がないとか、なるほどな、息子の時は…と振り返りながら読んだ。
母親語というものについて。子どもが生まれるまでは知らない母親の子どもをあやす姿を見て「こんな高い声出せない」と思っていた私だったがいざ生まれるとしっかり母親語を使うように。赤ちゃんとコミュニケーションを取ろうと無意識に必死なんだね。赤ちゃんをさらに愛おしいと思えた。
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京大の霊長類研究所に所属する方による、ことばを話すようになるまでの赤ちゃんの実験から得た考察やサルとの比較には興味深いことが少なくない。抑揚や単語がなにかを象徴的かつ公共的に伝達することがあるのは事実だろう。とは言え、本書が扱う意思疎通という意味の「ことば」の多くは音声であり、また行動学的なアプローチを取っているため、人間が発話するときに用いられる文法という仕組みについては余り考慮されていない。0歳児の脳を対象にした研究があればぜひ読んでみたいと改めて思う。
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比較行動学者が類人猿とヒトの乳児を観察・実験研究して分かったことを書いている。くちびるは赤ちゃんの心の窓、母親側からの働きかけの変化、などなど大変興味深かった。
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言葉を習得するために、赤ちゃんの口の構造は変わっていっているということに驚き。それほど言葉は重要な進化なのか、
赤ちゃん言葉の文化もなるほどと思う。女は母になりおばあちゃんになる。
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『#0歳児がことばを獲得するとき』
ほぼ日書評 Day672
言葉を操ることで、ヒトは人(人間)になる…というのは、よく言われることだが、言葉を喋る前の0歳児は口の中の構造も、大人とは異なる(類人猿に近い)のだそうである。細かいところは省くが、大きな違いは飲み食いしながら呼吸ができるかどうか。
もちろん、大人は何かを飲むときには息を止める。そうしないと、むせ返ってしまうはず。が、赤ちゃんは乳を飲みながら、普通に呼吸ができる。
が、この口の構造では、自由に言葉を操ることはできない。栄養摂取という観点では不利な選択を、言葉を喋るということのトレードオフしているのが人間なのだ。
新書ながら、なかなかに専門的な内容で、教養書というよりもむしろ哲学書として読んでみるのも良いかもしれない。
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