紙の本
犯罪を見る目が更新される
2019/02/04 20:25
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投稿者:よっしー - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯罪は、憎まれるものであり、犯罪者は責任をとる必要がある。また、家族もその責任の一端を担わされてきたし、犯罪を助長させてきたところがある場合もある。
しかし、犯罪をした本人にも、その家族にも、それぞれ背負ってきた、逃れられなかった事情がある。そこに目が向かなければ、そこに手を差し伸べられなければ、更生はない。
犯罪をした人、その家族への見方を問い直しを迫られる一冊であった。
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全体を通して、単純にケースを紹介しているようにも感じたが、最後のまとめ、筆者の経験から裏打ちされた持論が良かった。
男性の方が、犯罪者が多い。しかし、抑圧された末の爆発が精神的な病巣となっている例がよく見られることから、心の内を明かせない、弱さを見せられないといった、男性本位なマッチョな精神構造社会の犠牲になっているのは、男性自身にもいるという。女性はもちろん、男性にもマイナスなわけだ。
多様性が大事になっている世の中だからこそ、いろんな側面を受け入れられる世の中になっていくと、家族という地獄からも逃げ出しやすくなるのかもしれないですね……
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文章は平易でとても分かりやすくて読みやすいのだけれど、なにせ書かれていることがしんどくて.前半は胃を痛めながら読みました…でも読んでよかった。本当にいつ誰が加害者の家族になってもおかしくないんだなって…
差別とは「個人の否定」という言葉が出てきて、多様性を認める、ということはもしかしたら差別の根絶なのかもしれないと思った。とても極端な結論なのかもしれないけれど。
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事例と意見的なものがごっちゃになっててちょっと分かりにくい感じはした。でも、身に染みるというか、恐ろしい。いつ自分が被害者になるかもしれず、加害者家族になることもあるのだ。性犯罪の事例が多く、それも恐ろしかった。ほんと、それでも夫婦関係を維持する人の気が知れないけど、まぁ人のことをどうこう言う必要はないわな。こないだ読んだ朝日新聞の「きょうも傍聴席にいます」シリーズも、家族間殺人が多かったもんな。心中しかり、介護殺人しかり。