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本作は〈物語〉シリーズ第25作目の、100%趣味で書かれた混沌である。しかし混沌といっても、忍野扇のような正体不明という意味ではない。その実体は『劇場版「傷物語」の来場特典として書かれた短編の集合体』(混物語『あとがき』より引用)である。以前から〈物語〉本編において度々ネタとして行われていた他作品とのクロスオーバーが、あろうことか一冊の本になってしまったというわけだ。怪異を介さないボーイミーツガールは、生粋の〈物語〉フリークである私にとって新鮮であり、面白かった。書き下ろしの3話以外は全て劇場公開時に回収したので、新鮮というのは語弊があるかもしれないが、まあ。データに注目すると、本作はこれまでの〈物語〉の記録をいくつか更新している。1冊において登場するヒロインの数、最多サブタイトル数、そして何よりあとがきを含むページ数である。ページ数については、〈物語〉シリーズの原点、「化物語 上」(445ページ)や12サブタイトルを抱える「暦物語」(447ページ)などの錚々たるメンツを本作は越えている(463ページ)。なので読むのに多少の時間を要するかもしれない。また本作に登場するヒロインズに興味を持ちそれぞれに理解を深めようとするものなら、もれなく作品沼に落ちてしまうことも留意したい。本作に登場するヒロインズを、パーソナリティを含めて網羅している人間は胸を張って「西尾維新フリーク」と名乗ってよいだろうと思われる。現在私は〈物語〉以外は、大河ノベルこと「刀語」しか網羅していないため、本作を余すところなく堪能したとは到底言えない。だがこうなった以上それぞれの小説だけでも網羅する所存である。それぞれを読み終わった暁にはもう一度ここに戻ってきたい。今とは違った世界が見えるだろうと確信している。
長くなったけれど、最後に。物語最高!(2019/02/05 火)
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阿良々木暦×他シリーズ作品のヒロインたち。
そもそもが劇場版の来場特典だったそうで、ある種のお遊び短編が1冊に纏まったものではあるが、その分、気軽に読めて楽しかった。病院坂黒猫とか、りすかとか、懐かしいな〜。しかし、りすかの最新作はまだなのだろうか……完結直前で足踏みしてるんだもんなぁ。
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「きょうこバランス」
公園のベンチでうたた寝していたのは。
全てを忘れるためとはいえ、こんな無防備に昼寝していて大丈夫なのだろうか。
仕事内容すら自分にしか伝わらない暗号にして眠るあたりは流石だったな。
「じゅんビルド」
突然後ろから轢かれた理由。
流石潤さんと言えばそれまでだが、人類最強と本当の力を持つ忍が戦ったらどうなってしまうのだろう。
考え無しに本能で動くところもだが、まさか残留思念すらも倒してしまうとは…。
「のみルール」
閉じ込められた先で解く暗号。
この子が居たからこそ、この謎は完成して答えを書き記すことができたのだろうな。
ただ吸血鬼の心臓も止める不正解の時の代償は、かなり厳しすぎではないか。
「まゆみレッドアイ」
社の前で頭を抱えていた訳は。
何でも見え過ぎる彼女だからこそ、見えた怪異のような存在だったのだろうな。
それにしても、途中から気付いていたのにベタベタしてた阿良々木くんは流石というか…。
「くろねこベッド」
怪我を隠すため向かった保健室で。
理系ならではの暗号というか、逆によくここまで文章になるよう選び抜く事ができたな。
彼女も彼女で、そんなスラスラと元素名が出てくる事にも驚いた。
「りすかブラッド」
足に終われ血の海に立つもの。
いくら分裂する片足といえど、攻撃力は意外と侮れないだろうし攻撃のバリエーションも多いのかもしれないな。
彼女の最終奥義は何も知らず、初見だととてつもない衝撃をうけるだろうな…。
「ひていクリア」
刀を探しに現代まで足を運び。
こちらの世界にまで彼の作った刀が存在しているのかと一瞬焦ったが、奇策士並に言葉で上手く踊らされただけと分かり安心した。
彼女は彼女なりに、あの世界をどうにか丸く収めたかったのだろうな。
「いおりフーガ」
冤罪をかけられた逃亡者。
約束通り殺さずに零崎を続けるのは、かなり厳しい生き方をしているのではないだろうか。
いくら彼女のせいにしたいからといえど、本当にその型抜きをしていたらゾッとするな。
「しおぎレンジャー」
永遠に繰り返されるルート選び。
3種3様のパターンを見た後だからこそ、逆に彼女たち三人の元からどのように逃げ切ったのか気になるな…。
見た目では判断してはいけないと言い切れるような三人組でもあるからな。
「あかりトリプル」
3つ子の中から長女を当てろ。
顔や言動全てがそっくりな彼女たちに、出会ってから一度の自己紹介のみで一人を当てろ等かなり難しい問題だろうな。
偶然当たったのかもしれないが、彼は何処まで彼女の振りをし続けていたのだろうか。
「りずむロックン」
誘拐された彼女と身代金の交換は。
一人にだけ呪い名得意の呪術をかけるだけで、この様なトリックが完成するとは…。
一時間の殺戮の時間の始まりだが、結局犯人に辿り着き殺す事は出来たのだろうか。
「みここコミュニティ」
普段話さない様な人達と。
この三人は今まで阿良々木くんが出会った人たちとは、全く違う雰囲気の人柄だったろうな。
ただこの様な三人とまで連絡をとれた羽川さんは、本当に何者なのだろう。
「くうインビジブル」
地球陣と勘違いされて。
吸血鬼の能力が不完全な状態で、よく彼の姿すら見えない攻撃を交わし続けたな…。
逃げ出す所まで、全て計算のうちだったというのだから彼の能力は侮れないのだよな。
「らいルーレット」
最後まで気付かせずにイカサマを。
もし彼女の推理が本当だったとすれば、大掛かりで大胆すぎる内容だったのではないだろうか。
巧みな話術で上手く自分のペースに持ち込み後は演出に任せるだけなど、あの歳でよく思いつくな。
「まごころフィニッシャー」
様々な場所で殺された殺人者たち。
相変わらずマイペースと言えばいいのか分からないが、時折自白のような言葉が混じっているのは面白かったな。
彼女が話した話が事件の真相だとしたら、犯人はかなりスケールの大きい事をしたのだな…。
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2019年14冊目。西尾維新ファンにはたまらないクロスオーバー作品集。懐かしい面々と阿良々木くんとの絡みが新鮮過ぎる。巫女子ちゃんの「『自由形400メートル、ただし本当に自由ならプールサイドを走るはず』みたいな!」の語り口が懐かしすぎて最高。
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内容紹介
シリーズの垣根を越えて、ヒロイン達が、阿良々木暦と対面! 西尾維新初となるクロスオーバー小説集、堂々刊行!
内容(「BOOK」データベースより)
奇跡のコラボ短編集!!ヒロインズmeet阿良々木暦!!
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「物語」シリーズの主人公・阿良々木暦が、「戯言」「刀語」「世界」「りすか」「伝説」「忘却探偵」「美少年探偵団」各シリーズの登場人物たちと共演する、という特殊短編集。
もともとは、映画『傷物語』3部作において、一週毎に一編ずつ劇場特典として配布されたもの。3編の書き下ろしが追加されている。
書き下ろしのひとつ「くうインビジブル」で、「伝説」シリーズの主人公・空々空が登場したのは嬉しい。「伝説」シリーズといえば、同シリーズには挿絵がないので、表紙で地濃鑿が描かれたのも新鮮。
敢えて言えば、語り手同士の絡みが殆どなかったのは残念(いーちゃんや創貴との会話を読みたかった)だけれど、そもそも読者が語り手に抱くイメージ自体、語り手自身が作るイメージだから、性質的に他者視点で書くのには向かないのかもしれない。
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西尾維新による〈物語〉シリーズの番外編。本作は、劇場版『傷物語 鉄血編』から『冷血編』までの来場者特典の短々編小説12編に、書下ろし3編を加えたものとなっている。内容としては、阿良々木暦が他シリーズのヒロイン(例外あり)と遭遇し、時には協力、時には敵対することになる。阿良々木暦が別作品のキャラクターと絡んだとき、いったいどんな化学反応が生まれるのか、特典にふさわしいファン向けのお祭り小説といえるだろう。
〇鉄血編
もう少し詳しく内訳を見ると、第一弾「鉄血編」では〈忘却探偵〉シリーズより掟上今日子が登場する「きょうこバランス」、〈最強〉シリーズより哀川潤が登場する「じゅんビルド」、〈伝説〉シリーズより地濃鑿が登場する「のみルール」、〈美少年〉シリーズより瞳島眉美が登場する「まゆみレッドアイ」が配布された。哀川潤はもちろん〈戯言〉シリーズ初出のキャラクターだが、他の面子を見るに〈最強〉シリーズからの登場とみていいだろう。つまり新しいシリーズ作品からのゲストキャラクターである。
この中で特に注目すべきは「まゆみレッドアイ」だろうか。この四人の中で作品中の語り部役は哀川潤と瞳島眉美の二人だが、前述のとおり哀川潤は〈戯言〉シリーズや〈人間〉シリーズの登場人物でもあるため、四人の中で眉美だけが初めて他者の視点から描かれることになる。男装キャラクターということで、その外見が暦にどう映るかというのも注目ポイントだ。まあ、本人的なトラウマレベルの悲劇になってしまったようだが…。また、瞳島眉美といえば性格の悪さも特徴だが、前話の地濃鑿がストレートに性格の悪いやつだったことに比べて、眉美は性格の「暗い」やつだったという印象である。美少年探偵団のメンバーに吐く暴言も信頼の証なのだろうか。
長くなりすぎたので熱血編、冷血編、書下ろしについてはブログまでどうぞ。
https://miniwiz07.hatenablog.com/entry/2019/02/17/210543
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テンション上がった(りすかちゃんなつかしい)けど
映画の特典詰め合わせなのか〜
物語シリーズどこまでよんだかもうわからない‥
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劇場特典集めてたのに(笑)
全種類どころか+アルファがあるとは…
数冊しか集めてなくて良かった\(^o^)/
読んだシリーズと読んでないシリーズがありますが
それでも全編楽しめました。
読んでなかったシリーズは読んでからもう一度読み直したいです。
阿良々木くんは女子となら誰でも対応可能なのか、と。
世界感が違うもののまたこういうコラボが読めるといいな、と思いました。
あとは伝説シリーズのキャラデザほしいですね。
あわよくばアニメを!
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キャラ小説というのでしょうか。キャラの魅力で成り立っている。「混ぜる」ことによって壁が取り払われて、「物語」シリーズの世界観の中ではあり得なかったような出来事やミッションやバトルや会話が成立する。まさに「夢のコラボ」。これは書いている側も楽しいのかも。それにしてもリスカの喋りは読みにくい。
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劇場版「傷物語」の来場特典の阿良々木暦×西尾作品の他シリーズの登場人物とのコラボ短編集。阿良々木君の変態具合は健在だけど相手が人類最強とか天衣無縫魔法少女とかそれを上回る奇人変人大集合なので色々押されてちょっと可哀想。それぞれの世界観から持ってきた謎を解き明かす方式の話が主だけど綺麗に解かれたり大爆発していたりと締めは様々。地濃ちゃんくろね子さん伊織ちゃん辺りがいい感じかな。それぞれの登場作品読んでないと面白さ半減だと思うけどこれ先に読んでからだとネタバレているものが若干あるような気がする…。
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強くてかっこいいお姉さんに振り回されるか年下の女の子にセクハラして引かれるorめちゃくちゃじゃれるというパターンだな。哀川さんとのコンビが違和感なさすぎ。
戯言遣いとのコラボは超楽しみだったんだが「なんか暗い奴がいる」で終わってて会話もなし。かといって女子達ともテンション噛み合わず盛り上がってなくて、残念感が逆に笑えた。
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劇場版「傷物語」の来場者特典として配られた冊子を一冊にまとめたもの。
異文化コミュニケーションとはよく言ったもので西尾維新先生の他のシリーズのヒロインが阿良々木暦に出会ったらどうなるかというIFのストーリー
最初のシリーズだけあって戯言シリーズから呼び出されているヒロインが一番多い。登場人数も一番多いしね。単話で読むと「もっと」と思うけど連続で読むと胸やけがする。
暦もヒロインズも自分の世界観を譲ろうとしないから世界観の殴り合いみたいになってる。後半は暦の考え方がどうやってお引き取り願おうかという方向にシフトしてて作者の本音もこれだろうなって思ってしまった。
最終話のオチのぶん投げ方はいかにも西尾維新って感じがした。
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ああ確かに。"青春は、混ぜたら危険"。
物語シリーズのストーリーテラー・阿良々木暦くんと、可愛くて危険な少女たちとのハーレム…いや素敵な出会いとやり取りが描かれた、西尾信者の信者による信者のための作品です。
※今作は西尾維新作品をある程度読んでからのほうが絶対おすすめ。信者向け☆5!
西尾維新先生の各作品ででてくるキャラクター×阿良々木暦とのクロスオーバー作品。
ほっほぅ、確かに"混"ぜてる。
魔法少女に殺人鬼、策師最終人類最強、メイドに美少年に名探偵。時代を超えてお姫様まで。
(まさか否定姫が来るとは…とがめちゃんではなく!)
個人的には玉藻ちゃんが登場したのは最高にアツかった!西尾維新先生の信者としては、デビュー作「戯言シリーズ」からあの子もあの子もたくさん出てきて、「おいおい同窓会?!豪華すぎない〜?」な展開です。
西尾維新先生、作家辞めるのかな………なんて。(少し心配になるくらい胸熱)
りすかと伝説シリーズはまだ読んでないから、読まなきゃ…
鑿ちゃんはもしやイラスト初登場なのでは…?!渡辺明夫先生のイラスト可愛いですね(もちろんVOFAN先生大好き)。
今作収録の書き下ろし3作は、空々空・札槻嘘・想影真心の3名。うーむ、正直……そこだったか。
作者と会社が違うから絶対ないと思うけど、個人的には「壱原侑子(xxxHOLIC)」「黒神めだか(めだかボックス)」「寝住(十二大戦)」見てみたかったかなぁ。漫画原作や小説版の執筆もしてるから、そっちとのクロスオーバーも期待しちゃった笑笑
ロリ要素足すなら「闇口崩子(戯言シリーズ)」とか。
空々空や札槻嘘出てくるなら男子もっと増やして、「零崎人識(戯言シリーズ)」や「鑢七花(刀語)」とか。
(出夢くんは出してくれてありがたい///)
趣味で書いてる(笑)シリーズなのに、混物語みたいなの出されちゃったら、もっと書いて書いて!となってしまいますね^_^
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15話、西尾維新の他の作品登場人物と暦のコラボとなるんでしょうが・・いかにもおまけの詰み合わせ。まぁ、作者の遊びなんですけど、半分以上、知らない人物だし(^^;
それぞれ、少しは面白い部分あったけど、質より量の雑さに疲れた。作中で、シリーズを終わらせるのは難しいなんて居直ってるし。
西尾のファンには楽しい本だろうけど、それほどでもない僕としては評価出来ないなぁ~