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いやー、これすごいの一言。
ミソジニーの構造を浮き彫りにしてる。
これを、メイン読者が小学生〜中学生の『りぼん』で連載してることには大きな意味があって、高校生も共感はするだろうけど、「遅い」んだよな。
でも、子供はどんどん大人になるから、普通の少女漫画のスピードだと追いつかないので、どんどん物語を展開させてく、これ重要。
未玖みたいな子が、実はこっそり傷ついてるの、同年代には分からないんだよね。
アラフォーになって、冷静な視点ではたから見ると、その構造にゾッとする。
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男の視点から、女の視点から、様々な「過去」やトラウマが浮き彫りになる巻。
男性性に対する女性目線からの描き方がやや「THE少女漫画」的な部分はあるものの、前巻以上にヘヴィな内容で読み応えアリ
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『これからの男の子たちへ』で紹介されていたので読んでみた。著者が自身の息子に勧めているマンガとのことだったが、さもありなんという感じがした。ホモソしぐさも満載。
主人公の周囲の大人、特にサラさんという人の言動にはいろいろ疑問を感じた。傷ついた人へのケアとか配慮とか、そういう観点で。
作者の体調が心配ではあるが、着地を見届けたい。
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神崎仁那は、アイドルクラブ「PURE CLUB」の元不動のセンター。握手会襲撃事件の被害者になり、アイドルを引退した。だが同級生の堀内光に気づかいされ同級生に痴漢してた犯人を捕まえる手伝いをしたことから、仁那と光は信頼し合うようになる。だがアイドル時代の友人サラから、犯人の特徴である「耳を掻く」を教えられ、光も耳を掻くしぐさがあることから友人は仁那を握手会で襲撃した犯人と疑う。だが光の友人から、襲撃事件の日は追加入試試験を受けていたことが分かる。犯人の特徴である脇腹の3つの黒子がないことも、分かった。光が仁那に優しくしてたのは、光の妹六花が先生にセクハラを受けて苦しんでいたので、仁那を六花と重ねて見ていた。光は、仁那が学校を送り迎えする役を買って出る。だがそれで、光に片思いしている長栖未玖の怒りを買う。ストーカーに狙われていることを逆手に取って光に送り迎えを頼み、仁那がアイドル時代に撮影したグラビアを学校の生徒に曝し、光と仁那を引き離そうとする。
だが光と仁那は、お互いにとって特別な存在になっていた。未玖に起きた事件が、仁那と光の絆を揺るがす。
波乱の予感の第2巻。
光を特別な存在と思い始めて、自分の感情に戸惑いドキドキする仁那が、キュート。
光の妹六花が先生からセクハラされた被害者なのに、「先生と距離感が近いけど、気のせいだろ」「先生に媚び売っているから自業自得」と誹謗中傷される苦しみ。無神経に女性の同級生をミスコンの候補者として優劣を決めたり、アイドルを可愛らしさを売っているから頭の中でも実際にもどう扱われても仕方ないと、女性の魅力を人間ではなく対象として消費する男性の無神経さが、男性にも分かるように説得力あるリアリズムで描かれている。
「何で男子の部活に女性のマネージャーがいるのかな?何で女の子のアイドルは30歳になる前にいなくなるのかな?」
女の魅力や可愛いを消費する男性の愚かさに乗じて、男性に媚びて欲しいものを手に入れる女性の狡猾さとそうしなければ男性社会で生きられない苦しみを、未玖を通じて描かれていて、女性への暴力だけでなく、女性の魅力を搾取し消費するアイドルやミスコンや女を容姿の優劣で差別するルッキズムなどにあるものの病理を掘り下げている第2巻。