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「経験価値」と「交換価値」の例えが分かりやすい。
世の中のお金の流れはよく理解できたが、債権と金利の話はあんまりわからなかった笑
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経済のお話しが寓話のように語られてとても分かりやすかった。作者自身に答えはあるものの、どちらがいいかは未来を生きる君が決めていい、と語りかけられたのが、経済に関心を持つきっかけになった。
「どちらを取るかは君が決めていい。ふたつの主張の衝突が、私がいなくなったずっと後の未来を決めることになる。未来に参加したいなら、このことについて君自身が意見を持ち、どちらがいいかをきちんと主張しなくちゃならない」
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経済というか、平易なお金や価値観に関する哲学書のような印象。お金と価値観、これらをじっくり見直すいいきっかけになると思う。
経済とは公式のある神学、という言葉が印象的。
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これまでも経済に関する本は読んできたが、確かにこれは面白い。厚みはありそうに見えるが、一気に読んだ。
格差から始まり、最後は環境にも触れるというのは目次だけ見ると何だ?と思ってしまうが、上手くストーリー仕立てになっていて引き込まれていくし、腑に落ちることが多かった。特に労働と機械の部分は、強く印象に残った。
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ギリシア危機の際の財務大臣が書いた興味ぶかいベストセラー。
なぜ格差が生まれ、大きくなるばかりなのか。
政府の公債はなぜ必要なのか。
未来のことはわからないが、人はそれに不安を感じつつ、期待もする。
信頼が経済のなかでどれほど重要なことかがよくわかる。
限界費用ゼロの社会はまだまだ来ない。
商品化と民主化のせめぎあいは続くのだ。
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「経済の話」という題名だが、いわゆる市場取引の話のみならず、地政学、金融、社会学まで、非常に広い範囲がカバーされている。
ごく普通に生活していたらこの本に書かれていることは考えもしないわけで、各トピックもそれぞれ刺激的である。
教科書的ではない、リアルな社会に触れたような気がして、それがこの本のすごいところであるのだろう。
また時間を見つけて読み返したいので星5つ。
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父が娘に語るよう、わかりやすく慈愛に満ちた作品。ん、ほんとにそうなのか?
筆者は資本主義のシステムについて、かなり恣意的に切り取って、負の側面にフォーカスしているように感じる。ここ数年のポストグローバル資本主義の潮流か。
娘に語りかける風な表現は時折出てくるものの、あくまで装飾として、だ。そして、中盤からは熱量高くなってコンセプトを忘れてるような。。
まぁ筆者も、娘に語るように書いてみた、と冒頭いってるから嘘じゃないけど。なんだかなぁ。
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余剰が全てを生み出した。国や言葉や争いや宗教も。全てはその余剰を維持するための手段なのである。今ではその余剰はお金として世界を回していて、あらゆる物事に変えられる交換価値として、市場社会を生きるための目的になっている。しかし、お金で交換のできる物事には、交換価値で測れるものであるという点において、経験価値ではないと満たせないものもまたある。
市場社会では、交換価値の余剰を持たなければ、経験価値に満たされて生きることは厳しいと思う。
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経済と資本主義について考える本。具体例が難しいものも多かったが、読み進めやすい本ではあった。
市場の誕生、銀行の黒魔術、狩人を例にした市場社会での競争、収容所のタバコを例にしたデフレが面白かった。
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おもしろかった。経済ってほんと苦手で勉強を避けてきたが、少しわかった気になった。こういう本のいいところは、これどういうことだろうって、調べさせてくれる余裕があるところ。普通の経済本だとその余裕すら与えてくれない、、
ここをステップに少しずつ経済への造詣を深めたい。
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よくある普通の実学の経済の本ではなく、大きな視点での社会の仕組みとしての経済の本だった。
丁度、サピエンス全史を読み終えたところで相通ずるものがあった。サピエンス全経済みたいなもんかな?
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わかりやすいのに深い。一見矛盾しているようですが
同時に成立する不思議な感覚です。
「余剰」に関するアプローチなど、「サピエンス全史」
に近いものがあるかもしれません。
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この本は内容がストーリー仕立てになっており、経済学の本としては読みやすい。タイトル通り、経済学に知識がない人でも経済の仕組みが理解できる内容になっている。経済と言っても人間が絡むことなので、心理的な要素が影響する点を分かり易く指摘しているところは合点がいく。
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2019.05.10 読了
前半は面白く勢いよく読み出したが、後半はやや眠く。
◆面白かった点
なぜアボリジニがイギリスを侵略しなかったのか?に対する解が、漠然とイギリスの方が発達していたから、というくらいのことしか思いつかなかったが、余剰と経済という関係と共に解説されていた点が一番面白かった。
・人類か農耕を発明した12000年前、それは本当に歴史的な事件だったと言え、今我々が「経済」と呼んでいるものが生まれたときである。
・農作物の生産によって、初めて本物の経済の基本になる要素が生まれた。それが「余剰」
・文字は余剰を記録するためだった
・「ナバックさんがどれだけ小麦を預けたか」を記録するようになったことが、債務と通貨のはじまり。
・農作物の余剰が、人類を永遠に変えるような偉大な制度を生み出した。それが、文字、債務、通貨、国家、官僚制、軍隊、宗教といったもの。
・宗教は支配者が支配しつづけるために必要だった
・農耕が必要無かった地域、木の実も果物も肉も魚も十分にあったオーストラリアのアボリジニや、南アフリカの先住民の社会では、音楽や絵画は発達したが、文字は生まれなかった
・気候に恵まれないイギリスは、大量に作物の余剰を貯めないと生きていけず、航海技術や生物兵器も余剰から生み出された。
・自然の食べ物に事欠くことがないオーストラリアでは農耕技術を発明しなくても生きてゆけ、余剰をため込む必要もなく、テクノロジーがなくても豊かに暮らしていけた。
・はるばるオーストラリアにたどり着いたイギリス人にアボリジニがかなうはずがなかった。
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日本人は経済も政治も変えられないって思いが強いのかも。
そんな日本人の性質にも危機感を持たざるを得なくなる本。
経済学=数字とか?よくわからない専門用語とかの解説とか?
そんなイメージを覆す、経済の姿。
自分とは無関係に思えた経済の話が、私たちの生存の話まで関わってくる壮大な話。
破綻を迎えるプロセスを具体的なイメージで伝えてくるので、今のグローバル経済で生きていくことに不安を抱えてしまう。
1人ひとりが自分の利益ばかりを追求すればどうなるのか、経済的な視点から警鐘を鳴らす。
グローバルになる以前の地球ならば、どこかの国の局所的なことで済んでいたことなのに、繋がれば繋がるほど、社会が成熟すればするほど、歪みが生まれていく。
これまでの経済学の話とはちょっと違う。
お金の正体、社会の成長の仕組み、競争を促すことで起こること。
どこかで限界が来るのは考えてみればわかることなのに、立ち止まって経済のことを考えようとしてなかった自分の無関心さにも気づかされる。
平易な言葉で難しい概念を、新しい視点から語る本。
経済が苦手な人も、いま、この社会で起こっていることを知るための第一歩になる。
平易ではあるが、内容が深く、また経済そのものの複雑さもあって、一度で全てを丸々理解できたわけではないけれど、ストーリー的で、謎解きのような要素もある。
著作者の立場も明確で好感が持てる。
メッセージ性もあり、読めば自分ごととして経済を考えていくきっかかになる。