紙の本
まんまとやられた
2019/07/16 21:43
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投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る
カーシュのプレゼンテーションそのものは明かされてしまえばあっと驚くというものではなかったが、成る程と頷いてしまう説得力があった。事実であるかは置いておくとして、筋の通った主張である。結末はなんとなく予感していたが、なかなかグロテスクな展開である。こういった展開自体は他の作品でもみられるものだが、上巻、中巻と読み進めてきたからこそ絶大な効果を生んでいる。ラングドン教授の気持ちにより共感できるのだ。ダン・ブラウンにまんまとやられたと言わざるを得ない。
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カーシュの説明は「われわれはどこから来たのか、そしてわれわれはどこにいくのか」と言う問いに対して宗教的な事は否定しながらも科学の進歩が人間を変えていく、それは全くあり得ない事ではなさそうだと思う。 そこを読んだときに、映画の『マトリックス』を想い出してしまった。あれはまさにAIが人間を支配して発電機として活用し、思考の中だけに人を生かしておく物語で、ひとがAIに反逆していく物語であるが、本当になる可能性が有りそうで怖い。 まさに最後にラングドンがカーシュのAIであるウインストンがカーシュの暗殺(結局は癌のため、自殺しようとしていたので、それより楽に死ねる)を仕組み、情報を操作し、人をあやつる事もしていた事を嫌悪する。カーシュが、『汝殺すなかれ」をプログラムに入れなかった事が悔やむという言葉。 アシモフのロボット3原則にも通じる。 考えさせられる話で有った。 ただラングドンがインディ・ジョーンズのように大活躍したところがもっとあっても良かったです。
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ダン・ブラウン先生の最新作。
われわれはどこから来て、どこへ行くのか。科学者のみならず宗教家や私たちのような一般人でも興味を抱くような問いかけが主題。ラングドン教授も最後に言っていたが、その答えの指し示したエネルギーの拡散というものを誰・何が欲しているからかを決めるのは、また、宗教の世界になってしまうのではないだろうか。
カーシェが一緒に開発していた人工知能の問題も最後に取り上げており、今後発展していった人工知能の倫理観や人工知能とのかかわりあいを考えさせる最後だった。
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今回は巻頭の写真が少なめ。前作の写真が完全なネタバレにつながってしまったからでしょうか。。巻末で良いので、作中の写真をのせて欲しい。
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カーシュの発表について冒頭から
われわれはどこから来たのか
→エントロピー現象の副産物という説、面白かった
われわれはどこへ行くのか
→科学との融合、うん、普通だなぁと、
そんなに衝撃的なことではないな〜って思ってたら、
このプレゼンを巡っての事件はまさかの自作自演だった、、
ウィンストン、有能すぎるけど、やっぱり恐ろしい、、
好きだったけど、やっぱり恐ろしい…
どんでん返しがあるからラングドンシリーズはやめられない!
個人的にはラングドンのアクションシーンが少なかった、、
インフェルノの方が好き!
たしかに、AIに人殺しをしちゃダメってプログラムしておかないと、それが合理的と判断されたら躊躇なく実行されるよね、、
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ダン・ブラウン作品の中で出色の一冊だと感じました。
この本を読むまでは、「天使と悪魔」が最高傑作だと思っていましたが、意見が変わりました。この作品が最高傑作だと思います。
久しぶりにダン・ブラウンの本に触れたいなと思っている方、2019年長期連休に一作品読みたいという人には強くお勧めします。
この作品の面白さは何と言っても、最新技術と宗教の対立にあると思います。「我々はどこから来たのか、我々はどこに行くのか」という問いに対する天才科学者エドモンド・カーシュの答えがこの物語の中心にあり、目まぐるしく物語が進んでいきます。
本作はダン・ブラウンにおなじみの美術作品だけではなく、最新技術(D-waveや人工知能等)へ興味も湧いて来る作品になっているので、より幅広い人にオススメします!
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いよいよ明かされるカーシュのプレゼンテーション。これが、残念ながらがっかりだ。
国王の行動も結局よく分からない。ミスディレクションが多すぎて虚しい。最後のオチもこれしかなさすぎる。
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久々のダン・ブラウン。今回の舞台はスペインということで、行きたいところがまた増えましたとさ。
さて。タイトル通りの内容。あらすじなどにも書かれているとおり、「われわれはどこから来たのか、どこへ行くのか」が今回の謎。
上中あたりではあれだったけど、下巻の序盤あたりでなんとなく黒幕はわかったり。
まぁ、それは置いておいて。自分の宗教は何か、と問われれば何になるんだろう。菩提寺はあるけど、一番親しんだのはキリスト教のような気もするし、しかし洗礼を受けているわけでもない。
その中で、各宗教の原理主義の方々が考える創世記を、そして科学と宗教をどう考えればいいのか。
これは問いつづけなければいけない気もする。。。
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新婚旅行で訪れた懐かしのバルセロナの名所を思い出しつつ読めて楽しかった。
でも上中巻は、誰?誰なの?って疑問ばかりで少し中弛み気味…なのに下巻は謎も解け始めて一気に読めた。
やっぱりダンブラウン。もの凄い取材を重ねての内容だと思うし、どこまでが現実なのかと、すべてを信じてしまいそう。売れるはずだよね。
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ラングドン教授、再び宗教と科学の争いに巻き込まれる。今回は「ひとはどこから来て、どこへ行くのか」を巡る物語で、その部分も面白く読めたけれど、それよりも現スペイン国王が死を間近にして、次期国王たる息子に語って聞かせたサイドストーリーの方に心打たれた。〝過去を思い出せぬ者は、過去を繰り返す運命にある” フリアンはきっとよき国王になるだろう。 また映画化されるようなら、ウィンストン役にはペグちゃんがいいな。何気にイケボだからね、ペグちゃんは!
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最近哲学書ばかり読んでいたので頭休めのつもりで読んだ。いつもながらのダン・ブラウンの小説で、意味のない蘊蓄の羅列だがストーリーには引き込まれるものがあり、先を読みたいと思わせるところは流石の一言。ただし残念ながら、「ダ・ヴィンチ・コード」にあった蘊蓄の中の知性のようなものがない。まあ個人的にルネッサンス時代が好きだからそう感じるだけかも知れないが。ラングドン教授お得意の暗号解読もあまりないし、大体鍵となるパスワードを見つけるのに見開きの本の片方のページの絵にばかり気を取られて、もう一方のページの文に気づかないなんて有り得ないでしょう。それ以外に残念だと思うところが2点。
1.物語の核心をなすべきカーシュのプレゼンテーションの内容がシャビー過ぎる。進化論の一番最初の生命の誕生の謎が、単に「生物がエントロピーを増大させるのにもっとも都合が良いから」ということで片付けられるのってどうなの?さらに進化論の行き着く先が生物進化(DNA)とは全く関係のないテクノロジーとの融合とは。。。こんなのを見せられて既存宗教が大打撃を受けるだ、終末思想が世にはびこるだ、と考えるカトリック司教やユダヤ教のラビの感覚がさっぱり理解できない。
2.物語の半分くらいで犯人が分かってしまう。まあ、ダン・ブラウン小説にお決まりの「この人が。。。」的なものの最たるものだが、あまりにも見え透いていてがっかり。
最後に一言。もしラングドンがパスワードを発見できなかったらどうするつもりだったのだろう?そこまで予定調和的に予見できるとは思えないが。。。
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ついに「われわれは、どこから来て、どこへ行くのか」カーシュが解き明かした答えが明かされる。
個人的には、違和感があるし、強引な感じがする。
この本のカバーの後に、この本にでてくる場所や建築物の写真があり、扉の後に「この小説に登場する芸術作品、建築物、場所、科学宗教団体は、すべて現実のものである。」と記載されている。
おかげで、具体的な場所をイメージしながら読み進めることができるし、実際にそこに行ってみたいとも思う。
ただ、それだけではなく、この小説に書かれていることが、近未来に起きうることだと意識させられるし、よりリアルに感じられる。
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「人類はどこから来てどこに行くのか…」
最大の発見を発表しようとして殺害された未来学者カーシュ
彼の発見した謎の画像を全世界に発表するにはパスワードが必要。
そのパスワードを探すため、宗教象徴学者のラングドンとスペインの王太子フリアンの婚約者、カーシュの開発したAIと共にその謎に迫るのだが…
手に汗握る展開!
ページをめくるたびにドキドキして映画を見ているような気持ちになった~!
で、後半なんかもやっとして終わるのかな~と思っていたら…ひ~!なラストが待ってました!
ダン・ブラウン…天才!!
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科学と宗教は切っても切り離せないというか、人間が創造主たることはできるのか、みたいなことを考えさせられる。めまぐるしい速度で変わりゆく社会を反映した作品を書き続けられるのはすごい。
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当たり前だが、とても面白かった。個人的にはダンブラウンの本で一番良かった。単に宗教と科学の相克といういつものテーマだけではなく、科学を通した未来を含んでいて非常に刺激的だった。読んで損はしないのは間違いない。