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半分くらいは既読。だからこそ贅沢で楽しい本。
それにしても、
ここは輝くほど明るい闇の国家である。
決まりすぎでクラクラ。
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数年前、女優でエッセイストの中江有里さんがテレビ番組の中で紹介していたので、気になっていた本書。
当時は単行本だったので買うか買うまいか悩んでいた。結局、買わずに年月が過ぎた。
いつものように、書店を眺めていると、文庫本化されているではないですか!
そっと手に取りレジへ向かい、ようやく手に入れたのであります。
著者の斎藤美奈子さんのプロフィールを見ると、児童書等の編集者を経て、文芸評論家としてデビューとある。余談だが、児童書の編集者というとどこの出版社だったのだろう、と思いを募られてしまう。
さて、古今東西の名作と言われる作品の書評とあらすじ、冒頭の一文を紹介する本は数あれど、エンディングから紹介するのは珍しいのではないか? そこに興味を持ったわけです。
1青春の群像
2女子の選択
3男子の生き方
4不思議な物語
5子どもの時間
6風土の研究
7家族の行方
七つの分類から見る物語のエンディング数々。最初の一文も大事だけど、最後の一文も大切なんだと思った。
編集者出身とあり、見るところも違うような気がする。
小説家になりたい人にも、これは勉強になるのではないかと個人的には思うのでありました。
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名作文学作品の書き出しは、試験にあるいはクイズにも出るほどであるが、ラストの一文は、あまり注目も集めてない。そこに、着眼した著者のユニークな書評集。
1青春の群像、2女子の選択、3男子の生き方、4不思議な物語、5子供の時間、6風土の研究、7家族の行方、と分類され、その数132作品。
未読の作品は読んでみたい気持ちを起こさせ、既読でも再度読みたくなる、そんな書評集。
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単行本で読んだあと「あれも読もう」「これも読まねば」と思いつつ、結局あんまり読んでない名作の数々。
またもや「あれも読もう」「これも読まねば」となりました。
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有名な書き出しは数々あれど、さてラストは? 古今東西の名作132冊を斬新な視点で読み解く、楽しくてタメになる丸わかり文学案内
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自身の読書量の少なさを痛感。世の中まだまだ面白そうな本があるではないか。
ビジネス書がどうしても増えていくなかで、過去の名作もしっかり読みながら、人間力を高めなければ。目次コピーして、手帳にしのばせ、紹介されている本を少しずつ、意識的に読み進めよう。著者とは違う感想や視点を持てると尚よい。
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「古今東西の名作132冊をラスト一文から読み解く」
つまり、名作の書き出しの一文は有名になるのが多いですが、作品最後の一文は忘れられてしまうようだ。
例えば超有名な「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」の『雪国』末尾は覚えてない・・・。また、「下痢はとうとう止まらず、汽車に乗ってからも続いていた」というラスト文、わたしは「お見合いに行く令嬢に、これ、ないんじゃないのぉ!」とよく覚えていましたけども、この『細雪』の書き出しは、「はて、何だっけ?」
斎藤さんはほんとにいろいろな切り口を見つけ出しますね。
総数132冊、おもしろい名作案内でした。(続編もある)
このような名作ガイドを読むとき、長年本に親しんでいたわたしは非常に嬉しくなります。
ま、132冊のあれもこれも読んだからこそ、わかる文学論、いえ、高級文学ブログ本です。
新聞連載をされて、まとめてあるものですが、もうブログのように楽しく読める文学案内ですから。
1ページごとに一作品、簡単な作者略歴、時代背景がまとめられていて見やすい。
なお初版発行年数が西暦なのもいい。もう、明治大正昭和では時代がつかめない。あ、それからここには平成の時代に発行された本は取り上げられてないですね。名作は30年かかって出来る!?
ええ、ええ、国語文学史のサブ教科書を読むなら、こちらの方がよほど頭に入りますよ。
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烏兎の庭 第四部 5.18.13
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto04/diary/d1205.html#0518
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とはいえ、末尾の一文一場面「のみ」に特化して読み解いてゆくということでもなく、粗筋もわかるし冒頭の一文が紹介されているものも数多くあるし、作品によっては発表当時の時代背景などに言及しているところもあって、つまるところが見開き1ページで読める読書案内。
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最初も最後も印象的なのは「走れメロス」でしょうか。名作の最初と最後を書き出して比較するのも面白いかなと思いました。ピリッとした解説が良いですね。