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全世界契約数1億5000万人売上1兆6千億円Netflix物語。1997年「アポロ13号」レンタルビデオ延滞金20ドルに怒りを感じてシリコンバレー郊外でDVD郵便定額レンタルに参戦したダイレクトメール大好きと美しい数字大好きな2人。100万ドルの賞金を出したアルゴリズムでリコメンドを開発し大成功。
12月31日には嵐の独占オリジナルドキュメントも。
契約数300万人と伸び悩む日本でも飛躍出来るか注目です。
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▼成功企業と衰退企業の違いとは
■競合企業を意識するのか顧客に目を向けるのかの違い
→CX向上によるLTVを意識
◉成功する企業は、長期的な視点を持ち、顧客を意識
☆何か新しいことを始めるときはwhyやwhomを意識
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Good
・スタートアップ経営のダイナミズム(ウォール街とのコミュニケーション、敵対企業とのやりとり、第三者企業との提携模索など)がよく伝わる
・ネットフリックスとブロックバスターとの熾烈なライバル関係がとてもエキサイティング
・マーケティング(顧客とのつながり、データ分析、モデルを使った敵対企業の損益分岐の予測など)における先進性
・トップの人間により組織がかくも変わるものかと驚かされる
・見栄えのいい事業計画ではなく、議論から次に試すべきことを抽出し、失敗から学びながら成功を手繰り寄せることの重要性
Bad
・主役と言っていいヘイスティング氏に人間的な魅力が感じられない
・人間ドラマとしての面白さはあまりない
・アクティビストってその程度なのか・・
・2012年ごろに書かれたものなので、最近のさらに破竹といえる動きについては言及がない
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Netflix
毎週決まった日時に、決まったチャンネルを視聴する「アポイントメントテレビ」の時代は終わった。
※日本のカスタマーアンケートでも、「生放送のテレビは途中から始まるのが苦痛」と言われている
いずれコンテンツ供給側に敵と見なされ、供給が止められるかもしれない。その前に自社でコンテンツを作ろうとしていた。1発目は、監督に、ビッグデータを使って提案。監督と主役の俳優が出ている映画が好きなカスタマーは、監督が作った映画、俳優が出ている映画を全て見ている傾向が強いこと、イギリスの政治番組を見ている共通点もあった。そのイギリスの番組をアメリカ版にリメイクすることにした。
破格の制作費を用意し、コンテンツは全て監督に委任し、アポイントメントテレビができない「全話一斉配信」を行った。
この制作を機に、それまでのプロデューサーの直感や過去の常識に縛られず、ビッグデータを通じて監督や俳優を選ぶことにした。
最初はAmazonのようなECをやろうとしていた。レンタルビデオ業界に目をつけて、ビデオの宅配事業をやろうとしたが、VHSが大きすぎて郵送コストが合わなかった。それがDVDになって、事情が変わった。
レンタルビデオ業界は、ハリウッドの映画スタジオにとっては天敵。
映画は、リアルタイムで、劇場で見るもの。劇場の在庫は劇場の数に比例。満席だと見られない。ビデオは、録画しておいて、家で見るもの。ビデオは家の書棚の大きさに比例。売り切れだと見られない。オンラインは、いつでも、どこでも見られるもの。在庫は無制限。売り切れという概念はない。
最初は、1枚4ドル、送料2ドルで、1枚追加ごとに3ドル、返送の郵送代金は会社負担。レンタル期間は7日間で、そのまま購入したい場合は3割引きで販売した。
注文処理の人件費が高い、郵送中の破損リスク、DVDプレイヤーが高価、タイトル数の不測などの障壁があったが、それは「それだけ参入障壁が高い」とポジティブに考えた。
配送の仕組みを知るために、郵便局で働いた。バーコードで機械が振り分けるレーンに乗ると破損するので、自動仕分けされないバーコードの貼り方を、郵便局で働きながら実験した。
盗難防止のために、社名を書かない方がいいのでは?宛先のステッカーを剥がせば、そのまま返信用封筒になる。レンタルビデオみたいに貸出し中でも空の箱だけ置いてある状態を避けて、借りられるものだけを並べた。
新作や人気作は在庫が無くなる。たくさん仕入れても流行りが終わると余剰になる。だから旧作をプロモーションすることにした。
継続率を上げる方法は2つ。毎月定額の見放題か、レンタルした映画を返却するとすぐに次の映画を発送するプラン。前者は、月20ドルで、6本までレンタル可能。延滞金を払わなくていいモデル。
レンタルビデオで、VHSに依存していたブロックバスターと提携する行動にも出たが、VHSモデルを棄損するリスクのあるブロックバスターが売れ入れなかった。
ユーザー分析すると、一般客が少なく、契約者の80%は若い男性、高級取り、���ンピュータ技能者などのオタクだった。ユーザーインタビューでは、予約リストに入れていたビデオが、3か月たってもレンタルできなかったなどの離脱理由が聞けた。
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とても面白かった。ブロックバスターがネットフリックスとの競争の末敗れた会社というのは知っていたが、この本を読んでもっと深いところまで知ることができた。敗れたブロックバスターのことを新しい環境に適応することができなかった愚かな会社とみていたが、そんなことは決してなかった。ブロックバスターのトップはむしろネットフリックスより未来を見ている部分もあったし、ネットフリックスの展開していたオンラインレンタル事業に追いつこうと、カニバリゼーションの危険があるとブロックバスター内部から妨害に遭いながらネットフリックスにはとり得ない独自の戦略を見つけ必死に食らいつく様子が感動した。ブロックバスターが経営破綻することを知っているだけに読んでいて切なくなってしまった。が、当時のブロックバスターチームには惜しみない尊敬の気持ちが生まれた。
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Netflix
どこよりも先を見ていた。
DVD郵送、動画ストリーミングに手をつけ、行動していた。
ブロックバスター
トータルアクセスでNetflixを苦しめた
トップが変わると会社も変わる※トップが情弱に
どのようにNetflixが動画配信の覇者に君臨していったかが書かれていた。ブロックバスター側の目線でも書かれていたところもある。
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【本書を読もうと思った背景】
本屋に立ち寄った時に本書を見つけました。Netflixは(頻度は少ないですが)普段から利用しています。その中で、毎回ホーム画面を開く度に見てみたいと思う映画やドラマをお勧めされるので、すごいなと思っていました。Netflixについての知識を深めることで、そのサービスの仕組みを理解できるのではないかと思い、本書を手に取りました。
【本書から学べることを一言で表すと】
Netflixが、DVD販売→DVDレンタル→ストリーミング配信と力を入れる事業を変遷させていき、ライバルであるブロックバスターとの熾烈な攻防を経て勝利を収めた結果、コンテンツ帝国としての今の地位を築いたというドキュメンタリーを見ることができる。
【本書をおすすめしたい人】
・Netflixを利用している人
・経営や株についての知識を深めたい人
【感想】
筆者は、ロイター通信の記者時代からNetflixを取材しており、また本書を執筆するにあたって当時の関係者にも取材を行っています。当時の社内状況や関係者の心情も細かく描写してくれているので、(多少の脚色はあるかと思いますが)非常にリアルなドキュメンタリーとして読み進められました。また、株式や会社経営に関する専門用語や内容も多分に含まれていて、その点も非常に勉強になりました。
Netflixが大成功を収めた背景には、優れた戦略やサービスの開発があったのはさることながら、現CEOのヘイスティングスと共同創業者であるランドルフの対極的な価値観があったからこそだと考えます。ランドルフのクリエイティブな家族的職場を大切にする価値観はスタートアップ時代を支え、ヘイスティングスの競争至上主義的価値観はその後のNetflixの成長に大きく貢献していました。
また、Netflixを極限にまで追い詰めたブロックバスターの繁栄と衰退を追っていくのも非常に面白かったです。ブロックバスターの決定的な敗因は、CEOが変わったタイミングででした。前任のCEOは、ヘイスティングスよりもさらに先のメディア事業の未来を見据えて経営判断をしていました。しかし、後任CEOはいずれ衰退していく事業に固執しすぎてしまったため、結果的にブロックバスターは倒産の道を辿りました。ここから、CEOという立場で経営の方向性を決めていくことがいかに重要かを理解できました。
そして、本書のサブタイトルに「GAFAを超える最強IT企業」とある中で、その一角であるAmazonとの関係についてもわずかながら記述がありました。Netflixは、最初にAmazonとの提携路線を歩んでいました。最後にはAmazonを凌駕する存在となり、その参入を阻止できたのですが、その点だけでGAFAを超える企業と捉えるのは正直難しいのではないかと思いました。
その他にも、自社サービスを向上させるためにコンテストを開催し、一般人のスキルを利用してオープンイノベーションを図った点等も、戦略として非常にユニークに感じました。
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カナダ在住時代からお世話になっているNETFLIXの創業記。
半分以上は、ライバル会社ブロックバスターの終焉を伝える物語でもある。
創業にあたっての根本的なビジネスプラン
VHS→DVDという新しい規格・テクノロジーを活用して、
既存のビジネスモデルを駆逐するという発想が、まず第一
続いて、アルゴリズム、Data Drivenな判断、在庫と、視聴者の興味を計算誘導して、旧作へ向かわせるというモデル、そして物流、計算しつくされている感がこの20年代に台頭したふさわしい会社だと思う。
一方、イノベーションのジレンマを時で行くブロックバスターが、両利きの経営を実現し、NETFLIXをチェックメイト寸前まで追い込んだというのは、すごい物語だった。最後は、物言う株主のせいで、おじゃんになったが、
それも、イノベーションのジレンマにあるように、ネット企業としての成長率を期待する(赤字は構わない)株主を引き入れたNETFLIXと、既存店舗での利益を期待する株主に対応しなければいけないブロックバスターの違いであり、結局は、イノベーションのジレンマを解決するまでには至らなかったということか。「イノベーションのジレンマ」は、さんざん研究されているにもかかわらず、結局は、その理論を覆せないというのはすさまじい。(結局はヒトの業なのだろうか)
読み進める中、これは、VHS→DVDの技術変革に伴うイノベーションのジレンマの物語だなと思いながら、読み進めていく中で、DVDレンタル→ストリーミングの技術変革をどうやって、NETFLIXが乗り越えるのか?がみものだったのだが、それは、ブロックバスターがチェックメイト寸前まで追い詰めたことによる、起死回生の一策だったのか、それとも、ヘイスティングらがそもそもストリーミングが世界を統べるという先見性を持っていたからなのか。
ブロックバスターが追い詰めなかった場合に、どうやってNETFLIXが乗り越えたのか?が、起こったとすれば、イノベーションのジレンマを乗り越える方法が見えたのだろうか?それとも、結局GAFAと対抗するために自然とストリーミングに移行できたのだろうか。
2012までのNETFLIXの物語であり、その後のストリーミングで、世界進出する部分の物語はまた違うストーリーなのだろうが、この部分はあまり興味がなさそうにも思えたので、個人的にはとても満足。小説を読むかのような魅力的な本で、久々に、手が止まらない本だった。
Shoe Dogも同様に創業期ではあるが、圧倒的にこちらの方が読みごたえがあった。
納得の一冊。でも、読み返すことはないかも。面白かった。
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Netflixの創業期、ライバルとの戦い
現在多くの映像ストリーミングサービスがあるが、何故Netflixがその中でトップを走り続けているのかがわかる作品。
ストリーミング配信が始まる前のNetflixの闘いが現在の強さに繋がっている。
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著者の取材力が光る。細部までリアリティが担保され、のめり込むように読めた。
ストーリーラインは2本。
ネットフリックスとブロックバスター。
ネットフリックスは市場シェア獲得を目指し赤字を垂れ流しながら全力で走り続ける。
店舗レンタルビデオ業界の巨人ブロックバスターは、ネトフリが仕掛けた業界激変の流れに右往左往しつつも、真っ向から争う。
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ネットフリックスは単なるレンタルDVD屋ではなく、その正体は徹底的に数字で考えるシンクタンクである。
数学的アルゴリズムのみを信奉し、合理性を追求する。
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読んでいる途中から私はブロックバスターに肩入れしてしまった。
廃れゆく店舗レンタル事業を抱えつつ、オンラインシフトを進めなければ生き残れないジレンマ。
しかも、オンライン化の為のキャッシュは店舗レンタル事業での利益に頼る他ない。
自らの巨大な店舗展開が足枷となり、素早い意思決定が妨げられる。
ご存知のとおり、結果的にブロックバスターは破綻するのだが、熾烈な争いを繰り広げた挙句、最終局面ではネットフリックスと「相討ち」の状況にまで持ち込む。
あと一息でネットフリックスも音を上げる…..。
何故そこからブロックバスターは敗れたのか、ぜひ読んでみてください。
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ネットフリックスが多くの場面でデータを活用していることがよくわかる。
ストーリーの大半はオンラインDVDレンタル時代の話であるが、日本にはないビジネスの裏の部分が書かれており興奮を持って読み進められる。
例えば、競合が誤った戦略に進むと、素知らぬ顔して称賛してみたり、はたまた競合と共倒れになりそうであれば買収を持ちかけたり。
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消費者との感情的な繋がりを大切にすること、理屈抜きに特定のブランドに思い入れを持たせること、これらはとても大事なことだと思った。
小説のようで楽しく読めた。
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Netflixの話であり、ブロックバスターの話でもある。ストリーミングサービスとしてのNetflixの前、オンラインDVDレンタルでの両社の戦いがメインであるが、非常に楽しめた。
どちらかと言うと、中盤以降は、レガシーを打ち破り、変革を促そうとするブロックバスター関係者に与したくなる。横槍がなければ、時代は変わっていたかもしれない。
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おすすめでお客の要望を誘導したり行動分析をしたりと高度な解析をしているのが面白かったのと怖くもあった
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20年も前からABテストってやはり本物はすごい。
それだけに採用方針も徹底している。ネットフリックスに入る人材はトップクラスに限られる。いったん入社すれば「完璧な大人」として振舞わなければならない。スケジュールや有給休暇取得、経費請求いついて百パーセント自分で判断するのはもちろん、上司・同僚の辛辣な評価も甘んじて受け入れる度量を求められる。ウォールストリート・ジャーナル紙はネットフリックスについて「ここには直言と透明性が何にも増して美徳とされる文化がある。問題社員を解雇すべきかどうかをめぐって公の場で活発に議論が交わされる。それは一種の儀式であり、ありふれた光景でもある」と伝えている。
結局、赤字を垂れ流してきた小さなシリコンバレー企業が生き残れた決め手は、経営チームの規律と集中だ。
オンラインストアは単なる「ネット上のカタログ」ではない。顧客の想像力をかき立て、愛着を刺激することで、実店舗でのショッピングと比べて遜色ない魅力を出す必要がある。
エバンジェリストが期限厳守を求め過ぎた面も否めなかった。例えばアクセンチュアのチームだ。期限を守るためにスピードを上げなければならず、ウェブサイトの主要機能―ユーザーインターフェイス、DVD仕分け、物流システム―をそれぞれ別のプラットフォーム上に構築した。これによって予定通りにウェブサイトをローンチできたものの、ローンチ後のシステム増強を難しくしてしまった。結果としてシステムの容量は恒常的に足りなくなり、そのあおりを受けてエンジニアチームはいつも仕事に追われる羽目になった。
プロファイルとフレンズの停止で浮き彫りとなったのは、マーケティングチームとエンジニアチームの連携不足だ。エンジニアチーム内では技術革新が自己目的化し、本来の目的である顧客ニーズが忘れ去られたようだった。カルトシュネーの見立てでは、ヘイスティングスは傲慢で頑固になり、顧客の声にまったく耳を傾けなくなってしまった。ネットフリックスのビジョンに向けて全力で走っているというのに、ゆっくりのペースでしか前へ進まない顧客にいら立ちを覚えているのだった。
契約者500万人がエバンジェリストの目標だった。そこに到達できれば、出費が先行する立ち上げ局面を終えて、投資回収局面に入れる。ブロックバスターが現在1人の契約者を獲得するために50ドルも投じているのに対し、ネットフリックスは38ドルしか使っていなかった。