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考えるということは、環境をコントロールするための道具である。(プラグマティズム思考)
イノベーション思考のベース?
トランセンデンタリズム (超越主義)
アメリカ開拓民思想。自然賛美
個人主義のメリット →競争社会の成長要因。(最後に頼れるのは自分)
合理主義と開拓精神と個人主義。
アメリカの根幹にある思想を総じた表現が、プラグマティズム と言う理解か。
そのベースがあっての、自由主義。
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アメリカを動かす思想は?と尋ねると、たいていのアメリカ人はリベラリズム、デモクラシー、キャピタリズム、あるいは宗教と答える。
今でもアメリカ人の7割がアメリカンドリームを夢見ている。
アメリカは1929年以降もバブル崩壊を経験してきたが、それでも決して慎重になることはない。
アメリカ人にとって、赤(共和党)、青(民主党)かというのは、人間かそうでないかというくらい重要なこと。どちらの政権がつくかで日常生活のあらゆる事象が変わってくる。
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政治でも経済でも、とにかくプラグマティズムがアメリカ人の思考の大事な部分を占めていることは確かなようです。プラグマティズムとは、一般に「実用主義」とも訳されるように、生じた結果によって意味を決定しようとする考え方のことです。日常的な用語として、「あいつは実を取るやつだ」というようなニュアンスで、「プラグマティック」という語がよく使われているのです。
経済のグローバル化が急速に進む中、私たち日本人は、アメリカ人の思考の大事な部分を占めているプラグマティズムやキリスト教などを正確に把握する必要がある。それは、もしかしたら英語に堪能になることよりも大事なことかもしれない。なぜならば、仮に言葉が通じても相手の思考が理解できなければ、本当の意味で分かり合うことはことができないからだ。
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アメリカ人はプラグマティズムという土台の上にそれぞれの思想・主張を乗っけているのだ、という話。二大政党の対立もプラグマティズムで落とし所が見つかるのだ、と。その土台の上に、国民皆保険を選ばないとか、武装する自由がある、ということなんですね。
右左という極の他に、上下、前後という軸を持ってみると、政治的立ち位置が楽しく分解できる。知識の飽くなき実践を続けようとするアメリカ。僕はなぜだかこのところ反米的気分が強かったですが、ちょっと好きになったかも。
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思想としてのプラグマティズム入門としては薄い感じ。何でもかんでもプラグマティズムに結びつけるけど,その意味はどこにあるのかイマイチ分からなかった。。。
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オススメ度(1~10): 6 前知識: 不要 読みやすさ:◎
総ページ数:196p
第一章 プラグマティズムの系譜
第二章 プラグマティズムの展開
第三章 アメリカ思想の上部構造下部構造
第四章 現実政治としてのリベラルろ保守
第五章 イノベーション・プラグマティズムへ
主要引用・参考文献一覧
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前半の、プラグマティズムの歴史の概観は、教養として参考になった。パース、ジェームズ、デューイの3者が、どのようにプラグマティズムを発展させてきたか、わかりやすく記述されていた。
本題のアメリカにおけるプラグマティズムの役割に関しては、明快な記述がないように感じた。プラグマティズムが下部構造として、デモクラシーやキャピタリズムが上部構造に位置するという基本的枠組みは理解できたが、プラグマティズムがそれぞれのイデオロギーとどのように関わりあっているか、という点において、物足りなさを感じた。
アメリカにおいて、共和党=保守、民主党=リベラル、という基本的な構造や歴史にも、もう少し精通しておくべきだと、自分の薄学を反省するきっかけともなった。
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このところ“プラグマティズム”のことがとても気になっていて、これはアメリカ生まれの心理療法CBTやブリーフ・セラピーに接する機会が多いのが原因で、どちらかと言えば懐疑的なスタンスでいながらそういう方向に流れ込んでいくというアンビバレンツを感じつつ、よく考えると、米国系企業で働いていた過去20年間、いやもっと言ってしまえば生まれてこの方ずっと“下部構造”はこれに支えられていたのかもしれないというあらたな懐疑、またはそう説明されてしまうのが一番わかりやすいというような納得感などがないまぜになってきて、さらに一方で集中的に勉強してきたはずのフランス系ポストモダンとの境界があいまいなカオス。
でどうするか?
ここは例の「関連付けの思考」の出番である。といってもそれこそ今のプラグマティズムなんですという本書の指摘をなぞれば、わたしの思考は思考の中で円環を続け、ちっとも実践にいたらないのである。
日暮れて遠い“最強”への道ですね。
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フランスの思想家トクヴィルによって「自らの手で、
を求め、手段に拘泥せずに結果に向かい、 形式を超えて根底に迫る」として紹介され たアメリカ人哲学のプラグマティズムが学べる一冊。
特にアメリカでの政党政治に対する考え方や、哲学における取り込まれ方など多面的 なジャンルにおけるケースに触れられる。
リバタリアニズムとコミュニタリアニズムの2輪で辿りついてしまった思想と現実のギャップという限界に、新しい軸を加えるものとして取り込まれつつプラグマティズムの位置付けと流れが感じられた。
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プラグマティズムについて簡単な説明をおこなうとともに、現代のアメリカの政治哲学のなかでプラグマティズムが「下部構造」の役割を果たしているという著者の見方が示されています。
「プラグマティズム入門」というサブタイトルがつけられていますが、パース、ジェイムズ、デューイらのプラグマティズムについては本書で参照されている魚津郁夫の『プラグマティズムの思想』(ちくま学芸文庫)がありますし、ローティ以降のネオ・プラグマティズムに関しては、やはり本書で参照されているヘーゲルや現代思想に詳しい岡本裕一朗の『ネオ・プラグマティズムとは何か―ポスト分析哲学の新展開』(ナカニシヤ出版)があります。さらに本書と同じ新書で刊行されているものとしては伊藤邦武の『プラグマティズム入門』(ちくま新書)という良書があり、本書のやや不親切な解説よりも深い理解が得られるのではないかと思います。
本書の特徴となっているのは、むしろ後半の政治哲学における下部構造としてのプラグマティズムについて語っているところです。ただ、著者の考えそのものは興味深いと思うのですが、新書という厳しい紙数のなかで多くの議論を詰め込みすぎているため、個人的にはやや理解しづらいと感じるところがあります。もう少しじっくりと著者の考えが語られている本を読んでみたいと感じさせられました。
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アメリカを動かす思想
アメリカの下部構造をプラグマティズムにみなし、上部の二大政党制やデモなどについて論じている。初めはパース、ジェイムズなどのプラグマティズムの概論であり、少しわかりにくい部分もあるが、後半からは具体的な話や、トクヴィルの話など急速に面白くなっていった。プラグマティズムは、デカルト的なすべてを疑うスタンスを推し進めた上で、実証主義的に仮説検証を繰り返し、暫定的な真理を追う姿である。カントやヘーゲルといった観念的な第一哲学を排し、帰納的に真理を得ようとする姿勢は科学的である。そして、機能をはたしていればそれは真理であるという発想もある。常に探求を求める会話の継続は、マイケル・オークショットに似ている。政治哲学を説明する3Dモデルもなかなか面白いはそうであると思った。さて、面白いのは5章のイノベーション・プラグマティズムである。クリステンセンのイノベーションのDNAを哲学や人類学的な視点から読み解くこの章は、自分の求めていた漠然とした概念を文字化したものであった。経営学などの実際的な学問といわゆる衒学的な諸学問の接ぎ木という自分の大学生活における学問の目標の答えの一端をなすであろうこの章の考え方は再読に値する。
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著者の主張は、(1)アメリカの思想や制度は上部下部構造を有していて、下部構造はプラグマティズムであること(p.112)。(2)社会を刷新するために下部構造のプラグマティズムに「イノベーションのための」という限定を加えるべきである(p.172)。
ただ、論証が弱い。第1点目については、「その証拠に、私がリサーチした限りでは、ほとんど誰もプラグマティズムが自分たちの行動原理の根底にあるなどと意識してはいません」(p.112)では説明になっていない。第2点目は、言葉遊びにしか見えない。
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哲学というよりビジネス書に近い。
そのために読みやすい反面、浅くて拡散しすぎ。
あまり役に立つ場面のない哲学に関する記述ばかりの書籍より、
「実用書」になっているところが、
プラグマティズムの入門書として捉えると、
これはこれで正解かも。
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前半はプラグマティズムの概観で、省き過ぎに思える部分もあるが、非常にコンパクトにわかりやすくまとまっていると思う。ここまではプラグマティズム入門だが、後半は社会思想というか現代社会論にシフト。これは著者の関心が社会哲学にあるからであろう。アメリカの政治思想・政治状況のみならず、鶴見俊輔から中野剛志まで、日本のプラグマティズムに言及しているのが特徴的。尊王攘夷思想がプラグマティズムだったとは・・・。保守思想とプラグマティズムの関係については、今後考察してみたい。
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サブタイトルは、プラグマティズム入門。プラグマティズムについて書かれているのは前半のみ。後半は、アメリカの政治思想に話題が移っていきます。難解ではないんですけど。