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(2021/5/1読了)
タイトルに惹かれたのと、昔話が好きなので読んでみた。
一寸法師(一寸法師の不在証明)、花咲か爺さん(花咲か死体伝言)、鶴の恩返し(つるの倒叙がえし)、浦島太郎(密室竜宮城)、桃太郎(絶海の鬼ヶ島)。
タイトルに死体とあるように、推理小説になっていて、話の大筋は昔話と同じだけど、正義の人、優しい人が悪者になっている。
トリックは、最初の一寸法師のトリックが意表をついて(一寸法師ならではの)一番面白かったな。
最後の桃太郎では、鬼目線、猿目線の二話収録。多分トリックは難しく無いんだろうけど、全員の鬼の名前に"鬼"が付いてるので、誰が誰だか混乱して読み辛かった。
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荒唐無稽である(^ ^;
何せ舞台は「昔話」の世界(^ ^;
桃太郎やら浦島太郎やらの、誰もが知ってるお話の
ストーリーをなぞりつつも、視点を変え、
書かれていない部分を妄想で補い、
こねくり回して二回半ひねりしたような奇著(^ ^;
昔話にむりやり殺人事件を「ねじ込み」、
まさかのあの人が容疑者?(^ ^;
一体どういう脳細胞の使い方をすれば、
こんなにヒネくれた解釈ができるんだ!?(^ ^;
という感じ(^ ^;
でも、じっくり読んでみると、
荒唐無稽ではあるが、その世界観の中では
設定も論理も推理も破綻がない(^ ^
伏線もきちんと回収されている(^ ^
むしろ伏線は「ものすごく分かりやすく」提示され、
そこで読者は必ず引っかかるようにできている。
が、世界観が異常(失礼!)なので、
まさかそう来るとは、という感じのオチを迎える(^ ^;
結論は、読み物としてはもの凄く面白い(^ ^
全体的にかなり「凝った」構成になっているので、
斜め読みしてると置いてかれますぜ(^ ^;.
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昔ばなしをミステリータッチに作りかえ。話題の本なので、もっと中学生くらいからハッキリわかる内容、展開でも良かったかな、その方がもっとヒットするはず。例えばブラックだけとホロっと笑えるとか、登場人物を覚えやすくするとうれしいと思うが、着眼点は面白い本。昔話裁判の方が内容はわかりやすい。悪い人や身勝手な殺人が多いからかな。読了感がハッキリしない。表紙の絵は100点。
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皆が知っている昔話がこんな形になっちゃうなんて!!
びっくりニヤリ。いやぁ、昔話ってものすごく面白いミステリだったんだねぇ。奥が深いったらありゃしない。
これ、シリーズ化してほしい。まだまだ知りたい昔話、たっくさんあるもんね。
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わりとハッピーエンドな昔話。でもこれを読んだら…絵本の昔話にはもう戻れない。
まさに大人の昔話って感じです!
「つるの倒叙がえし」は2度読み必須‼️
ラストの「絶海の鬼ヶ島」は結末がけっこうびっくりした。お猿さんの解説なきゃ理解できんかった…
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「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の全5編。
良く知られているお伽話も「めでたしめでたし」では終わらない。後半の話に進むにつれ、若干の無理やりさは感じるが、他の話も読んでみたいし、今回登場したお伽話の別パターンも色々と出来そう。
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みんなが大好きな昔話を殺人事件に変えてしまいました。
ラインナップは、一寸法師、花咲かじじい、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎。
一癖も二癖もある陰惨でブラックな展開となっております。その中でも、鶴の恩返しをモチーフにした、『つるの倒叙がえし』が秀逸です。
刑事コロンボばりの倒叙がさく裂!!。
遺体の隠された部屋で、布を織る鶴。キーワードは、鶴の織った布でございます。
完全犯罪は、この布。
いや、鶴によって崩れ去るのです。
前からも、ラストからも、回文のように楽しめるスゴ作となっています。
http://kafuka.doorblog.jp/
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昔話でよく知ってる人々が巻き起こすサスペンス、オムニバス形式なんだけど、筋が通って最後がなんとも後味の悪い話。
犯人がまた…後味良くないわ。
どの話も自分がその場にいる感じがヤバイ。
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誰でも知ってる昔話を推理小説に仕立てたユーモアミステリー。
教訓めいてた筋書きを奇妙にひねり、ドロドロさせて
善人を殺し、悪人も殺し、昔話の常套句すらも犯人特定のロジックに組み込んで、どんちゃんパズラー遊戯。
端正な特殊設定モノの短編に仕上がってた一寸法師と、鬼ヶ島版そして誰もいなくなっただった桃太郎が特にキマってた。浦島太郎の後味の悪さもそれっぽい。
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誰もが知っている昔話の世界で起こる殺人事件の謎を解き明かすミステリ短編集。コミカルでブラック、そしてしっかりとミステリ。あんなものやこんなものをトリックに使っちゃう楽しさも魅力です。
お気に入りは「つるの倒叙がえし」。なんか変だなあ、と思う部分は多々あれど。気づけなくって完敗。倒叙ものって犯人が分かっているだけに気を抜いてしまう面があるのだけれど。そこを見事に突かれたなあ。
そして「絶海の鬼ヶ島」がもうたまりません。だってこれ、めっちゃ「そして誰もいなくなった」シチュエーションでもうわくわくしっぱなしですよ。容疑者が猛スピードで減っていくのに犯人わかんない。トリックもいっぱい仕掛けられてるし。ああしかしそれにしても桃太郎が恐ろしいわ(笑)。
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一寸法師の不在証明
花咲か死者伝言
つるの倒叙がえし
密室龍宮城
絶海の鬼ヶ島
どれも考えてみれば、けっこう残酷な昔話たち。
昔話がそれぞれ、見事な?トリックでミステリに大変身。
ただ、めでたし、で終わったお話がこんな風になってしまうのはやっぱ、抵抗あるんだなあ。ディズニーも。
それでも、つるにしてやられ、鬼ヶ島の孤島ぶりは面白かった!
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タイトルのインパクト。
……のみ、だったかなっていうな。タイトル買い。いやだって買うじゃん、このタイトル……。
昔話とミステリを混ぜちゃったやつ。なに、最近昔話がモテる時期なの? どこかのSFでも昔話と何かを混ぜてたけど。
昔話の主人公が結構下衆でそこは好きです。ただミステリとしてはうん、まあね。出版社は双葉社。創元や講談社レベルじゃあないよねっていう。なんかこう、イメージ的にあるじゃん、どれだけミステリミステリしてるかっていう。
がっつりミステリ読むぜ、ってひとには勧めないかな。まあミステリも読むよ、ってひとくらいなら。
「花咲か死者伝言」とか伏線の盛り込みが雑すぎるでしょ。あと各題の語呂が悪くないですかね。
「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の五話。鬼ヶ島に今までの宝が絡んでくるのは面白かったけど、龍宮城だけ絡んでなくない? 読み飛ばした? やるなら全部絡めようよ。中途半端すぎません?
ストーリィ自体も嫌いじゃないけどね、鬼ヶ島。ただ犯人が犯行に至る動機が弱すぎる。親父の遺言、真面目な性格だけでそこまで走りますかね。走らせるならもうちょっと強めに狂気性が見えるレベルだっていう伏線を盛り込んでおいて欲しかったよ。
龍宮城のやつ、わかしの顛末とか、浦島さんの最後とかも好き。要所要所好きな部分はあるかなって感じでした。
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おなじみの昔ばなしが、予想のななめ上を行くミステリな展開になっています!心なごむ昔ばなしに少しの毒気を含めたら、こんなに面白いものなのか( ノ^ω^)ノ読めば思わずニヤリと悪い顔をしてしまうかも、な短編集です(笑)
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一寸法師、花咲爺さん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎。それぞれにちょっと裏話を足したり、密室殺人をおこしたり、後日談を作ったり。全てが上手く昔話の中の設定や道具を使った見事な本格ミステリです。味付けがちょっとブラックなのは、昔話の世界だからこそ余計に楽しさが増すというもの。「密室龍宮城」はアンソロで既読でしたが、その世界観の使い方が見事。犯人は予想がつくもののラストが尾を引く「花咲か死者伝言」、構成に唸る「つるの倒叙がえし」が好み。鬼ヶ島で某名作をオマージュした「絶海の鬼ヶ島」も印象的でした。楽しかった!
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大人向けの昔話かしら(ピリリとパンチを感じました)。「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の全5編。
表紙絵に惹かれました、気になってしょうがなかったのさ。内容は、よくまあ、考えたものだなあと。中でも、「つるの倒叙し」の設定が良かったかな。鬼ヶ島は色がね…楽しめました。昔話を語る時、こちらの話を思い出してしまいそうです。