投稿元:
レビューを見る
人気アイドル初ノ宮行幸のもう一つの顔は、怪奇現象を解決する『霊能相談士』。
ある日行幸のもとに、学園祭のイベントで霊障が起きないようにしてほしいという依頼が舞い込む。だが、イベントを主催するのは、行幸の兄・康安が教祖の宗教団体ダルシャナだった。あえて乗り込む行幸だが、会場で助手の美雨が誘拐されてしまい――!?
美雨をさらい、霊を集める康安の目的とは。そして行幸が放った、美雨を「敵」だとする言葉の真意とは。
『探偵・日暮旅人』シリーズの山口幸三郎が贈る新感覚ミステリ、全ての謎が“繋がる”完結編!
投稿元:
レビューを見る
「幕が開く」
彼が過去に起こした事。
あんな状況だったら誰だって自分の力を全力で使い鎖の根元を抜いて解き放つ事を選ぶだろうが、それすらも彼にとっては計算のうちだったのかもな。
「跡を継ぐ」
彼女の後継人になる。
彼が作りたい世界には死者が必要不可欠だが、何よりも死者を寄り付かせる事が出来る者が一番必要だから手厚く歓迎はされるだろうが不安しかないな。
「死が分かつ」
見える様になった世界。
亡くなった人を見つけた時、再会出来た嬉しさに目が曇ってしまうのかもしれないが相手がどんな気持ちでその場に居るのか考える事はないのだろうか。
「袂を分かつ」
彼女に救いの手を伸ばしたのは。
どんな状態であろうとその人の意識に入り込み何かしら影響を与える力があり、意識が無かろうと大切に思う相手の声ほど心に直接届くのかもしれないな。
「そばにいる」
見えなくなっても傍に。
今までの彼女は色んな人に利用され閉じる事の出来たはずの力を常に開いた状態にさせられていたのだろうが、それも無くなった今彼女が再び渡し屋に戻る事はないだろうな。
投稿元:
レビューを見る
完結とのことですが、美雨ちゃんの体質の件が片付いただけで終わっちゃったので、少し物足りなさが残ってしまった。
ダルシャナも解体し、一先ずはお兄さんの陰謀は阻止できはしたけど、彼はまた別の手を考えるだけで、兄弟対決に決着がついたわけではない。
行幸が救おうと思っている彼女のことも過去のことは分かったけど現状維持で何も解決できていないし。
美雨ちゃんが来る前の状態に戻ったとも言えなくもない。
寧ろ美雨ちゃんは晴れて卒業、巣立ってしまったので、個人的には物足りないどころか、マイナスかなと感じてしまうほど。
三人でわいわいしているのを見るのも楽しみの一つだったので、まさか美雨ちゃんが二人の前からいなくなるなんて想像していなかったから余計でしょうか。
仕方のないこととは言え、非常に寂しさを感じました。
過去の話を多数盛り込んでいるので、一通りの伏線は回収できてはいますが、上記の通り何もかも解決しての大団円では決してないので、第一部完みたいな雰囲気です。
完結とはいいつつ、何かしらまた展開していく余地は十分残っていると思います。
(要はちゃんとした完結まで読みたいですという意)
投稿元:
レビューを見る
過去の因縁の陰惨さに心が痛くなる。
みんながHappyな結末を望みながら、そんなハッピーエンドがあるのか気持ちが沈む。
特に、美雨がさらわれてからは、絶望的な結末に向かっている気がして、行幸の力に望みをかけていた。
あまりにも、圧倒的に不利な闘いに見えた。
でも、数が多くても、敵は、お互いを信頼しきっているとは思えなくて、そこにはかない希望を託して。
まさか、あんなラストが待っているとは。
だって、だって、そんなのって。
新しい道、ではあるのだろうけど、やっぱり寂しい。
寂しさの中の明るさが救い。
投稿元:
レビューを見る
おぉぉ〜、なんだかすごい展開になったがね
途中、中二病でもこじらせたかと思ったけど、
かなりスッキリ、ホント未練なく完結に導いた展開に感激
シリーズでずーっと引っ張ることも可能なキャラ立ちなのに
このあっさりとした幕引きに好感、とてもいいもの読ませてもらいました
って、スピンオフだから、本編読めってことかな?