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唯川さんの小説はだいたい読んでいるけど、恋愛小説以外を読めるとは。山岳小説というジャンルになるんだろうか、それ自体初めてだったけどさすが、安定の読みやすさ。あっという間に読んでしまった。
山に登ってみたくなった。けどなかなか始めづらいかな。教えてくれる人がいたらやってみたいなあ。
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田部井淳子さん(1939.9.22~2016.10.20 享年77)、登山家としては勿論のこと、人間として沢山の元気をいただきました。本は10冊近く、BSプレミアムでも晩年の姿を拝見しました。このたび読友さんから唯川恵さんの本を紹介いただき読了しました。「淳子のてっぺん」、2017.9発行、名前は石坂淳子、田名部淳子になっていますが、人間、登山家、田部井淳子さんの生涯が描かれています。谷川岳・一ノ倉沢、アンナプルナ、エベレストの3つの章で構成されています。
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プロローグからうるっときてしまった。
すごいことを成し遂げる人は、色々な経験を積んできたんだなぁと感じた。
一度読もうと手に取ってページ数に尻込みしたが、とても読みやすく引き込まれてあっという間に読了した。
帰る場所があるってやっぱりいいね
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エベレスト登頂、と聞くと登った人だけで行ったのかと思うけど、その裏にこんなにたくさんの人の力とか登れなかった人の存在があるとは知らなかった。
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登山家の田部井淳子氏をモデルにした一人の女性の人生の物語。
出てくる色々な山を検索、想像しながら読みました。
淳子さんだけでなく、魅力的な人々がたくさん登場しました。
夫の正之、パートナーのマリエ、大学の友人·麗香、それからアン·ツェリンをはじめとするシェルパの存在。
体が浮き上がるほどの風、頭がふらつく位薄い空気。行ったことのない8000Mの極限の世界が目の前に迫ってくるようでした。
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この小説の主人公・田部井淳子さんの足跡についてはいくつかの著作を読んできたので大方知っていたが、小説として読むと、また違った側面を知ることになって新鮮だった。クライミングで使うシットハーネスは、その昔ゼルブストといっていたが、文中で出てきたので思わずニンマリしました。
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実在した女性登山家・田部井淳子の物語
こういうジャンルを、山岳小説というのかしらん…
それにしても唯川先生の何でもござれな筆力には改めて圧倒される
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登山ものはなぜかたまに読みたくなる。命懸けで過酷なチャレンジに対する尊敬、憧れ、嫉妬なのかなぁ。期待以上に感動させてもらいました。
まず、田部井さんが少し前まで単身赴任してた郡山の隣、三春町出身と分かっただけで親近感。晩年の穏やかそうな彼女をテレビでみるくらいだったが、一女性として心も体も鍛練を重ねた人生だったんだなぁと感じた。
同じ「山屋」の旦那さんも本当に優しい。
「言っておくけど、てっぺんは頂上じゃないからな。」
「淳子のてっぺんはここだよ。必ず、無事に俺のところに帰ってくるんだ。」
いやー、言ってみたい!
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初めての登山小説。分からない言葉とかマニアックな世界に着いて行けなくなるんじゃと思っていたけど、最近登山にハマり始めたとことと高評価が気になり読み始めた。全くの杞憂だった。
淳子さんが身長が低いことや女子校にいた経験があることなど、自分自身とも共通する点はあったが、「山に登りたい」という譲れない気持ちを持ち続けていることや、人間関係が上手くいかない状況を経験してもどうにかして仲良くしよう、ダメだったとしても次こそは失敗しない、とその芯の強さにただただ感服した。それは元々の負けん気の強さもあるとは思うが、自らやりたいことを貫き、その過程で周りの人や経験から学び取って成長し続けているからに他ならない。
私は里山や低山しか経験がなく、今後も絶壁を登攀するような機会もないだろうけど、やはり読了すると南アルプスに登ってみたり、一ノ倉沢に挑戦するクライマーを見てみたいなと切に思った。
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欠かさず読んでいる唯川 恵さん。
唯川さんと言えば恋愛小説のイメージが強いですが、本作は登山家の田部井淳子さんをモデルにした限りなくノンフィクションに近い作品となっています。
ページ数にして435ページ。
フォントサイズも小さ目で、聞きなれない地名や登山用語などがあり、読むのにかなり時間を要しましたが、綿密な取材をされた様子が丁寧な文章から伝わって来て、とても良い作品でした。
2016年朝刊の記事で田部井淳子さんがお亡くなりになられた事を知りましたが、田部井さんの事を全くと言っていい程、存じ上げておらず、今回この本を手に取って初めてこの方の功績や人としての素晴らしさを知る事が出来、それだけでも読んだ甲斐がありました。
40年前のエベレスト登頂、その裏にあった女性登山家チームならではの苦悩、葛藤、女性同士内の軋轢、家族の問題、海外遠征に掛かる莫大な費用と人手、希望者が全員登れる物ではないと言う事も初めて知りました。
山の頂上に立つまでの雪崩の恐怖、高山病、酸欠、友人の死、読みながら私自身も呼吸を止めて酸欠状態になる程の臨場感溢れる描写で、終始脳内映像で物語が展開して行きました。
ほんの少しの気のゆるみが死へ繋がる事もある大変な登山を、何故そこまでして挑戦するのか、自分にはとうてい真似の出来ない事だけに田部井淳子さんの強さ、柔軟さ、優しさなど、彼女の持つ心の奥深さを感じ、感動しました。
唯川さんの圧巻の筆力にも感激し、読後感、晴れやかな気持ちになれる作品でした。
とても良かったです。
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女性でエベレストに初登頂された田部井淳子さんをモデルとしたフィクション作品。
登頂成功と言う点の情報でしか知らなかったが、登山がこんなにも危険で死と隣り合わせのものであり、そこまでの葛藤や苦労、全く知らなかった背景が次々と出てくることに圧倒された。
そして成功はスーパーマンによってもたらされるものではないこと、挑戦することの大切さ、など、どうせ自分じゃできないと思いがちなことを考え直すきっかけをくれた。
立ち止まっている自分の背中を優しく大きな手でゆっくりと押してくれるような本だった。
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電子書籍。
登山家・田部井淳子さんをモデルにした小説。今じゃ「山ガール」と言う言葉がある位、女性も気兼ねなく登山に挑戦出来るようになったが、田部井さんの時代は一つ山を登るにも「女なんて」という偏見の目で見られる中、女性登山隊をつくり、エベレストに挑戦する姿がただただカッコいいし尊敬する。もちろん綺麗な場面だけでなく、挑戦する上での苦労や女性ならではのしがらみ等々…想像以上の苦悩で、読んでるこちらも感情移入して辛かったが、最後には感動もひとしお。ボリュームは大きかったけれど、非常に面白く一気に読めました。
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わかったこと
女同士は集まると不満が多くなること
登頂するのにとても沢山の荷物が必要だということ
また、大変な資金が必要であるということ
大変協力的で理解があり出来る夫であるということ
普通に考えて夫は協力的でもその両親などから批判めいたことを言われてもおかしくないのに淳子は恵まれている
前半の、淳子が山岳会の松永に対する想いに気づいた時がとても切ない
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分厚い本だが、一気に読み終えた。田部井さんが女性登山家として、先駆け的な存在である事は知っていたが、それは田部井さんが健康で前向きで努力家なだけでなく、冷静沈着、優秀な方だったからこそ、成す事ができたのだ。また、思いやりがあり、決して偉ぶらないが、決断力があり、リーダーシップがある。
「女性なんて‥」という時代の海外遠征は、困難の連続でバッシングも凄かった。そんは中、いつも田部井さんを応援し、支え続た夫の器の大きさにも感動した!
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1970年代、女性だけの登山隊がどれだけ大変でどれだけ素晴らしいかを知ることができた。
しかし当人たちは「女性だから」というこだわりもなく「山に行きたい」だけで行動しているように思える。
ジェンダーレスの時代を50年ほど前に先取りしているカッコいいクライマーたち。