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「人間は人生の必要な時期に、必要な人間としか出会わないし、そこで色々と学び尽くして、一緒にいることの意味がなくなれば遠ざかっていくのは仕方ない。」
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男女の双子、冬治と華子を取り巻く話。
二人の性格が全然違うのが面白い。
恋愛に対して積極的な姉と煮え切らない優しさを持つ弟。
個人的には雪村さんが好きになれなかった。
自分がしたいと思ってることを相手に伝えられずうじうじして、でもそれが相手に伝わってしまって、結局は自分の思い通りに物事が上手くいく。
だったら最初から相手に伝えるか、隠し通すべきだと思う。
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2012.2.13
島本理生の小説が、嫉妬しちゃうくらい好きだ。
後半共感しすぎて見られてるのかと思った。つまりおおよそ女子は似たような恋愛をしていて似たようなジレンマを抱えているのだと思った。ら、ほっとしたような、つまんないような心持ちがした。だれも彼も自分だけが四葉のクローバーでありたいと思ってるのね。
「淡い決意」の華子の言葉
--あんたの中にある最大限のワガママで、雪村さんに、どうして欲しいのか言いなさいよ
--嫌だったらいつだってやめていいっていうスタンスが、彼女の救いになると思ったら大間違いだからね
これをそのまま彼に聴かせてやりたいと思った。
でも同時に、私は雪村さんみたいにぶつかってない。誠実でもまっすぐでもない、って思って、やっぱり悲しくなった。
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読んだ時期が悪かった(?)なぁ
私はあと一カ月で大学を卒業する。
最近はお年寄りみたいに、大学生活を思い出しては
「あの頃は楽しかった」と思っている毎日で
そんなときにこんな小説を読んだのなら
せつない気持ちになってしまうのは当然のことでしょう
あぁ、卒業したくないなぁ
レビューを読んでいる限り
雪村さんはすこぶる不評
でもね、私も雪村さんのように付き合い始めてすぐに親が倒れて
迷惑をかけたくないから彼氏に「別れよう」って言って
自暴自棄な態度をとったことがある。
だからその最後の方のワケワカンナイ行動には
ものすごく共感した。
こればっかりは体験した人にしかわからない。
キラキラしている青春小説は嫌い。
わたしはこのくらいが好き。
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小川彌生ファンな私は、まるで漫画を読んだ気分。
終始、あの絵柄で事細かに、漫画として脳内変換されてた!
島本さんのお話は他にも何冊か読んでいたのに、
全く島本作品って感じがしなかったのは、そのせい以外の何ものでもない。
いい意味で。
ちょうど春から弟と一緒に住むから、余計に親近感がわいたなぁ。
姉弟間の独特の空気感みたいなものに、激しく共感。
ナラタージュでも感じたけど、物語によくある、どうしようもないお決まり、みたいなのがなくて、リアルな人間関係だから、すき。
優柔不断でしつこかったり、自分の意見とか考えを貫き通せなかったり、前に言ったことを今になってやっぱりあれは違いました、とか、普通に生きてたらそんなこと本当はたくさんある。
そういう自由のあるリアルな人物像だから、読んでてワクワクする。
最後の冬冶の決断も、私はすきだったなぁ。
そんで熊野さん最強だ。結婚してくれ。
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最初はわりと軽い感じかな、と思ってたんだけど、主人公の双子の姉、華子が思いの外しっかりしていて良い子だったため話の内容も浮わついただけじゃなかった。
雪村さんが冬治に振り向いてほしくて頑張る姿がけなげ。そのために協力する華子と雪村さんの友情がまたみどころでもあり。
ナラタージュよりはコミカルな雰囲気だし、長いお話でもないけれど、なかなか良い物語。
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作品発表されてすぐくらいに図書館で借りて読みましたが、「おもしろかったなー」って印象で、深い内容まで覚えてなかったこの作品。
で、古本屋で文庫見つけたので再読。
華子といい熊野さんといい雪村さんといい…主人公以外のキャラ個性的!
ちょっと少女漫画的な設定だけど、これくらい実際にはいなさそうなキャラだからおもしろくていいのかも。
逆にふつうの男として(?)書かれてる主人公の方が「いやいや実際こんなやさしくて家族のいいなりになる男いないでしょ」って感じで受け入れ辛かったかな。
でもこんな個性的なキャラ達より、最後にちょっとだけ出てくるお父さんの言葉の方が重みがあってすごーく心に残りました。
行きたい院のある場所や金銭面も考えて実家に戻るって言ってたのに、やっぱり今の大学の院に、一人暮らしで進んでもいい?って聞くこと自体、まだ迷ってる証拠だし、ほんとに彼女を支えたかったら院に行くことそのものをやめて就職するものじゃないのか。
おまえの考えはどちらにしても中途半端で、それではいいとは言えないよ、と諭されるとこ。
子を持つ(うちの子はまだ1歳ですがw)親として、なるほどなーって思った。
自分が息子から同じ相談されて、こういうこと言えるかなーと。
そしてラストにもびっくり!
表現としてはラストの結び方はとっても好きだったけど、「えーっ!そっちに行っちゃうん!?」ってちょっとありえないなーって思ったり。
ま、まわりがみんな突拍子もない人の中、主人公は常に普通だった分、最後にハメ(?)をはずせたのかな、と。
再読で、読んでるうちに内容思い出したけど、十分おもしろかったです。
今まで読んだ島本作品ではこれが一番好きかも。
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パソコンの変換と、驚くほど一致する。
引用を入力する分には楽でいいけど、こだわりはないのかな。
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わがままで女子力全開の華子と、その暴君な姉に振り回されて、人生優柔不断ぎみな理系男子の冬治。双子の大学生の前に現れたのはめげない手強い求愛者と、健気で微妙に挙動不審な才女!?でこぼこ4人が繰り広げる騒がしくも楽しい日々。ずっとこんな時を過ごしていたいけれど、やがて決断の日は訪れて……。モラトリアムと新しい旅立ちを、共感度120%に書き上げた、キュートでちょっぴり切ない青春恋愛小説!
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「青春小説でも恋愛小説でもなく、
モラトリアムとその終わりの物語」
装丁が可愛い。
登場人物たちが、絶妙なバランスで描かれています。
辻村深月さんが解説を書いています。贅沢な一冊。
大学生の華子と冬治。
二人は顔がそっくりな双子。
性格は正反対。
だけど、
振り回して振り回されて
ゼッタイ大切な関係。
華子が恋した、奥村さん。
華子に恋した、熊野さん。
冬治が恋した、金森さん。
冬治に恋した、雪村さん。
そして、家出した従兄弟の史弥。
みんなみんな。愛しい。
そのどれもに共感できてしまうんだ。
コンプレックスを抱えて、
将来に不安を覚えて、
浮気を許したすぐ後に、思わず殴りかかりたくなる華子の気持ちも
ドーナッツの袋を投げ飛ばして、殴りたくなる冬治の気持ちも
大切にしたいのに、
どうしたら良いのかわからなくて
途方に暮れてしまう。
弱いけど、強い。
強がるけど、脆い。
「たぶん、私があんまり誰かを本気で好きになれないのは、
自分のことを好きじゃないからなんだよね。」
「自分を気に入ってないから、
自分越しに見てる世界も愛せないんだと思う」
「あんたの中にある最大限のワガママで、雪村さんに、
どうしてほしいのか言いなさいよ」
不確かな明日が、
迷っても苦しくても
忘れられない大切な時間になってく。
島本さんの文章、読みやすくて愛しくて大事な時間でした。
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静岡から上京して一緒に暮らす双子の大学生、華子と冬治の物語。
わがまま全開の姉と優柔不断な弟という、わりとよくある感じの構図。
話自体はうだうだ恋愛しているだけの物語だが、その分妙にリアリティがあったりと、読んでいてなかなか痛い(もとい、切ない)。
って言うか、弟のモラトリアムっぷりがなかなかにグサッとくる。
実は解説が辻村深月だったのが購買理由の半分だったり。
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初の島本理生さんでしたが、めっちゃよかったです★
冬治くんみたいなキャラが私すごく好きなんだよね。
女の子に振り回されちゃう理系男子っていうのかな。
いろいろ考えてるんだけど誰にも優しくて傷つけちゃったり。
共感かなぁ。
なんか好き。
なんか青春というか胸がキュゥンとなるー!
あるある、ってかんじの日常を描いているだけなんだけどね~。
最後はちょっと・・・残念のような。
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やっぱり島本理生さんの言葉選びが好きだなー。
何気ない日常の書き方も恋をした時の言葉も。変に冬治の言葉にこっちが影響されてしまったり。
モラトリアムのど真ん中にいるからこそ、すごく心を動かされた1冊でした。
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ワガママで女子力前回の華子と、その暴君な姉に振り回されて、人生優柔不断ぎみな理系男子の双子の弟冬治。そんな二人と、めげない求婚者熊野と、挙動不審の才女雪村さんの四人で織りなすストーリー。
四人での楽しい日々と、決断のとき。
一千一秒の日々に続き、島本さんの青春ストーリーです。
登場人物の言葉には、みんなそれぞれの思いがあって、どの人の言葉にも心が動かされました。
冬治が雪村さんに対してかわいいと感じた場面がすごく印象に残っています。
「来たかったところに連れてきてもらって、冬治さんも一緒で、そんなの楽しいに決まってるじゃないですか」
こんなの笑顔で言われたら、たまんないよって男の人多いと思うけど、本当に好きな人だったら自然とこういう感情って湧き上がると思います。
計算じゃなくて心からの言葉。
登場人物全員がどこか面倒くさいけど、そこに人間らしさがにじみ出てて、読み終わった後も登場人物のその後が気になります。
最後の冬治の選択について熊野と同じで納得のいかない読者もいるかもしれないけど、冬治らしくていいのかなと。
すごく大人な人には物足りないのかもしれませんが、誰しもこういう時期ってあったと思うし、同世代の私にはすごくピッタリな作品でした。
大学生にはオススメですね。嫌いな人いないと思う。こういう作品。
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これも、島本さんの作品にしては、爽やかでかなり読みやすいと思います。
静岡から東京の大学に進学し、双子の姉の華子と一緒に暮らしている、冬治が主人公です。
何と言うか、青春ど真ん中。読みながら、「うっわ」とか「きゃぁー!」と言ってしまいそうになるくらい、ど青春です。
雪村さんは、登場した時に、「あぁ、これって、ああなるパターンかな・・・」と思ったら、まさにその通りだったので、「何だ、やっぱり・・・」と、少しがっかりしてしまいましたが、そんな所も含めて、いかにも青春なんだなぁ、という感じでした。
冬治くんの最後の選択は、彼なら何十年経っても、後悔はしたとしても、文句は言わないような気がしますが、これが女性なら、多分、喧嘩をしたら、死ぬまでこの事で文句を言うんだろうなぁ。
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姉弟の双子の話。
若いなぁって思うけど
それはそれで気分のいい読後感でした。
ただ表紙が私は好みじゃない。。