紙の本
超能力禰宜さん登場
2008/05/12 15:15
10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:菊理媛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の他作と比較する気はさらさらないが、人気シリーズが「水戸黄門」とすれば、こちらは「鬼平犯科長」といったところか。
勧善懲悪を見終えた後は心地よいが、かなり現実離れしている。というか、現実離れが売りなのだ。絶対安全、絶対安心、多少の危機や涙があっても、スケサン・カクサンは一騎当千の凄腕で、それでも危機一髪の瀬戸際には必ずヤシチの赤い風車が飛んでくる。ギリギリまで追い詰められようが、最後は「めでたし、めでたし」で終わるのだ。こういうストーリー展開をバカにしてはいけない。読者(視聴者)はそれを望んでいるし、だからこそ長寿番組となりうる。私も大好きだ。
これが鬼平犯科帳となると少々様相が違ってくる。もちろん勧善懲悪で、最後は「火付け盗賊改め、ハセガワヘイゾウである!」の名乗りをあげて、バッサバッサと悪人を切り倒し、血も涙もない極悪人は容赦なく切り捨てる。時には悪事を働いてしまった善人をわざとお目こぼししたりもするけれども、水戸黄門でなら死なずに済ますであろうところだが、鬼平犯科帳では死んでしまったり、ところ払いになったりする。要は比較的リアルなのだ。どっちが好きかと言えば、私はこちらに傾倒している自覚がある。「剣客商売」も大好きだ。
もちろん、鬼平犯科帳だってフィクションに違いない。あんな大根を切るように多数の悪人を一人で切り倒していけるはずもない。けれども、どこかリアルなのだ。
前置きが長くなったが、本作品はフィクションでありながら非常にリアルなところがあり、主人公が瀕死の状態にまで追い込まれてしまう。和製サスペンスと言って良いストーリー展開で、主役一家を除けば善人・悪人が定まらない状態で話が進んでゆく。もちろん、「夢告」という超能力がストーリー展開に濃厚にからんでいるので、「リアルな話」というと眉間にシワを寄せる人も多いであろうことは否定できないのだけれど。
「これも面白かったよ、畠中さん。また新作も読ませてね」と、友だち口調で話し掛けたなら作者に怒られてしまうだろうか。
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若旦那同様文章は洒脱で、するりと懐に入ってくるのでラクにお江戸の世界に入っていけるし、とっつきの展開が面白い。ゆめつげという要素もわかりやすいし、雰囲気がいい。殺伐とした出来事を主人公兄弟の柔らかさで薄らいで読ませる。しかし「しゃばけ」もそうなんだけど作者は緻密なストーリー展開を要する作品には向いてないと思う。長くなればなるほど首を傾げる部分が出てきて、だからどうしたと思い、最後はなんかもうどうでもよくなってしまう。尻すぼみもいいトコで、最初の期待が高い分力が抜ける。
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夢で知りたいことを占える兄(ただし、あまり当てにならない)と弟が、とある大店の息子探しに巻き込まれる話。実は事件の背後には、幕末の動乱も絡んでいて・・・と、大きく出たな!という唐突感はちょっと否めなかった。「しゃばけ」みたいに、日常の謎解きの範囲で収まっている方が個人的には好みかもです。
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序盤で、「頼りにならないお兄さんとしっかり者の弟」の関係にくすりとさせていただいた分終盤の展開に胸打たれました、やっぱり何があっても兄弟は兄弟で兄は兄なのだろうと思います。というか弟可愛いです。
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江戸末期の神官のお話。夢で未来を見る神官が事件に巻き込まれます。
推理ものとしてはイマイチですが、キャラ萌え優先の方にはおススメ。
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江戸時代ファンタジーなのかと思えば、意外と江戸末期の世情を反映していてハラハラドキドキました。時代が変わるときの緊張感と「夢告げ」というファンタジー的な要素が上手くミックスしていたと思います。あとこの兄弟のコンビが可愛い!!!
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「こちらの川辺家の先代夫人は、京にある古い社家、神代家当代の、曽祖父の従兄弟の娘の息子の子供にあたる方だと聞き及びました。」
相変わらずところどころで笑わせてくれる作家さんだと思う。
そしてこの作品もまた、奇想天外な方向へと向かっていく。
予測がつかない分、飽きなくて面白い。
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彼氏に借りた。
主人公が気弱な子なところは、しゃばけの若だんなと似ているなあ。
話はちょっと強引な気もするけれど、どうなるのかわからなくておもしろい。
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江戸時代末期。黒船が来航し、江戸時代も終焉を迎えつつある。。
江戸の小さな神社で神官を務める、弓月に「ゆめつげ」で一人息子を探して欲しいとの依頼が舞い込んだ。
夢告は、夢に入って過去や未来を見るものだが、弓月のゆめつげは、全く役に立たないという代物。そんなわけであまり乗り気ではなかった弓月であったが、ひょんなことから、弓月はこの依頼を受けることになる。
畠中恵さんといえば、「しゃばけ」シリーズで有名。この「ゆめつげ」は、しゃばけシリーズよりも、後期の江戸時代の設定で、
また違った雰囲気で楽しめました。面白いです。
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しゃばけの畠中さんのだー、という事で手にした訳です。これはシリーズとかにはなってないのかな?まぁ、フツーに楽しめました。そしてフツーに腐女子思考に囚われました。弓月モテモテ、ってカンジですよね(マテ)。
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舞台は幕末期の江戸で、時代の変動の流れに巻き込まれた神社の神官が主役のお話。ゆるキャラな弓月兄ちゃん、好きだなぁ。肝が据わってる彰彦さんもお気に入り。
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●2008年6月13日読了
時代はペリー来航の約10年後。江戸の時代が大きく変わろうとしている転換期。
比較的小さな構えの清鏡神社にはふたりの神官兄弟がいました。
頼りない兄弓月と、しっかり者の弟信行。
しかしこのへなちょこ兄にも「夢告(ゆめつげ)」という特技があります。
夢告とは夢占いみたいなもので、夢を媒体とした予知能力みたいなものです。
でもこの弓月の夢告が頼りない。当てにならない。
そんな弓月のもとへ由緒正しき白加巳神社の権宮司である彰彦が尋ねてきた。
弓月の夢告で解決してほしい問題があるのだとか。
さて、弓月の夢告の結果はどうでるのか!そして彰彦の真の目的は!??
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この本はしゃばけの作家である畠中さんの作品です☆
おもしろかった!!
というか彰彦が気になるんですが……!
兄ちゃんの弓月もいいけど、彰彦さん!あんたいいよ!
シリーズ化してくれればいいのに、と思います。
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のんびり、ほのぼのとした作品。のんびり屋の兄としっかり者の弟の川辺兄弟も畠中さんらしいです。
でも、タイトルの夢告(ゆめつげ)と行方不明になった新太郎探しに幕末という時代設定と、お膳立てはよいのだけれど、それらの魅力がいまいち噛み合っていなかったように思います。
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「しゃばけ」シリーズでも感じたのですが、可愛らしい表紙とは裏腹に内容はけっこうハードです。本格的な推理物です。
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機内で読んでいたのですが、やっぱり「しゃばけシリーズ」の方がおもしろいかな。
主人公がちょっと臆病すぎたり、最後のゆめつげはいらなかったかなー。