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信長の行動を信長の心理描写から描き出そうとしている。その心理とはここでは書かないけれど、新たな切り口を前提としているので、それが受け入れられるか受け入れられないか、腑に落ちるか落ちないかで大きく評価が変わると思う。私の場合は腑に落ちなかった。理解はできるけど、納得できない感覚のまま終わってしまった。何かしらの書く上での制約というか約束事でもあったのかなと勘繰ってみたりして。次回作の「まむし三代記」に期待です。
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1日で読んでしまうほど簡単
登場人物が少ないので、さらさら読めた
明智光秀の憎しみはあまり無かった
自分の中の怖さを分かろうとしているところが
気持ちとしてあった、
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信長が何故、時に無謀な行動に出たのか。
何故自ら神になろうとしたのか。
信長の行動原理の源が何なのかを追求する話だった。
全体的に大雑把な印象。これまで木下さんの作品では外れは少なかっただけにちょっと残念。
最後の、何故明智光秀が謀反を起こしたのかという点についても消化不良な感が残った。
ただ光秀、秀吉、家康に通じるものがなにかということはこの作品で描かれていた。
また信長は父・信秀の行動を倣ったという説もあるが、そこに通じる話でもあった。
調べると、天野純希さんの「信長、天を誅する」と対をなす作品のようだ。そちらも読んでみることにする。
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2020.4.18 読了
また新たな 信長と光秀の関係。
信長の新たな解釈で面白かったんですが、
サラサラと話が進み、
あっという間にラストで
なんとなく物足りなかった。
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「炯眼に候」で、信長本人ではなく周囲の人物の目線の物語を描くことで、信長の突出したカリスマ性を描いた1冊がすごく面白かったので、今度は信長本人の内面や感情を起点にした物語で、ふたつ対比が良かった。信長マニアにはちょっと納得いかないかもしれない、弱い信長、揺らぐ信長像も、腑に落ちる感がある。
強烈な乱世に熾烈な立場で生まれ、承認欲求の箍が外れてしまった、ひとりの人間だったのかもなあ、と。
岩室長門守(岩室重休)、あまり知らなかったのでこれを機会に調べられてよかった。信長公記でも絶賛の重臣だったのね。この部下が信長の半生にずっとついていたらどうなっていたのだろうなあ。茶々もインパクトあった。結局だれの側室になったかわかっているからこそ。
戦国時代の物語はどう描いても仮説だろうけど、ナルホドな1冊。でした。
全5章
下天の野望/血と呪い/神と人/天の理、人の理/滅びの旗
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信長の心理を描く歴史小説。
信長は他人視点で語られることが多く、本人視点の物語は珍しい。
作者らしく、実在しているが無名な人物である岩室長門守(重休)を冒頭に、湯浅甚助と小倉松寿をラストに登場させてくれたので、勉強になりました。
確かに、信長が礼儀以外で人に頭を下げるとか懇願するイメージはないので、この小説のような心理なら納得がいきます。
もう少し、光秀、秀吉、家康との関係を描いてくれるともっと面白かったと思います。
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天野純希『信長、天が誅する』と交互に読むと、重層感があって面白い。
本作は、信長メイン。筆者は信長の新書を出す程、信長について考えたことだろう。内面の葛藤も良く描かれている。
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終章の「滅びの旗」に面白さが結実しています。
桶狭間の戦い直前、集結地の熱田神宮に集まった信長精鋭の馬廻り衆はたったの5人。
叡山攻めを進言して、「根切り」の実行部隊を買って出る光秀。
「いいのか」とだけ、信長は問うた。
天王寺合戦で桶狭間後としては、初めて少数で大敵に当たる信長。
「…これは畿内を―天下を失わぬための戦いだ」
本能寺の変で破顔し
「では、戦うか」
と桔梗の旗に向かう信長。
新しい解釈で
「麒麟がくる」の別世界としても楽しめました。
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定説と違う面白さがあった。
けれど、今までと違う、という面白さ以外があるかというと、ちょっと分からなかった。