投稿元:
レビューを見る
「もしもAIが小説を書いたなら」というちょっと近未来っぽいストーリーですが、ひたむきに頑張っている高校生達の熱意が伝わる作品でした。
ライトノベルっぽく、登場人物たちの背景などの奥行き感は、あまりないものの、「今」を生きている高校生たちの青春群像劇が、垣間見れるかと思います。
主人公は、題名に出てくる坂下あたるの友人・佐藤毅。詩を作ることが好きなこともあり、随所に詩が載せられています。個人的に今まで、なかなか詩に触れることがなかったので、詩の良さを感じとることは難しかったです。でも、なんとなく味わい深いなということはわかりました。
また、ほかにLINEのやり取りが描かれていました。ちょっと前までは、電話やメールでしたが、ついにLINEのやり取りも小説に組み込まれていて、新鮮味がありました。
メールと比較すると、より生の声を聞いているような感覚があって、面白かったです。
この作品の要となるのは、AIが様々な情報を取り込んで、坂下あたるが書きそうな小説を書いていきます。それをどう乗り越えていくのかが、見ものかと思います。
もし現実にAIが作った作品があるならば、それを私たちは、受け入れられるのか。個人的には複雑な気持ちだなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
王様のブランチで注目!
誰かのために書くということ誰かに思いを届けること。 文学にかける高校生の姿を描いた青春エンタメ小説。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞作家の受賞第一作で面白かったためし無し!今回は期待したんだけドナー。自分がずれてるのか、世間が権威に媚びているのか?いずれにしろ読んでみないと判断出来ない!
投稿元:
レビューを見る
好きなアーティストが薦めていたから、読んでみたけど、ちょっとあまりついていけなかった。
詩の評価ができないので話の構成でしか判断できないが、正直辻褄があわないと感じるところが多かった。
AIの話を書くんなら、もう少し設定をしっかり納得できるものにして欲しいな。
投稿元:
レビューを見る
詩作はよく分からないけど、4人の高校生のキャラクターが際立って面白い。坂下あたるの偽物が出てきた後の展開はSF的。
投稿元:
レビューを見る
初出2019年「小説すばる」
AIが小説を書いた話というので読んでみたが、なかなかどうして、小説を書く才能豊かな高校生坂下あたると、その才能に影響されて現代詩を描き始めた友人佐藤毅が、あたるの使っている小説投稿サイトに出現した「坂下あたるα」が本人より優れた小説を書くことに翻弄されるのが面白い。彼らが自分にとって文学とは何かを真剣に考え、言語化していくのが実に好ましいし、彼らを罵倒しながら彼らの姿勢に実は共感している女子2人も微笑ましい。
後半3分の1で謎解きが展開するのだが、謎の天才小学生やAI が勝手に増殖していくあたりは目新しいのかもしれないが、あまり面白いとは思えなかった。
投稿元:
レビューを見る
王様のブランチで紹介されていて、面白そうだったので読んでみた(著者は芥川賞作家の町屋良平さん)。詩を書くのが趣味の主人公・毅は、自分の詩が評価されずに悩む日々、一方で親友のあたるは自作の小説をネットに投稿して多くのファンを獲得している。ある日あたるの偽アカウントが作られ、その偽アカから小説が投稿されだす、「犯人」を突き止めてみるとそれはAIだった、、、現代的でセリフ回しも面白いエンタメ青春小説、女性キャラクターが全員濃いのもよい。
投稿元:
レビューを見る
よく咀嚼できないまま、いきおいで読み切れた気がする。詩はあまりわからないけど、たまにこの連なりいいなと思うところもあった。
投稿元:
レビューを見る
現代時にはげむ高校生のお話で、とても面白かった。
ぽみちゃんという女キャラが、ちょっとあざといぐらい可愛くて、小説で萌えーな体験をするとは思わなかった。
しばしば現代詩が引用されていたが、2,3回よんでも、さっぱり意味が分からないので半分ぐらい読み飛ばしていたのだが、中〜後半ぐらいに「そういう状態」に対する言及があったので、少しホッとした。
町屋さんの作品は、芥川賞をとった作品とコレしか読んでいないけど、主人公の冷めた感じというか、だるい感じが、とてもよく分かる。好きな作家だな、と思った。
文体も作品によって変えているみたいだけど、とても好きだ。
本当プロットだけでも面白いし、ラスト30ページくらいで、ちょっと泣いてしまった。なんつーかアニメ映画っぽい。映画化希望。
投稿元:
レビューを見る
男子高校生ふたりが文学でつながり、AIと対峙するのだが、先をどんどん読みたくなり、あっという間に読み終えた。あたるは毅にとっては才能にあふれ嫉妬の対象だが、同時に気の合う仲間でもある。それがある日、あたるの名をかたりあたるよりも先に本人より面白い小説を発表する奴の登場によって、あたるはすっかり参ってしまう。毅は自分のようなものがあたるを救う事が出来るのか、悩み、逃げかけるのだが、友達の女子二人が毅のやる気を引っ張り出す。剛が授業中に先生から怒られながらも詩を作るための読書をやめない様子が面白かった。小説発表のアプリやSNS、AIなど今どきの要素はあるが、女子の描き方は全然つまらなくて、不満。昔の少年漫画的な、男子にとって都合の良い女子としてしか描かれてない。この作品にそこまで求めるのは無理なのか。
投稿元:
レビューを見る
初読み作家さん。現代詩の部分は申し訳ないがさらーっと流した。ぽみちゃんは良いアクセントになっていたと思う。
投稿元:
レビューを見る
今どき(というのが当たっているのかどうかわからないけれど)、言葉で表現することを真剣にやってる高校生の話。現代詩を理解する力が自分にほぼないので「読み通せないかな」と思いつつ、何故か全然嫌にならずに最後まで一気に読んでしまった。ネット社会になってますますビジュアルと音の情報が溢れる中、そこに漂うはめになった「言葉」そのものの確かさや深みはどこからどうやって得られるのかという切実さ、かな。自分に現代詩を読む力がもう少しあったら星を増やせそう。
投稿元:
レビューを見る
前半は言葉が凡人にはよくわからない感じ。詩がいっぱい出てくる話。長文でよくわからなかった(そこは読み飛ばした)が!後半はどんどん面白くなっていく感じ。
少年の思春期ど真ん中な感じかと思えば、ガッツリAIの話がでてきたり、目まぐるしさを感じた。方向転換がナチュラルに感じた。
感動要素は薄いけど、読後感は爽やかでいい。
不思議な小説だった。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞作家の作品だったが知らなくて読んだ。
AI が登場した時点でさっぱりわからなくなった。
人工知能だって人間が造り出したものだろうにそれに人間が振り回されてしまったら終わりだね。
ふたりの友情は救いだね。
それを狙っているのかな?
兎に角私には難解だった。
投稿元:
レビューを見る
小説の中に詩があふれている。いくつか好きな詩人の作品が引用されていて、お!とときめいたけど、小説と詩って読むスピードがどうしても違くて一冊の作品として楽しむのが難しかった。小説部分はテンポ良い青春。