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陰陽師、しかもあの安倍晴明の孫が出てくるが、彼が薄紅の姫の力を借りて解決する事件は現実的なものばかり。
あやかしも怨霊も(真相には)関わってこないので驚いた。
薄紅の姫の年齢にも。
姫と呼ばれつつも女房として出仕している訳で、それなりのお年であって……表紙イラストとの差が結構あるような。
源氏物語が好きすぎな女房の平安時代ながら現実的な謎解きは面白かった。
面白いには面白かったが、どうにも文章が読み辛くて、読むのに少し苦労してしまった。
薄紅の姫も晴明の孫も本心を隠して会話していたからだろうか。
感情移入がし辛い。
貴族の会話は面倒である。
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奉親は安倍晴明の孫ということで、「平安あかしあやかし陰陽師」と少し繋がってるのがおお~って思ったが、最初はなかなか話に入り込めなかった。
今のところ奉親は薄紅への話の振り役と言った感じで、謎解きのお膳立てをしている為か一歩引いて薄紅を見て(楽しんで?)いる。
薄紅の物語への愛と知識はすごいが、全体的ストーリーとしてはあっさりした感じがした。
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いつになったら話が転がり出すのかなと思いながら少々もどかしく読んだ。
本筋から脱線して同じようなやりとりが何度も繰り返されたり解説のト書きが多めだったり、文章のテンポがちょっと合わなかった。残念。
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「更級日記」の菅原孝標の娘薄紅姫と安倍晴明の孫の奉親が都や宮廷で起きる事件を解決するというもの。陰陽師の奉が関わっていても、呪術的な要素は全くなく、源氏物語と事件との類似によって推理していくというもの。なんかインパクトに乏しいんだよなあ。事件自体に魅力がないし、会話もワンパターンかな。
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うーん、平安物が好きで読みまくってる身としてはいろいろ物足りなかった……。
まず主人公2人がいまいち魅力不足。薄紅姫の本への偏愛は分かるけど、それを超えるかわいらしさや人間的な魅力が伝わらない。泰親のほうも、若いわりに切れ者で腹が読めないという部分が強調されすぎてて、でもかわいいとか好い人とかいうポジティブな評価が出てこない、
事件が小粒なのも残念。最初の、泰親の持ってきたお礼が贋作か本物か、は、あまりにマニアックすぎて物語の最初にもってこられても入り込めない。結論もそれしかない、という感じで意外性がないし。
陰陽師を出すなら、めいっぱいオカルトに走ってもいいと思うけど、中途半端に理屈ぽく人間の感情を解説してて興醒めだった。
最後、薄紅姫が代わりに毒を口に入れたところは良かったなー。ああいう、感情がだーっと動くシーンが結局のところ読者の気持ちも動かすと思う。も少しそういうシーンが欲しかった。
シリーズものらしいけど、続きは読まないかなぁ。
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面白かった!!平安の貴族社会に潜むミソジのヲタ女子(源氏物語/紫式部推し)が、その拗れ具合を持って、謎をとくという、ミステリ?なのか?そういう話。菅原道真の来孫あたりで、源氏物語推し、となると菅原孝標女がモデルなんかねぇ。平安の貴族女性の生態なども、細かく入っており、さらに現代のヲタネタ的な『金田一少年の事件簿』みたいな感じで、作者の推し愛を感じるような気がする。従者の髭黒の右大将ならぬ義盛が、すんごい良い味。晴明の孫、奉親(確かに一説には安倍晴明に息子が2名いたというのもある、奉親は孫ではなく息子という説も?あったか??)。ともかく、微妙にちゃんとある説を混入させつつ、リアリティがあるようでいて、全くリアルから外れていくのもまた、いとをかし。作中で語られる薄紅の二次製作も読んでみたい。
これは続きも読もうと思います。