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対症療法を超える根本原因、自分自身
答えを見つけることではなく正しく問う
沖縄を題材にしているが日本人について論考している。日本から貧困がなくならない本当の理由が顕在化する前に警鐘を鳴らしている。
社会を変える事は不可能である。社会が自ら変わる。社会変革とは人を変える力ではなく一人一人が自ら変わりたいと思う心を火をつける力である。すなわち目の前の1人の関心に関心を注ぐ、または目の前の1人のために立ち止まると言う事。
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♥️感想♥️
普段、実用書の類はあまり読まないが、気になったため軽い気持ちで読んでみたら、かなり重要な内容だった。
─何に重要か?誰に重要か?
沖縄の話だから沖縄でしょ、はとんだ勘違いである。
沖縄の問題は日本社会そのものであり、そして何より自分の問題なのだ。
私は恥を承知で言うが、友達が居ない。恋人も居ない。それは自分には縁がないから、だとか、魅力がないから、だとか、他のもののせいにしてきた。確かに、それは一理ある。しかし、本書を読んで、それは己の自尊心の低さゆえに自分を愛せてないせいと、相手の関心に関心を示して来なかったせいだと気づいた。
前者に関しては、すぐには難しい。人には色々あり、コンプレックスの塊である自分を容易く受け入れることなどできない。だか、自分を愛せない人は他人を愛せない、と言うように、この欠陥だらけの自分を少しずつ許容し、愛せたらまた違った景色が見えるのではないか、と思う。
後者に関しては、今から出会う全ての人に心がけようと思う。その人が何に関心を寄せているのかを傾聴し、思いやる。結果的にそれが社会や自分のためになることが本書を通じてわかったのだからやるしかない。
大切な人に勧めたい一冊です
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沖縄は何度か観光で訪れ、また行きたい所でもある。外部の人間からは、
平凡な「定番」が異様に売れる市場
外食はまず「知人の店」
といった人間関係に依存した経済が堂々とまかり通っているのは、古き良き時代が残っているようで、だからこそ、また行きたくなる観光地なんだが、、、
著者の分析によれば、この人間関係の負の側面がたくさんあるということのようだ。
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沖縄が本土以上に日本的であるというのは驚きだった。周りの人の目を気にして、出る杭を叩く社会だったとは。見かけとは全く違って、生きづらい社会なんだなあと思った。クラクションが鳴らせず、目立つことを嫌い、出世や昇給にはあまり興味がないというのは意外だった。あまり考えることなく同じものを消費し続け、できるだけ知り合いの店を使い、親類を重視する保守性や閉鎖性は分かる気がした。前半は沖縄から貧困がなくならない理由をデータを使いながら論理的に話を展開。大変興味深く、納得感があった。沖縄文化論として、面白く読んだ。その一方で、後半は極めて理念的な話の展開だった。相手の関心に関心を持つことが根本的な問題の解決になるというのは分からんでもないが、腑に落ちない気もした。沖縄も価値観が近年大きく変わり始めているようだ。本土以上に日本的である一方で、日本的でない独自性をも持ち合わせる沖縄にますます興味を持った。
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補助金政策頼み
クラクションを鳴らせない、定番品しか買わない島国人間関係、親族の意見絶対、、
→自尊心の低さが問題
とのこと。
沖縄酒税のことや、独自商品が人気の理由(知り合い経済、親の意向)など、なんとなく分かっていたが体系だって理解できていなかったと感じた。
解決法が対個人の人間愛、とは筆者の信念。
サンマリーナ(現シェラトン)再生の実績は素晴らしく、そこから学んだこと。と
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読んでみて感じたことな、沖縄の人が読むと考えさせられる内容はあるが、全ての人に刺さるとは思わなかった。具体的な部分もあるが、この作者の考えがほとんとの内容を占めているので、ちゃんとした貧困の原因を知りたい人にはオススメ出来ないと思う。
悪くは無いが、人を選ぶ内容だと思う。
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沖縄にこだわらなくても、、
というのが正直な感想。後半、最後の最後に、沖縄のみにあらず日本どこでもみたいなことも言われているし、私が存じている勤務先の沖縄拠点の元気一杯やる気満々な様子とだいぶ違うなと思うこともSNSの普及などで一変した、とあるし、今そうであるとわかっているなら最初からそれを書いた上で沖縄での体験に基づく自論を展開していただくのがよかったかな、と思う。興味本位に手にすると沖縄に対する考えや印象にバイアスかかりそうでやや信用できないスタンスで読み進めた。経験されたことは事実が書かれているのだろうから沖縄や沖縄以外の様々な境遇の若者の話を知ることができたのはプラス。ニュートラルな気持ちで読むならよい、かな。愛の経営とかに共感できれば面白いかも。人に関心を持つのではなく、人の関心に関心を持つべし、というくだりは、良いこというな、ほんとにそうだと共感した。
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出る杭は打たれる社会、沖縄。それが現状維持を最適解と考える風潮に繋がり、ひいては貧困脱却を困難にする根本的な原因になってしまっとる訳ですわな。なるほど。観光に訪れるだけではなかなかに見えてこない視点だけど、言われてみるとなるほど、って感じ。日本全体についても言えること、ってのも納得。他人に興味、ではなく、他人の興味に興味、ってのも至言ですわな。意識しよう。
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沖縄から出て今は本土で暮らしているが、沖縄で感じていた謎の違和感を言語化してくれていてよかった。
沖縄から出たがらない、出ようとも考えていない人たちの話をしているのかなと感じ、私の周りにいた人たちには当てはまりはしなかった。
沖縄だけの話ではないと思っていたら、最後は日本にまで話が飛んでなるほどなと思った。
著者の考察に正誤はわからないが、考察の仕方はすごく参考になった。
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沖縄の社会構造は私の地元にも当てはまるな、と思った。同じような話が繰り返しで長くて、解決法が自己啓発気味で期待したものと違ってたが、人に関心持つでなく、人の関心に関心を持つというのは参考になった。
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沖縄から貧困がなくならないのは、そういう経済的合理性があるから。
という主張はストンと納得できるものだった。
周りの目があるから、関係性があるから、
といったことにしばられ
「自分で考え、判断する」ことが難しい。
その結果みんな思考なしで慣例に従う感じになり、
変化が生じにくくなる。
沖縄だけでなく、日本全体でもそうだよなと思う。
改善策は、「一人一人が安心して力を発揮したり意見を言えるようになること」というメッセージを受け取った。
遠回りのようで、それしかないのかな。
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基地問題を盾に補助金を受け取る。そうした年間3000億もの補助金が良くも悪くも沖縄の抱える問題を根深いものにしている。現状維持を好む沖縄の労働者や経営者、優しい消費者。私は沖縄県民だが思い当たる節は多々ある。本書でも書いてあるように一人一人が自尊心を持つことで沖縄の問題が解消されると信じて頑張っていきたい
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仕事で沖縄に移住して6年とすこし。沖縄はどうですか?と沖縄の人に聞かれたら、「とても過ごしやすいです」さらに聞かれたら、「でも、沖縄は努力が報われない土地な気がします」と答えている自分は、この本を頷きながら読んだ。
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米軍基地に伴う経済支援が招く貧困、社会構造、そして国民性(沖縄に限ったことではない!)をとても具体的かつ筆者の実調査・実経験に基づいて記された本書はとても読み応えがあり面白かった!
テーマ・切り口は沖縄ではあるが、格差社会が広がる日本そのものへの問い立てと貧困や見えない(気付かれない)社会的な障害に苦しむ人々に言及していて、身近な問題であることに気付かされた。
若者や生きづらさを感じている人々、教職者、人や会社を育てる立場にいる人に道しるべとなるよう本だと思う。
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内容は納得がいく、というか身に覚えがある、という感想。補助金の使い方、同調圧力への恐れは自分も今も引きづっているように感じる。これからどうするか。ひとりひとりのが気づくことが大事だな。