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乱世を生き抜いてきた者たちの死
2022/09/23 18:42
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
曹操が病に倒れ死んだ。前後して曹操と戦った者たちも死に、ここまで読んできた者として寂しさを感じるとともに、魏の次世代の者たちの姿勢に反感というか感情を乱されてしまった。
そして、関羽の仇を取るために調練を繰り返す劉備と張飛。彼らの思いに痛々しさを感じつつ、張飛を見舞った出来事が辛く哀しい。
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英雄たちの死
2002/07/19 13:56
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投稿者:しょいかごねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1巻の始めから登場していた人物が、一人、また一人といなくなってしまう。もう本当に読んでいるのが辛い(でももちろん読むのは止めない)。この巻では曹操、張飛が死んでしまいます。とくに曹操の死の場面は涙なしには読めない。結局、僕の一番好きな人物は曹操だったのではないか。劉備はほっておいても主人公になるからか、北方版では曹操の描写が比較的多かったような気がする。最後まで重要な役割を演じる医師の爰京(オリジナル人物)がいい仕事をしています。
張飛の死は、通常の三国志ではなんかあまりかっこよくない死に方なのだが、さすがに北方版ではかなり前から伏線が引かれて「ああ、このままでは張飛が死んでしまう…」という、ハラハラドキドキの濃密な描かれ方になっている。
この巻から魏帝が曹丕の時代になる。残念だが、魏への親しみが急に薄くなってしまった。
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だれも劉備は止められない
2002/04/05 20:44
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投稿者:タツー - この投稿者のレビュー一覧を見る
この巻をゴルフで言えば、午後の第二のクライマックスだ。スコアーを落とした者がどうにか挽回を計ろうと、もがきだしたところを、スコアーを上げている者がゲームとは別の観点から攻めあげ、相手を更に落とさせるようなところか。関羽を殺され悔しさに、いかりに満ちる張飛と劉備。そんな中、心も体も弱っていく曹操。そして死。曹丕が後を継ぎ、司馬懿との策略が始まる。蜀は呉への報復攻撃の段取りが整い始める。呉は張飛の暗殺を隠密に進め、一度はしくじるがついに暗殺を成功させる。ここでとうとう劉備は一人になってしまう。だれも劉備は止められない。呉への侵攻が始まった。大きな戦は十の巻にはないが、生き残っている者達の息づかいのようなものが描かれている。
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実は、こんな本も読んでます(しかも、かなりハマりました)
きっかけは思い出せないほど偶然に、読み始めたのですが、
途中で、止めるなんて無理でした
北方謙三氏の才能によって、歴史小説なんて域を超えてます
通勤の満員電車の中で読んでいて、涙が止まらなくなることも
しばしば・・・
十三巻という大作ですが、ぜひ一度!
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関羽が死んじゃうぐらいから、1代目のお馴染みの人たちがバタバタと死んでいってしまうラストスパートに入りました。
このあたりになると、いつもの三国志では、ちょっとキャラクターも小粒になっちゃって興味が薄れてきてしまうのですが、北方三国志は、まだ、いい感じに続いています。
このあたりは、人にすごく焦点をあてて書いているからでしょうね。
けっこう、曹丕とか、孫権も魅力的です。まあ、小粒ですけどね。
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関羽雲長死す。その報は蜀に計り知れぬ衝撃を与えた。呉の裏切りに対し、自らを責める孔明。義兄弟を失い、成都へ帰還した劉備と張飛は、苛烈な調練を繰り返し、荊州侵攻、孫権討伐を決意する。一方、魏王に昇り、帝を脅かす存在となった曹操は、後継を曹丕に譲り、刻々と迫る死に対峙する。司馬懿とともに魏内の謀反勢力を駆逐する曹丕。劉備の荊州侵攻に備え、蜀へのあらゆる謀略を巡らす孫権。英雄たちの見果てぬ夢が戦を呼ぶ、北方<三国志>波瀾の第十巻。
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2012年06月 08/47
曹操、張飛です。心の毀れ方、衰え方の表現がすごい。
どんどん亡くなっていくので読んでてしんどくなります。
2008年11月 8/135
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今年の夏に読了した全13巻。
数年に1回やってくる三国志ブームが到来しました。
もちろん「レッドクリフ」も観てきましたよ。
いろいろ名場面が盛り込まれていますが、
なぜ10巻を選んだのかといいますと、
北方三国志の中で最もステキに描かれていた張飛が
この巻で亡くなってしまうからです。
もともとあまり注目することがなかった張飛ですが、
北方三国志だけは別です。
すっごく熱く、良い漢でした。
歴史は変えられませんが、彼の死は痛かったな。
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呉軍の裏切りによって関羽が死んだ。
そして、曹操も病に倒れた。
時は刻々と進んでいく。
関羽の弔い合戦をと、ひたすら激しい鍛錬をしていた張飛。
今度は張飛の妻と息子が殺された。
またしても呉の企み。
妻を拉致して張飛の暗殺を目論んでいた。
しかし、妻も息子も強かった。
それで戦闘になってしまい、張飛が駆けつけたときは妻は虫の息だった。
関羽を失い、妻も息子までも失った張飛は酒に溺れた。
酔えない酒に・・
劉備と関羽の弔い合戦ができる、明後日に進軍が決まった夜。
今度は張飛が暗殺された。
張飛に毒を与えたのは、周瑜に仕え、周瑜の子を産んだ致死軍の路幽だった。
路幽も自分の口で張飛に似毒を与えたので、自分も死んだ。
張飛は路幽を抱いて死んだのだった。
呉はどこまで卑怯な手を使うのだろう。
腹が煮えくり返る思いだ。
関羽に続いて張飛まで失った劉備は孫権の首を取ることしか頭になかった。
まず張飛軍が出陣した。
指揮官は陳礼、孔明の後を追い蜀軍にきて、関羽、趙雲、そして張飛についてたたき上げられ、立派な武将になっていた。
陳礼にとっては張飛の弔い合戦だった。
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帝座の星というわりには、華やかさはまったくなく、
乱世の悲劇が帝座という言葉によってより明らかになった、
そんな感じのする十の巻でした。
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★2009年75冊目読了『三国志10 帝座の星』北方謙三著 評価B+
関羽が死に、蜀を打ち立てた劉備の運気にかげりが生じる。そして、周瑜、曹操、劉備の世代から若い孫権、曹丕の時代へと移っていく。さらに、曹操は病に倒れる。
魏呉蜀を創建した第 1世代に比べ、手段を選ばない戦術を駆使する第2世代では、暗殺、帝位の簒奪が行われ、とうとう張飛までもが、呉の刺客に暗殺されてしまう。諸葛亮にも、復讐戦を誓う劉備を止めることはできずに、蜀は一気に孫権の首を狙い、呉へ攻め入る。
国を治めると言う観点からは、全く外れた人としての熱い思いを復讐戦にたたきつける蜀、劉備の運命はどうなっていくのか?一気に衰運となってしまうのだろうか?
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シン氏さんがああああ
遺書(?)の内容が本当のことだったら悲しすぎますね
乱世の女性は何でこうも不幸になりやすいんだ
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曹操が、張飛が死んでしまった…わたしは北方謙三で初めて三国志を読んで、特にこの二人が好きだったのだけど、他の三国志ものでは曹操は悪者に、張飛はただのおとぼけキャラに描かれていることが多いのですね。でもわたしは曹操の孤独さと張飛の優しさが好きでした。それが惜しみなく表現されている最期だったな。次の巻からさみしい。
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曹操の息子で後を継いだ曹丕の妻の扱いが、すごい。
やっぱり主要キャラクターは女性とセットなんだなぁと。
馬超も渋い。
手の平いっぱいに集めたものが、指の間から零れ落ちていく。
あと、3巻もあるのにどうするんだろう。
張飛は格好よすぎると思います。
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三国志10巻読了。みんな死んで行くわ…。曹操が今際の際に、畑を耕して詩を詠む夢を見ているのが胸にぐっときました。そしてついに張飛菫香夫婦ともお別れ。並んで、野原を駈けましょうね。で涙腺崩壊。しかし小兄貴は最期まで大兄貴のこと考えてたけど、張飛はそんなことはなかったぜ。やさしい人だ