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他人と違っていてもいい。友達でも言いたいことは言ってもいい。絶対やらないことをやってしまうこともある。だから、人生は何が起こるか分からない。
12歳の時に、この作品と出会いたかった。その頃、メールは無かったのだけどね。
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新しいタイプのお話だった。
ほばメールだけのやりとり。会ったことのない2人の女の子。お父さんたちの計画。意外な終わり方。
文体は慣れるまで読みにくかったけど、途中から一気に読んでしまった…。ベットとエイヴリーの関係も、家族の形も素敵。家族ってなんなのか、恋愛って難しい、色々考えさせられる。
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おもしろかったー!
全編、書簡体(メール体)小説。
父親同士がいきなり恋人としてつきあいはじめたふたりの少女、エイブリーとベット。性格も好みも何もかもが正反対なふたりは、はじめ、なんとかして父親たちを別れさせようとするが、互いに顔を合わせていやいやながら交流するうちに、すっかり仲よくなってしまい、姉妹になる日を楽しみに待つようになる。ところが……。
途中から、話がワイルドに展開して、ゲラゲラ笑いながら読んでいたかと思ったら、うわーと息をつめてページをめくったり。最後にもまたびっくり。ストーリーそのものも面白かったし、「どういう形が家族で、どういう形がそうでないかは、だれにも決められないこと。……聞かなければならないのは、自分の心の声だけだから」という、エイブリーとベットの(あらゆるワイルドな経験を経たあとにたどりついた)見解もよかった。
ふたりの距離感が変わるにつれて、メールの文体も変化していく。そこらへんの訳は、いつもながらみごと。
あと、ガガおばあちゃん、最強。とってもすてきでした。
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アメリカの長くて色々な経験ができる夏休みを感じられる。家族の多様性、形よりも気持ちが大事であることを感じられる。
全編メール、手紙、ショートメールなどで綴られていて、テンポがいい。
第一話にあたる「4月上旬のある日」が少し長めだが、その後は展開も早くて一気に読めてしまう。
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ニューヨーク在住のベイヴリーへ知らない人からメールが届く。カリフォルニアに住む同じ12歳のベッドから。
「そっちのお父さんとうちのお父さんは、付!き!合!っ!て!い!る!!!」
お父さんたちは娘たちを同じサマーキャンプに送り込み仲良くさせようとも目論んでいる。
そんなの絶対いや!
それから二人のメール交換がはじまった。
本文はメールのやりとりで構成されている。
だから横書き。
父親たちの思惑を阻止しようと協力する中で、意に反して仲良くなっていく2人。それなのに…!
ベットとベイヴリーがすごい。子どもは大人の都合の中で生きている。だから与えられた状況の中で最善に向けて努力し、大人への配慮をし、適応力もある。いじらしいくらいだ。
それは本来どの子どもが備えている資質なのではないか。
登場する大人それぞれが、自分の人生(恋愛も)を楽しみながら、親として、祖母として、家族が繋がっている。同性愛、家族の在り方はこれほど多様なのだ。
日本でこの設定のお話があったら、もっと重く暗い話になってしまうのではないか。同性愛への容認だけでなく、家族の在り方の文化の違いだろう。
底抜けに明るく、ホロっとする優しい家族のお話しだった。意外な結末も素敵。
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2人の女の子のメールだけで(時々他の人のメールとか手紙とかもあるけど、地の文は一切ない)お話が進む。
展開がスリリングだし、メールのやり取りだからこその親密感がよい。
家族とか、好きなこととか、出会いや縁、偶然とかの色々なことも考えさせられる。
一気に読んでしまった。
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(放送原稿より)
原題は、To Nightowl From Dogfish。この原題からもわかるのですが、この本は、ほとんどが
だれだれから、だれだれへ といった手紙、というかメールの文章で、お話が進んでいきます。
そして、その最初のメールが、「件名:そっちは、あたしのこと知らない」で、
内容が「わけだけど、とにかくメールを書きます」で始まって、
「そっちのお父さんと、うちのお父さんがつき合ってるんだけど」という衝撃的なんです。
それに対して「何か勘違いしてると思います」という返事が行き、二人のやりとりが始まります。
このやりとりを始めたのは、12歳の女の子たち。
一人はカリフォルニアの田舎に住んでいる動物好きでサーファーなベットと、
ニューヨークに住んでいる夜更かしして読書をするのが好きで、ちょっと潔癖症なエイヴリーという対照的な二人です。
二人は、お互いの父親たちが、二人を同じサマーキャンプに入れ、仲良くさせたいともくろんでいることに反発し
なんとかして父親たちを別れさせようとしますが…。さて?
二人が押し込まれたキャンプ中、二人の父親が中国旅行でトラブルにあったとのメールが届いたり、
法律事務所やキャンプの管理人、エイヴリーのおかあさんや、ベッドのおばあさん、などなど、
いろんなメールや手紙が次々に届き、
途中で読むのを止めることができないくらいでした。
趣味も性格も正反対な二人が、メールをかわしていくうちに少しずつお互いをわかりあっていく様子も楽しく、
最後にはちょっとふふっとなる展開が待っています。
横書きなので読みやすく、アメリカの中学生の生活も垣間見えて、夏休みにぴったりのとてもわくわくする小説です。
また、「普通の家族」ってなんだろう、友達ってなんだろう、という重い問いに軽やかに答えてくれているように
思いました。
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父と二人で暮らす12歳のエイブリーのもとに、ある日ベットという知らない女の子(らしい)からメールが届いた。二人の父親同士が付き合っていて一緒に旅行を計画しているので、そのためにふたりを同じサマーキャンプに入れようとしているのだ、と。旅行もキャンプ(エイブリーだけは行きたかった)も再婚も阻止したい彼女たちは、メールでやり取りしながら対策を練るが、残念ながら父親たちは中国バイク旅行にでかけ、娘たちはキャンプに行かされる。性格も好みも正反対のふたりだったが、メールのやりとりとキャンプでの出来事等から次第に仲良くなっていく。しかし父親たちの仲は、アクシデント続きの旅行から険悪になり、ついに離別することになってしまった。義姉妹となることを期待していた彼女たちは、復縁をさせようと目論むが……。
父親の恋愛に翻弄されつつも、自分たちの力で未来を変えようとする少女たちの姿を、周りの大人たちの姿とともに、メールと手紙だけで描いた物語。
******* ここからはネタバレ
「ふたりのロッテ」の逆バージョン、ゲイのおとうさん版ってところでしょうか?
エイブリーにはお母さんがいて、彼女が生まれたあとに両親は別れているので、お父さんは最初はストレートだったようですね。
ベットにはふたりお父さんがいましたが、1人のお父さんとは死別しています。
その、娘たちと暮らしているお父さんどうしが恋に落ちて、娘たちをキャンプに突っ込んでいる間に旅行に行って、反発していた娘たちは仲良くなったけど、お父さんたちは破談になってしまった、という話です。
メールのやりとりで話が進んでいくというところが現代的なんでしょうね(今の日本ならLINEのやり取りだとも思いますけど)。
いいんですけど、ちょっと演出のために無理矢理感を感じた点も多かったです。
最初にベットから来たメールに対して、エイブリーがちゃんと相手にしていること。そして、少しずつですが、お互いに自己開示していること。
これ、ちゃんとあとがきででも注意しておかないと危ないですよ。なりすましだったらどうするんだろうって心配になります。
父親たちが恋に落ちたから、と、娘たちに仲良くなることを薦めたのに、自分たちは不仲になって帰ってくるなんて、とっても無責任。双方の家族に紹介するときは、それなりの覚悟を持ってからしないと、周りが振り回されますよね。
キャンプの医師が参加者のことを番号で呼び、その文章をそのままベットの父親に送っている。実際にアメリカのキャンプではあることなのかも知れませんが、失礼ですよね!!!
ベットが「家族の日」に、10年以上会っていなかったエイブリーの母クリスティナをサプライズで呼ぶのもおかしい。人の家の事情なのに。
それに、有名劇作家が来るからといって、それを他の参加者にまで伝えるのはプライバシーの侵害ではないの???
さらに、クリスティナは、キャンプから出たあとまたそこに戻って娘たちを夜中に連れ出し、結果的に娘たちはキャンプから追い出されてしまった。その時も、ただ血がつながってるからと言う理由で、親権者でもないのにエイブリーの引き取り手になっている!!!こんないい加減なこと許していたら、熾烈な子どもの奪い合いが起きてしまいますよ。
それに、今回のことがきっかけになって、また母親と会えるようになったエイブリーが家に訪ねてきたとき、一緒に見た映画が「クレイマー・クレイマー」だったなんて!!!思いやりなさすぎでしょう???
また、ベットを引き取りに来た祖母が、そこで行われていた練習で偶然いない役者の代わりをして演技力を認められ、オフ・ブロードウェイの舞台に立つことになるなんて。うまく行き過ぎも行きすぎでしょう?
湖に落ちたベットを助けに、水が怖いエイブリーが飛び込んでいますが、これも危険。すぐにすべきことは、笛を吹いて危機を知らせることでした。おかげで3人も救急車に乗る羽目になったんですから。これについても、主催者側が、「見えなかった」と主張していること、ライフジャケットを着ていない子がいたこと、どれも責任を問われておかしくないことですよね。
ふたりが入院している病院のそばのモーテルが1室しか空いていなかったからと、親たちがみんなで泊まったとき、エイブリーの両親は同じベットで寝ました。いやぁ、普通別れた夫婦はそんなことできんでしょ?と思いました。それに加えて、ベットの祖母は、元夫の体に腕を回す元妻の写真をこっそり撮っているんです。これって、エイブリーにはほっこりな出来事かも知れませんが、けっこうなプライバシーの侵害ですよね。
そしてラスト、いろいろあったけどめでたく結婚式を迎えましたーって言っていたら、それは父親たちではなく、ベットの祖母とマンションのドアマンとの結婚だった、とか。
いやぁ、あの状態(ふたりとも新しい相手ができた)で復縁したらすごいなとは思っていたんですが、ここまで来るとなんか騙されたように感じて勝手に不快になりました。
なるぼどと思うところもありました。
一番は、違いすぎるから、と父親たちが別れてしまったのに対して、エイブリーとベットは、ケンカしながらも仲良くなっていったころ。本当に大切な人とはケンカするのも悪くないし、その方が相手に対して誠実になるというのはいいですよね。
きっとこれが、この物語で一番言いたかったことではないかと思います。
ベットの父親が、「キャンプにほかに同性両親の子はいるか?」と聞いていましたが、気になるんですね。アメリカでも、まだまだ同性愛者に対する”特別な目”はあるんだなと思いました。
主人公は12歳ですが、読みやすいので中学年からでも読めます。ただ、メール形式なので、差出人と宛名にちょっと気をつけて読まないとわかんなくなるかも知れません。
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再婚したいのが、それぞれの父親同士
っていうところが現代だなぁ。
でも話の基本は、性格の違うふたりの少女が
お互いの長所と短所を知って
だんだん仲良くなるってところと
芽生え出した自意識と親との関係性。
そこは昔の子も今の子も
同じように悩んだりするんですね。
あと、全編メールのやりとり中心で進むので
最初ちょっととまどいます。横書きだし。
そうか、ケータイ小説がそうだったな。
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メール、手紙、留守電など、間接的伝達手段で物語が進むYA版現代の書簡体小説。
ある日、突然、ロサンゼルスの知らない人からメールが届いた。
「そっちのお父さんは、うちのお父さんとつきあってるんだよ」???????????????
「なにか勘違いしていると思います」
ロサンゼルスとニューヨークに住む、全く知らない少女たちのメールのやりとりがはじまる。」