紙の本
あくまでダークファンタジーとして。。。
2022/01/12 14:41
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投稿者:スカイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても面白かったです。
ただ辻褄が合わない部分や謎が謎のままで終わってしまう点は、やはりミステリーではなくファンタジーとして消化する必要があると思いました。
1.ミチルが七日間過ごした後に、初日の光彦と遭遇。時系列が曖昧。
→七月〜と八月〜がそれぞれで書かれたとしても、ここの時系列は刊行の際に校閲してほしかった…。
2.夏以外に死ぬ患者は?冬の城との関係は?
3.なぜ中学生だけ?
などスッキリしない部分は多かったかと。
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ダークファンタジーを描かせたら恩田陸さんの右側に出るものはいない、と思っています。
この物語の雰囲気が好きです。この恩田陸さんが紡ぎだす、この物語の雰囲気がなんともいえなくて、またよみたくなります。
個人的にはミチルと光彦が出会ってほしい。
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夏の人…なんの象徴だろうなと考えてしまった。弱肉強食の自然の生命の象徴?現代医学につながる進化の象徴?話しは淡々と進むけど、何気ない結末にいたったと思うと、今度は驚く解釈になる。そんな不思議な物語だった。
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良い本とは…(以下略 ※プロフィールをご参照ください
恩田陸の本は、…
死(≒別れ)が描かれることが多い。大人はいつも隠し事をしている。
そして、いつもとっても後を引く。
作品の雰囲気は『球形の季節』に似ているかも。
全てを知った最後に読む、みどりおとこの言葉は重かった。。。
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まさに恩田陸作品らしいダークファンタジーです。
『七月~』で明らかになる夏流城の真実。
『八月~』で明らかになる「みどりおとこ」の真実。
どちらもとても重い。特に現在のコロナ禍の状況を考えるとさらに重い。
しかし、児童向けの作品でもあるためか、オドロオドロしさだけでなく、切なさだったりもの悲しさだったり、そんなものも感じる物語でした。
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この連作は最初に講談社タイガ文庫で見かけたのですが、買おうか迷っているうちに一冊になってくれて幸いでした。
「夏の人」というファンタジーな存在から始まって、謎めいた夏流城での林間学校に参加する女子組の方はミステリー風、男子組の方はサスペンス風と趣向を変え、一気に結末になだれ込むあたりは流石かと。ただ…緑色感冒のナゾ部分だけは、ちょっといただけない。そもそも夏だけ、ってのもなぁ…あのペースで花が流れてるのに。
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このタイトルでこの表紙で、ダークファンタジーとなれば、読むしかないでしょう!
これ!これが私の好きな恩田陸!とテンションが上がる。
出てたのを知らず、本屋で出会って衝動買い。
2冊を1冊にまとめたのですね。
コロナ禍に文庫化か…という感想を目にしたけど確かに。
少しぞっとするようなひんやりした恐怖と、暖かさと。
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新型コロナウィルス感染症で亡くなる前に、家族と会うことは叶わないことがある。このことで、感染症で亡くなる前に、家族が会うことがかなわないことがあることを初めて意識した。
そんな新型コロナ禍の中、この本を読む。
感染症で亡くなる患者と家族が会う手段があるのは良いけれど。。。
最後が怖い。
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恩田陸のダークファンタジーの中でも結構好き!恩田陸は不思議すぎる世界観なのに、嫌な感じがなくすっと物語に入り込める。
直接話したり会えはしないけど、親の死をこの目で見送る。この作品ならば感染症による親の死。そんな不条理をどういう形なら受け入れられるのかを考えさせられる。
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約10年ぶりの恩田陸さん作品。
神秘的で透明感と陰と陽のゆらゆらとしたバランス、非日常へ引き込む世界観…一気に読んでしまいました。
新しいレビューに多く書かれているように、2020年に読むにはコロナを連想させ、些か現実味を帯びていますが、そこに恩田陸さんの独特の表現や子供たちや、みどりおとこ、お城の描写が美しさや透明感と、深い恐怖や不安が融合することによって、物語としての読みやすさがありました。
想像しながら実写化されたら恐ろしいだろうなぁ…という気持ちから、いやいや、みどりおとこは確実にチープになってしまうだろうなぁ…という気持ちに変化しました(笑)
7月の少女と8月の少年、ただ目線を変えるだけではなく真相が少しずつわかったような、わからないような…そして一つの答えに辿り着く、この構成も見事で、読後の満足感がありました。
個人的には、これぞ、読書の醍醐味と感じられる作品でした。
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大好きな恩田陸さんの作品。「ダーク・ファンタジー」。不思議な世界にゾクゾクする感じ。すごく病みつきになってしまう。
この作品は謎の林間学校へ招待される少女たちの話を「七月」、少年たち側を「八月」で描いている。両方を読み終えると、この不気味な林間学校の正体が見えてくる。ホラーのような描写もあり少し怖いが、悲しみを抱えて生きていかなければならない彼らを思うと、切なさを感じる。
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少し悲しくて少し怖い、ゾクゾクするダークファンタジー。
古城、夏流城での林間学校に参加する少年少女たち。
なぜ招待されたのか?「夏の人」って何?
分からない事ばかりでドキドキの前編。
同じ夏の林間学校を別の視点から描いた後編。
こちらはある程度秘密が分かった上で読むので、また面白い。しかし、やっぱり怖い。
題材が、今のコロナと重なる部分があり、また恐ろしい。
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ダークで悲しげな物語。文量も少なくライトな読み物。
夏の人の共喰い設定が奇抜すぎる。
なんじゃそりゃって感じだった。
そんな設定にする意味あるのだろうか?
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ダークなファンタジー
選ばれか少年少女は、夏のお城へと旅立つ
お城は淋しく悲しく、そして恐ろしい
少年少女が選ばれた真実は、残酷だ
忘れられないひと夏
髪も、肌も、全てが緑色のみどりおとこは、天使なのか、それとも悪魔なのだろうか
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「七月に流れる花/八月は冷たい城」恩田陸
サスペンスミステリ。緑色。
夏流(かなし)という静かな町で行われる、選ばれた中学生の林間学校。人々の生活から隔離された「夏の城」で過ごす夏の日々は、多感な中学生の男女の心を揺さぶっていくー。
恩田さんお得意の、隔離されたティーンエイジャーの物語。多分に設定先行の感はあるものの、そこはそれ、ノスタルジックな空気感に引き込まれます。
たいてい、グロテスクなエピソードを謎解きで綺麗にまとめる印象がありますが、今作では最後まで…って感想はありました。
「MAZE」や「きのうの世界」のように、読者を煙に巻くエンディングでも良かったのかも。(3)